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子どもを育てていく一つの道筋 (トライアル&エラーの実際)

 2010-05-18
例えば、株で儲けようと思えば、「安い時に買って、高いときに売る」 ただそれだけのことです。

ところが実際にそのことができるなら、誰だって大もうけができるはずなのに、現実には勝利者は、ほんの一部の人だけです。

それだけ、実践はむずかしいということです。


私の指導のポイントを一つあげるとするならば、「最初に厚い支援 (先行刺激) を施し、達成感をもたせながら、少しずつそれをフェードアウトして、子ども自身の手でできるようにさせる」

たったそれだけのことです。

今の私は、このことだけで飯を食っているわけです。


しかし、言葉に置き換えればたったそれだけのことですが、現実の指導場面で実際に結果を出すことは、そんなにたやすいことではありません。

理屈でわかることを演繹的理解とするなら、実際の体験から身につくものを帰納的理解と呼ぶことができるのでしょうか。

その双方が、大切であると考えます。

単ある理屈ではなく、実践を通してそのことをお伝えしていこうというのが、このブログを始めた動機でもあるわけです。

理論だけではなく、生きた実践から見えてくるものもあるはずです。


例えば、パズルの嫌いな子がいたとします。

その中には、認知が苦手な子もいれば、手指の巧緻性が未発達な子もいます。


最初の頃は、それぞれの苦手な部分を補完するように、見えない神の手のごとく私が手助けをしながら、パズルを完成させるのです。

今まであんなに嫌だったパズルが、SHINOBU先生の教室ではできるようになるので、子どものモチベーションはそれだけで上がっていきます。

それを何回かさせていくうちに、その手厚い支援をだんだん減らしていきます。

そして、もう子どもの手で解決可能なレベルに来たなと思ったら、私は手を離し、子ども自身の手でさせるようにします。


先行刺激を活用し、自力解決できるこの頃合いが、ある意味命です。

私が手を離すと、ほとんどの場合、子どもはトライをして、失敗をします。

簡単に成功するくらいなら、手厚い支援はそもそも必要ないわけです。

実は この失敗こそが、子どもが育つ最も大切な時間であると、私は考えています。


ある子が、黄色いカラーボールを、まちがって赤色のところに差し込んでしまいました。

横でお母さんが指導の様子を見ていると、子どもが失敗すると見るに見かねて、すぐそれを修正させようとします。

お気持ちは、よくわかります。

でもその時、私は心の中で、「あ~、もったいない」 と叫んでいます。


もう1秒だけ待ってください。

私の判断に間違いがなければ、必ずその子は黄色と赤色のミスマッチに気がつき、それを自らの手で修正するはずです。

その1秒が待てないのが、親心です。


実は、この1秒の間に、脳内ではニューロンがニョキニョキとひげを伸ばし、シナップスを構成しようとしているのです。

この瞬間のために、私は何週間も支援を施し続けて、この時を待っていたのです。


失敗して、自力でそれを乗りこえたとき、さらに深い理解が生まれてくるのです。

指導をしていて、「よし、これでわかったぞ、本物になった」 と見えることがあります。

これぞ、待ちに待った感動の瞬間なのです。


支援してうまくいっている段階よりも、たとえそれが失敗だったとしても、子どもに試行をさせる段階の方が、はるかにレベルが上です。

そのステップの、最終局面に差し掛かったとも言えます。

このことを、「トライアル&エラー」 と言ったりもします。


子どもが失敗しても、自らの手でそれを解決するだけの力を育てなければ、それを克服し、学習することはできません。

そのために、どんなステップが大切で、どんな力をつけていけばよいのか?

そのことを 「課題分析」 と言ったりもします。

パズルでいえば、ある子にはそれが色の識別であったり、手指の巧緻性であったり、集中力の持続性であったり、言語的な認知力であったりします。

その子によって、あるいは発達の段階によって、そのことは千差万別で、絶えず変化をしています。

それに、子どもは日常生活の連続性の中で生きており、ここに来ているのです。

それを見る目が、指導者の力量と言えるのかも知れません。


本質をつかめばつかむほど、原理はシンプルになっていきます。

シンプルだからこそ、奥が深いし、むずかしい。

私の実践から、何か一つでも参考になることがあればと願っています。

へたくそな実践ですが、これからもずっとずっと皆様に情報を発信し続けていくつもりです。


たとえそれが二流であったとしても、私は子どもを育てる実践者であり続けたい。

これからも、どうぞよろしくお願いします。


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