インリアルな数量指導

 2010-12-10
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私の出張や、体調の悪い日もあったりして、久々のレッスンとなったかれんちゃん。 この日はいつものように、元気いっぱいの登場です。


この日の私の中心課題は、数量の指導。

前回のお買い物のロールプレイ、楽しかったことをしっかりと覚えていてくれたのでしょう。

程なくして、「これしたい」 と、しっかりチョイスしてくれました。

信じて正解、

無理に引っ張らなくても、内容の豊かな活動を構成すれば、必ず次回につながっていきます。



この日は、まず、品物の仲間分けから始めてみました。

「りんご」  「ばなな」  「もも」 「りんご」  「なす」  「ぶどう」 ・・・・・・


いつの間に、こんなにクリアに言葉で伝えることができるようになったのでしょうか? 

理解言語が豊かなのは以前から分かっていましたが、この表出言語の伸びには、正直驚いてしまいました。


それぞれの品物は、1~5個になるように事前にセットしておきました。

机いっぱいに品物を分類していくかれんちゃん、

本当のお店屋さんの人になったように感じたのでしょう、とても楽しそうに、てきぱきと作業を進めていきます。


お金を渡すときも、ちゃんと1個ずつ受け取ることができています。

以前は、「1・2・5」 ということが多かった数唱も、今日は、「1・2・3」 とちゃんと正しく言えました。

おまけに、「まってね」 「ありがとう」 「おいしそう~」 など、場にあったナイスな発言の連続です。

主体的な活動となったときのかれんちゃん、その目の輝きが全く違うのです。



エネルギーが強い子は、それゆえに、時に暴走することもあります。

しかし、その気持ちと、指導者の願いとに接点が生まれたとき、誰よりもダイナミックに、誰よりも楽しい活動を展開してきたのが、このかれんちゃんなのです。


もちろん、初めから楽しい活動が構成できていたわけではありません。

うまく行かないことだって、いっぱいあるのです。

その多くの失敗や、多くの痛みを差し引いても、余りあるその活動の魅力を信じることができるようになったのも、かれんちゃんのおかげと言っても良いのかも知れません。


集団の場でも、ご家庭でも、なかなかこのような場や環境は構成できにくいものです。

だからこそ、マンツーマン指導のこの場では、そこをなすべきだと、私は考えるようになりました。



竹田契一先生の 「インリアル・アプローチ」 の中に、次のような一節があります。




日本の教育や保育現場では、先生の指示に素直に従う子ども、一般的な枠からはみ出ない子どもを育てることを期待されている面があります。特に障害児の場合、集団からはみ出ることや指示が聞けないなど枠からはみ出た問題に目を向け、先生の指示に応じられるようになること、つまり子どもを大人がコントロールできるようになることが目標になりがちです。それは、先生にとって都合のよい発想で、それを土台に指導を考えている場合、子どもが思うようにならないと相性の悪さとか障害の重さを理由に、大人側の責任を回避する傾向があります。

インリアルでは、子どもから始める力(主導権)を目標とします。そのために、大人からの開始を少なくし、リアクテイブ(反応的)にすることで、子どもが始めるチャンスを与えていきます。子どもを取り巻くコミュニケーション環境を変えていくという発想を持っています。この意味で大人は重要なコミュニケーション環境であり、最終的には子どもと大人が対等な主導権を持つイコール・イニシュエーターになって、コミュニケーションを進めていくことをゴールにしています。






私の場合は、インリアル・アプローチそのものではなく、PBSの行動の読み解きという視点から、ストーリー性ということを、もっとも重視して指導を組み立てています。


例えば、レッスンがうまく行かなかったケースを自分なりに分析してみると、かれんちゃんがやろうとした願いを読み解けず、行動を中断してしまった場合がほとんどです。

かれんちゃんは、実にデリケートな面が多く、その流れが自分の予期せぬ方向へ展開することをとても恐れます。

「こわい」

そう表現できるときはいいのですが、私の教室で、目を三角にして、物を投げ散らかしたような時は、大抵そんな構造になっていました。


まだ未分化な子どもですから、動物のカードを取りに行く途中で、、アンパンマンのおもちゃに目が行ってしまい、途中で内容が入れ替わってしまうようなことは、しょっちゅうです。

そんな時は、まずアンパンマンのおもちゃで遊んだ後の展開を工夫した方が、結局は近道。

そこに無理に動物カードを取り込んで、その日の活動をすべて台無しにしたことが、何度あったか知れません。


個別指導で培った能力は、やがて必ず集団の場で生かされると確信しています。

教育は、実際に子どもを育ててナンボの仕事、結果をださなくては何にもなりません。

行き届いた教育により、子どもの可能性が拓けていく道筋を、実践を通して、もっともっと明確に世に示さなくてはならないのです。。

そのことが、暗闇の中で、今苦しんでおられる多くのご家族の、希望の光となるはずです。


己の無力さも、未熟さもわきまえた上での話です。

だからこそ、そこへ向かって進んでいきたいのです。



この記事は、「 特別支援教育 記事ランキング 1位  」に選ばれました。 (2010-12-13)



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