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数量の指導が入りにくい その理由とは?

 2010-10-11
私は、元々が小学校の教員でしたから、算数の授業をする際には、子どもは基本的な数認知ができているものとして授業を考えていました。

いつだったか、県指定の算数の研究会に向けての授業案を検討していたときに、先輩の先生から、算数を深めるならピアジェをしっかり勉強しておくといいよ、とアドバイスをいただいたことが、強く印象に残っています。

今、就学前の子も含め、多くの子の数の育てに直接かかわっていて、一番痛切に感じているのは、数の多面的な性質によるとらえにくさと矛盾点です。


1・2・3・4・5・・・・・

と、平素何気なく唱えている数ですが、実は色々な横顔をもっているのです。


お風呂で、1・2・3・4・5・・・・・  と、10まで数えてあがるのは、さながらタイマーのように扱っていて、結果として1から10まで数える時間的なことをとらえさせています。 ここでは、事物と1対1に対応しなくても大丈夫なので、「数の入門は、まず数唱から」 で良いのだと思っています。


次のレベルで重要になってくるのが、1対1対応です。

いくら数唱が100まで出来たとしても、それが事物と1対1で対応できなければ、数の機能は果たしません。

みかんを数えるときに、1・2・3・4・・ と、手に持つみかんにぴったり対応していないと数は数えられません。

多くの場合、数唱が先に出て、対応がおいつかない場合が多いようです。

数唱と1対1に対応するという意味を、体験的に理解させることが重要です。

ここをつかむと、後がずいぶん楽です。

毎回同じ活動をやっているように見えても、私はいつもこういう育ちを確かめながら、実態に合わせて支援の出し入れを行っているのです。



数には、他にも様々な側面をもっています。

かれんちゃんは、マンションのエレベーターで自宅の階をちゃんと押せるのだと聞きました。

当然、ボタンの位置や、手順としてのルーティンが身についていることもあるでしょうが、7階なら 「7」 という数字を、 9階なら 「9」 という数の記号的意味も、意識できているにちがいありません。

くつ箱にも、かばん掛けにも、「8」 と言う数字のシールが貼ってあれば、それが自分の位置を表す物だと理解できるようになっていくのです。


また、数には順序を表す性質もあります。

「上から2番目よ」 「前から4つ目のいすに座ってね」

こう指示されれば、順番に 1・2・3・・・ と数えてその位置を把握するのです。



それだけでは、ありません。

数にはまた、量を表す側面があります。

3個、3枚、3グラム、3Km 、3L、3㎡ ・・・

様々な単位を伴って、次から次へと子どもの前に出現します。

順序数から、量的な数へと、理解を深めることが、大切な課題の一つとなっていきます。

特に、継次処理優位タイプのお子さんは、なかなか量的な感覚を育てるのに苦労します。

多くの題材を使用しながら、量的な感覚を育むことも、算数的な活動のもっとも大切なポイントの一つになるのではないかと考えています。


さらには、次に、位取り記数法の課題があります。

10進法ですので、10で一つというのはわかります。

私たちは、それを当たり前のように感じています。


1・2・3・4・5・6・7・8・9・10

普通こう数えますよね。

当たり前でしょ?


でも実は、9までが 「一の位」 で、10からは 「十の位」 なのです。

筆算の 「一の位」 をイメージするなら、そこに入る数は、1・2・3・4・・・  ではなくて、0・1・2・3・4・5・6・7・8・9のはずです。

何で 「十の位」 の10だけが、「一の位」 と一緒になるのでしょう??

これは、慣用的な数の使われ方と、数理的な数の使われ方に矛盾が生じているからです。


4×7=28 (ししちにじゅうはち)  ← 何で、よんなな にじゅうはち と呼ばないのでしょう? 

どうして 4個 は、「しこ」 と呼ばないのでしょう? さっき「ししち」 と、習ったばかりなのに・・??


時計を見ました。 9時5分? でも、長針の指す目盛りには 「1」 と書いています??

さっき、はかりの勉強では、50をさせば 「50g」 と、教えてもらったのに・・  


子どものつまずきが、こうしたズレから生じている場面に、これまで何度も出会ってきました。

私が、子どもの今が見えるということが大切、と考えているのは、こうした体験によるところが多いのです。


子どもが学んできた道筋を、一番しっているのは、ご家族です。

理論を学び、多くの実践、多くの子どもたちのつまずきから、ポイントを理解しているのは、現場の先生です。

ならば、連携というのは、どうあるべきなのか?

その一つの答えが、ここにあると、私は思っています。





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