奇跡は こうして起こる

 2011-01-29
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    (白ゆり教室の実践をお伝えしたポスター)



昨日は、岡山大学教育学部附属特別支援学校・平成22年度研究協議会の日でした。


私は、昼からのポスター発表をさせていただくことになっていました。

何とか午前中の授業公開に参加できないものかと思っていたら、ある方の朝一のメールから、そのことが可能な展開となったのでした。

もし、このメールが届かなかったら、これからお伝えする色々なことは、きっと起こらなかったのだと思います。


まずは、ポスター発表の控え室入ったとたん、今うちの教室に通ってくれている子のお母さんにばったりとお会いしました。

きっとPTAの役員として、お手伝いをしてくださっているのでしょう。まあ、先生と、びっくりさなっていました。


> 先生、授業には間に合わないとおっしゃっていたのでは?

> それが、急遽、都合がついちゃって・・

> うちの子がね、SHINOBU先生は勉強時間には来られないと何度伝えても、いや絶対に先生は来る、と言い張って聞かなかったんですよ。


結果として、この子の予想の方が当たったわけです。 こういうことが、日常的によく起こるので本当に不思議です。


その数分後、私の元上司(今は岡山大学の特任教授をされています)が、いきなりポスター発表の控え室を尋ねてくださいます。


> やっぱり、ここにおったか?

> えっ、先生、今日は所要で来られないとおっしゃっていたはずでは?

> いや、それが、いてもたってもおられなくなって、都合を付けてやって来た。


きっとこの先生も、私と似たような展開だったのでしょう。この時点で、本来ならあり得ないことが2つ重なっているわけです。


中学部の子は、私の顔を見ると、少し驚いたような顔をしましたが、とっても喜んでくれました。

夏には中学部の先生が2人、わざわざ私の教室のレッスンの様子を見学に来てくださっていましたので、授業後の情報交換会にも参加させていただきました。ほんのわずかではありますが、恩返しをさせていただくことができました。

と同時に、この時でしか培うことの出来ない、信頼の輪がじわりと広がっていくのを、私はしっかりと感じることができたのでした。


実は、私は、高等部に通う一人の男の子のことが、ずっと気になっていたのです。

私の横にいる上司が、地域の小学校の校長だったとき、私は支援級の担任でした。

たった一人の子のために、支援級を創設し、前年6年生の主任だった私を支援級の担任に起用したのがこの校長であり、その一人の子が、今この高等部に在籍しているのです。


特別支援学校の先生にお尋ねしたところ、みんなとは違う別室で勉強しているということでした。

やっぱり、だめか、会えないか?

残念な思いを抱いたのは、私も元校長先生も同じでした。


それぞれの教室を二人で回りながら、とある教室の前を差し掛かった時、突然扉が開き

「あっ、SHINOBU先生」 

と、大きな声が廊下に響きます。

何と、個別指導の時間がちょうど終わったその時に、偶然私たちがそこを通りかかったのです。

「小学校の校長先生!」

校長先生のことも、しっかりと覚えておいてくれました。

この子にとっては、本当は大恩人の校長先生であります。

と同時に、今高等部に通うたった一人の子のことを、退職後までも、旧担任とともに気にかける。これぞ、校長のあるべき姿であるに違いありません。


「私のことを覚えてくれていて、うれしい」

と、校長先生は感激されていましたが、その気持ちが、届かないわけはありません。

改めて、私はこの校長に、教育の神髄をたたき込まれたことを、誇りに思ったのでした。

特別支援という最も大切な教育の営みにかかわるリーダーには、人としてのこうした理念と信念が何よりも大切だと思うのです。


この子は、以前私の教室に通ってくれていました。

私は、次にいつどこで、この子に会うべきかを、ずっとずっと考えていました。

一目で良いから顔を合わせ、私の願いを伝えなくてはならないと思っていました。

図らずも、それは最高の形、最高の場面で実現したのです。


ポスター発表が終わると、これもたまたま大学院でお世話になった先生とばったり出会い、そのまま大学の研究室までお誘いくださり、色々な面で今後の私の活動に示唆を与えてくださいました。


その夜、あの高等部に通う子のお父さんから、電話がかかってきます。

この日、わずか何秒か顔を合わせただけのことではあるけれど、それがどんな意味をもつのかを、噛みしめるような瞬間でした。

神様、本当にありがとうございましたと、この日の驚くような偶然の積み重ねに感謝するのでした。


真摯な意思のあるところ、初めて道は通ずる。

それを必然と見るか、奇跡と見るかは別にして、教育にとって何が大事なのかを、改めて感じた一日でした。


実は、この日はまたまだ不思議なエピソードがあるのですが、とてもではありませんが、そのすべては書ききれません。

私は幸せ者であると同時に、その責任は限りなく重い。

その思いと誇りを、強く噛みしめた一日なのでした。



この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2011-02-01)




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