子どもの自尊感情とやる気を どうやって育てるか

 2010-04-22
昨日、ある5年生の男の子とお母さんが、ご相談に来られました。

少し、はにかみかげんの男の子と、これまで真剣にそのお子さんの育ちに向き合ってこられた、そんなお母さんでした。

「これから、先生と一緒に勉強するかい?」 と尋ねると、その子は首を横に振りましたので、私は先にお母さんのお話を伺うことにしました。

凛とした感じのお母さんでしたが、お話を伺っていると、途中こらえきれなくなって、大粒の涙をはらはらと落とされる場面もありました。


しばらく、お母さんとの話を続けていると、突然、その男の子が、「勉強したい」 と言い始めました。

私は、待ってましたとばかりに、すぐにその子を席につかせ、お母さんにはその斜めうしろから、勉強の様子をご覧いただきました。

この子に合った勉強の仕方を教えてほしい、ということでしたので、私はいくつかのプリントを用意して、認知特性が継次処理優位か、同時処理優位かを探ってみました。

認知処理様式には、大きな偏りはないように思われました。

主に特性理解を目的とした学習でしたが、つまずいた時の支援を事前に想定するエラーレス学習のスタイルを取っていました。

どうやら、このスモールステップのエラーレス学習が、この子にはえらく合っているようでした。

「先生と勉強して、楽しかった」

そう言って、その子は帰っていきました。


今日、3年生の女の子の読解指導をしていた時のことです。

この子は、入力は同時処理優位タイプなので、逐次読みになりやすい子で、読解プリント1枚するのも一苦労でした。

しかし、聴覚性の言語理解力は豊かなので、私が感情を込めて範読したあとに、その子に音読をさせ、内容については細かく区切って、視覚的に統合する読み指導を続けてみました。

この日も絶好調なので、半分冗談で、「今日5枚、やってみるか」 と言うと、「うん」と大きくうなずきます。

少し前までは、1枚するのにも涙が出ていた子です。

え~い、ダメでもともとという覚悟でやらせてみると、本当に5枚やってしまいました。

ダウン症の女の子、90分の指導ですが、90分終わってお母さんが入ってくると、「お母さん、いつもより早いじゃない」 と、言います。

読解プリントを5枚もやったおかげで、全部のプログラムが90分過ぎても終わらないのです。

この子にしてみれば、全部の課題が済んでいない時点でお母さんがやってきたので、予定時間より早く来たと勘違いしてしまったわけです。

それにしても、90分よく集中力が続いたものです。

入級したてのころは、半分くらいの時間は、折り紙や工作をしていましたが、今はそれより勉強がしたいと、この子も言います。


もちろん、どちらのケースも、私の支援があればこそできる事であって、とてもその支援をフェードアウトしたり、状況が変わっても力が出せるほど学力が定着しているわけではありません。

しかし、うさぎとカメではありませんが、一歩一歩前に進んでいると、必ずゴールには到達できるのです。

本当に大切な学習だけに焦点を当て、一歩一歩踏みしめていけば、いつかきっと目指す頂に到達できると、私は信じて日々の学習を積み上げているのです。

そのことが、この2人の子どもには、心地よく感じたのではないでしょうか?


やる気も、自尊心も、言葉だけではなく、こうしたかかわりのなかから育つものです。

それには、価値あるものに向っているという手応えが、どうしても必要となってきます。

これは、大人でも同じことです。


相談が終わった後、5年生の子のお母さんから、下記のようなメールをいただきました。







今日はありがとうございました。

ずっと迷ってましたが今日行ってよかったと思います。

片道2時間弱の新幹線の旅も息子とプチデートみたいでしたし、弟がいるので今日みたいな二人の時間も貴重で一石二鳥だったかと思いました^^

息子を指導している先生のやり方に関心しましたし見習ってガミガミママにならないように努力しなきゃです。

ちゃんといい子に育ってるじゃないですか^^的なことをおっしゃっていただき本当にほっとしました。

自信がなかったので・・・近くに先生みたいな方がいたらなとすごく思いました。子供はもちろん親まで成長&安心するかと思います。

もっと近くにだったら週1通いたいところですがそうも行かないので近いうちにまた息子を指導していただきたいと思っています。

またメールでも相談させていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。








私は、この子は、人から好かれる子だと、直感的に思いました。

社会の中で、十分に貢献出来る子だし、そのことでこの子は自分の存在や意味を確かめ、幸せに暮らしていくに違いない。

ぜひとも、そういう子になるように、ずっとずっと応援していかなければならないと思いました。

そして、こういう心豊かな子に育てて来られたご家族も、ずっと応援していきたいと思いました。


人は、自分のことは、自分自身で支えきれないようにできているのです。

大脳辺縁系といって、生命をつかさどるような大切な脳の部位に、集団の中で生きるエキスが凝縮されているのです。

誰かに支えられてこそ、人は自分の大切さを確かめられるのです。


あなたがどんなにステキな子どもか?

それを私は、一緒に登った山の頂から、一緒に見つめてみたいと思っているのです。

毎日毎日一歩ずつ、

日々の大切な時間をいただいているわけですから、ちゃんとした山に登りたい。

そこに目指す大切なものがあれば、学びも、子育ても、決して苦しいものではないのです。



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