プロとしての個別指導

 2011-03-23
先日、あるお父さんが、娘さんのレッスンを見に来てくださることになりました。

指導する前から、お父さんに見てもらえるということで、張り切って勉強する娘さんの姿が目に浮かぶようでした。

私にとっても、お父さんにレッスンの様子を見ていただく、またとないチャンスになりました。


翌日、さっそくお母さんから、以下のような内容のメールをいただきました。



お世話になりました。

父さんとラブラブでお寿司を食べて帰ってきました。

満足笑顔でいっぱいでした。

夫もはじめて娘の学習の様子を見せていただき、娘が時間いっぱい集中して学習している様子に感動したようです。

いいところを見てもらって、娘もほめてもらい、良かったです。

そして「あれは、家では出来ないよな~・・。」 と言っていました (笑)

算数はどうしてやらないのか?と言うので (本当は話をしてるんですが、忘れてます。さすが夫) (笑)

今までの流れを話したところ納得していましたが、おそらく前日、少し娘の算数の丸付けを頼んだら、ちょうど娘が引っかかってた問題だったので、イライラして泣かせてしまってたので、先生にやってもらった方がいいだろうと思ったのでは?と思います。

そんなわけで、夫にとっても、刺激的な時間だったようです。

普段ほとんど勉強にはノータッチの夫なので。

これからもたまには行ってもらおうかと思いました。





家庭には、家庭でしか味わえない 「家庭の味」 というものがあります。

レトルトやインスタント食品にも、手軽さや便利さなど、それなりの持ち味があります。

だったら、プロの指導者としての私は、たとえ高いお金を払っても、ここでしか食べられない専門店の味を提供しなければならない、と心に固く誓っていました。

「あれは、家では出来ないよな~・・。」 

その言葉を目にしたとき、私にとって、これ以上の喜びはありませんでした。


この日行ったレッスンは、国語の読解指導45分の内容です。

確かに、45分間、1分たりとも集中力が切れる場面はありませんでした。

切れるはずがないとも、思っていました。


これまで何度もお母さんと、この教室で育てていく内容については、焦点化してきましたので、今となっては指導の軸がぶれることはありません。

目指す方向も、プロセスも、手順も、私の中では明確になってきています。

それと、この分野に関わる指導内容については、友里ちゃんと2年間にわたり、一度も意識を切らすことなく、毎週90分のレッスンを続けることができたという揺るぎない自信があるのです。


このお子さんの認知処理様式は、友里ちゃんとは違って、やや継次処理有利・文脈型です。

途中に慣用句や、抽象的な表現、難解な語句があると、そこから得意の文脈理解の思考の流れが途切れることがあるので、事前の手立てが大切です。

視覚系の入力に比べて、聴覚性の入力が優位な傾向も伺えます。

こうしたことから、まず先生が判読し、聴覚刺激からアバウトな文脈をとらえさせる手立てが有効なお子さんです。

文脈型の子は、設問の内容について答えることができても、それが問題文のどこに書いてあるか、照らし合わせて確認することが苦手な子が多いのです。

視覚系の処理が苦手なため、その作業がハードになるのです。

ここの力を付けるには、今のこの子の力で対応できる範囲を予め区切っておき、そこから見つけさせるトレーニングが有効です。

そこを見極めながら、達成感をもたせ、少しずつその範囲を広げながら力を付ける、まさに個別指導ならではの味付けをしていくわけです。

そして、この言葉の海をたっぷりと泳がせていくうちに、必ずや言語に関わる周辺領域が育っていく事を、私は多くの子の臨床事例から感じています。

そうなると、苦手なことを補完するかのように、いつの間にか言語に関わるネットワークが豊かに構成されていく、

苦手な部分だけを取り出して、そこをピンポイントに攻める方法より、総合的な言語に関わるネットワークを豊かにし、そことつなげて行くことのほうが、結果としては有効で近道であると、私は体験的に理解しているわけです。


友里ちゃんがよく、「SHINOBU先生と一緒だと、勉強がわかるから楽しいんよ」 と、言ってくれていました。

> できる、わかる、楽しい!

そのことで、子どもの学びのモチベーションが、格段に向上していくのです。

テクニカルなことだけではなく、こうしたファンダメンタルな育ての視点も、重要です。


その子にとって最も旬な、最近接領域の学習内容の構成、

それがリアルな学びの臨床現場において、結果を示せるか?

これぞ、個別指導学習の極意です。


ここまで来るのには、失敗の連続でした。

私にとっては、何ヶ月間も悩み、苦しみ、やっと見つけた希望の光だったのです。

ずっと私を信じて使ってくださった友里ちゃんのお母さんには、どんなに感謝しても感謝しきれません。

今、そのことが、多くの子の指導場面で生かされて来ているのです。


家庭だからできること、家庭でしかできないことがあるように、家庭ではできないこともあります。

家庭と同じラーメンでは、専門店の看板は掲げられません。

しかし、その奥はまだまだ果てしなく深い


その果てしなき道を、これからも、子どもとご家族と、一緒に歩んで行きたいと願っているのです。


この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2011-03-25)





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