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子どもの今が見えるということ

 2010-05-31
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この画像は、大坂・南海電鉄、なんば駅のものです。


なんの変哲もないただのトイレのようですが、実はとっても親切な工夫がなされています。

入り口に近づいてみると、「左側が男性用、右側が女性用・・・」 と、適切な音量で音声案内がされているのです。

もちろん入口の段差などはなく、中もとっても使いやすく、キレイです。

音声案内は、目の不自由な方への配慮かもしれませんが、それは、すべての人に使いやすいトイレを目指したひとつの形にしかすぎないのだ思いました。

ユニバーサルとは、とってつけたものではなく、本質を見据え、機能的にも美しく、そのこと自体のレベルが高いもののことを指すのだと、改めて感じることができました。


今、私は毎週のように県外におじゃましており、その際には巨大なキャリーケースを転がして移動しています。

トイレの入口に段差 (階段) があると、腰痛持ちの私は、泣きたい気持ちになります。

キャリーバックなら、何とか持ち上げることもできますが、車椅子だったらどうしたらいいのでしょう。


岡山駅の新幹線コンコースのトイレは、近年やっと段差がなくなりました。

ところが、新幹線の停車する大きな駅でも、まだまだ段差のある駅、結構あるんですよ。

キャリーバックがあるからこそ見えることでもあるわけです。

機能的に美しいレベルアップした社会を目指すうえで、こういう視点はとても大切だと思っています。


私は、子どもとよくすごろくゲームをします。

さいころは、12面体のものを使います。

「9」 の目が出たとき、「1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・・・」  と、オーバーランしてしまう子がいます。

数えているうちに、出た目の数を、ショートターンメモリーにキープできにくいのです。

こういう子は、算数の問題文で、「4つ色をぬりましょう」 という課題のときに、わかっていたはずなのに、ぬっているうちに、うっかり5個ぬってしまうかも知れません。

楽しみながら、ショートターンメモリの容量を増やすには、すごろくゲームは有効な方法の一つでもあるのです。

また、数唱と事物の1対1対応や、継次的に数処理をしていくベイシックな力を育てるうえでも、すごろくゲームは有効です。

ルールや勝ち負けの、社会的なスキルだって育っていきます。


先日、ある子にひき算を教えていて、減数にまるをつけ、その数だけ斜線を引いて消していく活動をさせてみたら、その子は突然はっとした顔をしました。

「ひき算って、こういうことだったんだ~」 と、気がついた証拠です。

今まで、 「 7-3 」 という式を見ても、それが何を示しているのか、わかってなかったのです。

ここまで来るまで、パソコンで数回、ひき算ゲームをさせておいてよかった♪

やっぱり二系統の方が、つながりやすいと思っていましたから、


「6+7=13」

そういう答えが出せても、数理的に深い理解・多面的な理解をしているとは限りません。

言語的に、丸暗記していれば、とりあえず答えは出ます。

でも、言語記憶だけでは、やがて薄れていきます。

1年生に出来ていたことが、3年生になって出来なくなってしまうという現象も起こるのです。

とりあえず言葉でわかっていても、実際に数の操作やロールプレイやゲームをしながら、深い理解・多面的な理解を構成していくことを、私は、「学習」 と呼ぶのだと考えています。


なぜ、子どもにとって時計がわかりにくいのか、あなたはわかりますか?

なぜ、「お正月」 という字が読みにくいか、知っていますか?

なぜ、すごろくで、自分の所から1と数えてしまうか、わかりますか?

どうして 「35」 という数を、「305」 と書いてしまうか、わかりますか?


子どものつまずきには、物事の矛盾や本質が、見え隠れしています。

それがわかれば、そこへ到達していくための小さなステップ、つまり課題分析の道筋が見えてきます。



自分が小さい時に、勉強があまり得意でなかった人も、いることでしょう。

私も、その一人です。

だからこそ、子どもの今が見えるのです。


理論だけでは、わかりません。

現場にでなけりゃ、わかりません。

キャリーバッグを持って移動するからこそ、ユニバーサルな設備の大切さに気がつくことができたのです。


子どものつまずきに寄り添うことで、大切な何かが浮かび上がってくるのです。

ちゃんと見る気で見れば、見えてきます。

大きなキャリーバックを持ってみるという発想も、子どもの今を見つめるためには有効かもしれません。


トイレの段差にこそ、その都市の品格がうかがえると、私は思っています。



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