通常学級で開いた学びの意欲 (イチロー君、算数でA評価をいただく!)

 2010-07-22
1学期も終わりました。

先日、イチロー君のお父さんから、以下のようなメールをいただきました。






SHINOBU先生…今日で1学期が終わりました。

本日お伝えしたかったのはイチローの通知表のことです。

2年生の頃に比べ明らかに「よくできる」(A小学校は「よくできる」「できる」「努力がいる」の3段階です)の欄が増えていたことも事実ですが、特筆すべきは算数の【正しく計算できる】の欄が「よくできる」になっていたことです!!(驚)。

当然、相対評価ではなく絶対評価ですので、このような評価が可能であったとは思いますが、担任の先生が「学習課題に対して、わかるまで根気よく取り組む態度は立派です。この1学期に芽吹いた「やるき」「根気」の芽を大切に育てていきたいと思います。」とのコメント下さっているように、学校でのイチローの努力も大きかったのだと思います。(通常学級の中にあって本当に努力したのだと思います…。)

SHINOBU先生との歩みの中で、ゆっくりではありますが自分に対して自信を持ち、本人のペースで苦手なことにも取り組んできた…。その積み上げがだんだんと形になってきているのだと思います。

行き急ぐつもりもありませんし、今後も多くの課題があるとは思いますが、SHINOBU先生との歩みの中で身につけてきた力を基に歩んでいこうと思います。

イチローはSHINOBU先生に賞状(担任の先生が全員に配った「がんばったで賞」ですが…)を見せたいと言ってます…。
SHINOBU先生との歩みにより前向きなイチローがいます。
どうか今後ともよろしくお願いいたします。







岡山の教室では、入会していただいた順に出席番号をつけさせていただいています。

1番が花子ちゃん、2番が太郎君、3番が友里ちゃんで、4番がかれんちゃん、そしてイチロー君は私にとって5番目の教え子ということになります。


イチロー君とはじめて会ったのは1年生の秋のことでした。

私が、巡回相談でイチロー君の地域におじゃまさせていただいたことがご縁で、レッスンをさせていただくことになりました。

巡回相談を終えて、イチロー君のお宅におじゃまさせていただくようにさせていただきました。


当時の記事を、少し読み返してみました。 (2009-02-5)

あの頃は、20玉そろばんを伝っていたんだ~ 何だかとても、なつかしく思えてきます。

当時は、「おれ、頭悪いけー」 と、何度か言っていたようです。

今では、全くそんなことは、言わなくなりました。



当時は、「日常生活に困らない程度の算数の力」 というのが、大目標だったのです。

私たちはそこから、繰り上がり・繰り下がりの計算、九九、書字など、文字通りご家族と二人三脚で、イチロー君の学びに寄り添ってきました。

算数の計算については、何度もご両親と、その支援の方向について話し合ってきました。

やりたい気持ちの強い子であるがゆえに、できないことへの痛みも強いようでした。

こうしたイチロー君の不安な気持ちが、通常学級の選択という決断に対する、ご家族の複雑な思いを一層ふくらませているようでした。



決して、この選択はまちがっていません。

マイナス面だけに目を向けてはダメです。

希望をもってください、可能性を信じてください。



何度も何度も、私はご家族にそう伝え続けてきましたが、まさか、3年の算数でA評価をいただける日が来ようとは、私でさえ思ってもみないことでした。

「算数テストで、1発100点を取った」

イチロー君が、そう自信満々にテストを見せてくれた時でさえ、

「これ、本当に自分の力でできたんですよね?」

と、ご家族に確認したくらいです。

当時の事を思えば、3年生で算数のA評価など、正直私でも考えられないことでした。


いつだったか、少し成果の見え始めた頃、

「色々ありましたが、結果、通常学級で正解でしたね」

何気なく伝えた私の一言に、お母さんは急に胸をつまらせ、涙をいっぱいに浮かべられていました。


きっと、就学の時の、通常学級選択にかかわる様々なご苦労や、言うに言えない複雑な思いが、一気にこみ上げて来られたのでしょう。

私は、何十組というこうしたケースに出会ってきましたから、そのお気持ちが痛いほど伝わってきました。



昨日は、県外から、初めてご相談こられた方がいました。

とてもかわいい2年生の女の子でした。

数量に対する感覚を育ててやりたいという、ご家族の強い願いを、事前に伺っていました。


すごろくゲーム・数え棒ゲーム・お買い物ゲーム・パソコン・・・・

プリントは1枚だけやりましたが、そのほとんどを算数的な活動で構成してみました。


私、この活動、イチロー君と何十回、いや何百回したかわかりません。

とりあえずテクニカルに答えを合わせるだけなら、色々な裏技がありますが、例えば位取り記数法の原理を理解させるには、これくらいやらないとダメだと、私は体験的に感じているのです。

そういうことを理解し、私を信頼する気持ちがなければ、高い月謝を支払い、遠方からお越しいただき、100回もすごろくゲームをさせることはできません。

まちがいなく、真摯に子どもの学びに向き合う強い気持ちと、日々ていねいに毎回の家庭学習に取り組んだ、ご家族の深い気持ちが、今回のA評価を産んだのです。

改めて、育ての主体者がご家族であること、そして、真剣に取り組まれるご家族にこそ、支援者の存在が重要であるということを感じたのでありました。


1番の花子ちゃんから始まって、岡山の出席番号も、今では62番まで増えました。

その一人一人が、私にとって大切な教え子なのです。

私は、これから、何人の子ども、そして何組のご家族と出会っていくか知れません。

これからこの世に生を受け、真摯に課題に向かって立ち向かっていく、そういう子どももだっているはずです。


イチロー君の育ちは、一つのモデルとして、多くのご家族にお伝えしなくてはなりません。

きっと、同じような選択をされたご家族に、勇気と希望を与えることにつながると思っています。


イチロー君の育ちは、この私にも、さらに大切なことを見つめ、前を向いて力強く歩んでいくエネルギーを与えてくれたのです。

あの日、あの時、あの場所で、もしもイチロー君のお母さんに会っていなかったら・・


人生って、ステキです。

運命とは、やって来るものではなく、作り出すもの

改めて、そんな言葉が思い浮かんでくるのでありました。



教室を始めて、本当によかった・・

今度は、私の方が、泣いてしまうそうなくらいです。




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