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子どもの心に寄り添う構造化

 2010-05-20
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気持ちを伝えるのには、いろいろな方法があります。

言葉で伝えることも、とても大切な方法の一つです。

でも、その方法は、言葉だけではないはずです。


かれんちゃんは今、言語性の力が急速に身についてきています。

「来たよ」 「はいどうぞ」 「これ、しようよ」 「いいよ」 「ありがとう」

指導中に、さまざまな言語によるやりとりができるようになってきました。


しかし、かれんちゃんは何かのアクションから、私のその日の体調や機嫌を敏感に読み取るのが得意です。

じっと私の顔を見て、そのことを伺う場面が必ずあります。

その事に気がつき、私がにっこりほほえむと、急に安心したような顔になり、あたたかい感じで以後の指導が流れていくのです。

言語ではなく、表情から、かれんちゃんは私の気持ちを読みっているのです。


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ここの歯車が狂うと、かれんちゃんの場合、有り余るエネルギーがありますから、物を投げたり、ひっくり返したり、指示に逆らって暴走することがあります。

個別指導で、こうなってしまうのは、一にも二にも、私の力量不足、指導者の責任です。

こんな時に、言葉でつくろっても無意味ですから、私は次の指導に形として具現化することで、そのメッセージをかれんちゃに伝えていくのです。



かれんちゃんの学びの欲求を具現化する指導の形、

ある意味それは、「構造化」と呼ぶことができます。

「構造化」 とは、指導の意図を、形として子どもに示すことだと考えています。

私とかれんちゃんは、こうして信頼感を培ってきたのです。



同じ 「構造化」 であっても、部屋の環境などの 「物理的構造化」 もあれば、指導スケジュールのような 「時間的構造化」 もあります。

私が今回、最も大切に感じたのは、子どもの心に寄り添う 「指導内容の構造化」 ということです。



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先日、紙芝居の食い付きから、理解言語の題材を、急遽カードから紙芝居へと変更したエピソードを紹介させていただきました。

この日のかれんちゃん、前回できなかったカード学習に、とても熱心に取り組むことができました。

私は、20枚くらいをワンセットにしたカードを、5つくらいのボックスに入れて手元に置いています。


この日、動物パズルで、めちゃくちゃ先生からほめられたかれんちゃん、ふと私の手元にあるカードボックスのきりんに目をやりました。

「これしたい」

「いいよ」

しめしめ、思うつぼです。

当然、心の私は、「ばんざ~い」 と叫、大きな声で叫んでいました。

「きりん」

「ぞう」

「しまうま」

次々とカードを読んでいきます。

「しいたけ」

「ぶらんこ」

「しろくま」

など、音声模倣もとってもクリアで、楽しい学習です。

気がつくと、5個のカードボックスを全部読み切ってしまいました。


この爆発力こそ、かれんちゃんならではの魅力です。

調子づいたかれんちゃん、お買い物ゲームでも、音声指示だけでちゃんと 「ばなな」 や 「もも」 を私に手渡してくれます。

こうなると、もはや絶好調モード、90分経っても 「帰りたくない~、まだしたい~」 モードになってしまいました。


何回か前のつまづきが、こうした指導内容の構造化につながりました。

私は、指導に向き合う自分の気持ちを、やっとかれんちゃんの心に伝えることができたのです。



先日、広島の女の子のお母さんから、またメールをいただきました。





SHINOBU先生、いつもお世話になります。
先日は、ありがとうございました。

車で帰るとき先生に頂いた、プリントのファイルを嬉しそうに
「あれやったね、月のつ」とか言いながら楽しそうに見ていました。

3歳くらいのとき幼児教室でも同じような問題をしていました。
そのプリントも家にあるのですが、見せるとものすごく嫌がります。
無理やりさせられたのだと思います。
あの頃は何も分かってなかったので、いつも先生がやってくれるような感じでした。

やったことを振り返っても嫌がらないことに私たちは、
先生と楽しくやった事を感じます。
ドットと数字がつながらない日々や、頭では分かっているのに紙に出せないもどかしさ。

先生は1年付き合ってくれたんだなぁと思うとかんしゃの気持ちで一杯です。

嬉しかったです。

毎日見てニコニコしています。

これからもよろしくお願いいたします。







タイプはまったく違いますが、この子とも、指導内容の構造化で心がつながったのです。

子どもは、学びたい気持ちと願いを強くもっているのです。

その主体的な気持ちを信じるからこそ、私はその欲求に即した題材を用意することで、子どもに指導者としてのメッセージを伝えているのです。


大切な勉強だからこそ、無理矢理やらせると、心が痛む時があります。

内発的な学びの欲求を信じ、それを具体的な教材として子どもに示していく力量と才覚、

それをもっともっと磨き上げて、勉強大好きな子どもを育てたい。


引っ張り上げるアプローチと、積み上げるアプローチ、

教育にも二つの方法があります。

どちらが大切ということではなく、どちらも大切なのです。


私は、子どもの今を感じて、積み上げていく方法で、子どもとご家族の願いに応えたい。

それこそが、私に課せられた責務であると考えているのです。



この記事は、「特別支援教育記事ランキング 1位」 に選ばれました。 (2010-5-20)



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