理解言語は 表出言語の最高のお友達

 2010-02-09
DSC06026_convert_20100209082609.jpg

DSC06027_convert_20100209082636.jpg




私は、元々小学校の教員でした。

就学前の言語の指導に携わるのは、それこそかれんちゃんのお母さんの依頼を受けてのことであって、まったく手探りの状態からスタートしました。


就学前からかかわっていた太郎君は、小学校就学まで、みんなの前で口を開くことがなかなかできないでいましたが、2年生の今、私との指導中には、ボケたりつっこんだりの漫才コンビができるまでになりました。

やや聞き取りにくい時もありますが、私との間で、言語コミュニケートに困ることはありません。


私の言語指導に大きく役立ったのは、自分自身が数年間取り組んできた英会話の体験でした。

言語習得のプロセスとして、① 聞く → ② 話す → ③ 読む → ④書く の手順に従い、とにかく2000時間以上英語に親しむ体験を重ねる第二言語習得法が、一番自然で理にかなっていると思いました。

それまで全然何を言っているのかわからなかった私が、ある日を境に急に英語が聞こえるようになった衝撃は、今でもはっきり心に刻まれています。


私は 「 THE OC 」 というアメリカのホームドラマが好きで、宅配レンタルDVDを毎週見ているのですが、かなりシャドウイング (言った言葉を聞き取り、リピートすること) が、できるようになり、これまた自分で驚いています。

メジャーリーグの実況中継も、聞き取れるフレーズが増えてきましたし、昔聞いていたアメリカンポップスの歌詞も、何だそんな簡単な単語の組み合わせだったのだと気がつくことも多くなってきました。

いくら紙の上でむずかしい単語を知っていても、相手の言葉が聞けなければ、会話は成立しません。

とにかく、楽しみながら 「 GO AHEAD 」 前へ進んでいくことが大切だと、改めて感じました。


「読む」 「書く」 は、基本的に、就学後の学習です。


~聞き流すだけで、ある日突然英語が口から飛び出す~ 

最近、石川遼選手が宣伝している、スピードラーニングという英会話教材があります。

あれも、3年くらい聞いていたと思います。

今でも、別なCDですが、車の中では、必ず英会話のCDを聞き流しています。

スピードラーニングの宣伝をするわけではありませんが、言語習得に 「聞く」 が、大きなウエイトを占めていることは確かです。

指導をしていて、表出言語の少ないお子さんでも、手遊び歌になると、突然歌い始める子どもがたくさんいます。

こうしたことからも、2000時間が、英会話の一つのめやすであると同時に、就学前のお子さんへの 「聞く」 という活動は、ある意味、言語表出への生命線だと思うようになってきました。


かれんちゃんは、最近表出言語が増えてきました。

私のことを 「ぱぱ」 と言ったりすることもあるのですが、私は自分の英会話の先生に 「とにかくまちがっても、不正確でも何でもいいから、とにかく前へ進め 「 GO AHEAD 」 と、何度も教えられました。


「バイキンマン」 を一時的に 「アンパンマン」 という子が多くいます。

どのお母さんも、「それはバイキンマン! アンパンマンはこっち」 と、その時は、かなり焦って教えられていますが、3ヶ月もすると、それは見事に分化し、「ショクパンマン」 も 「どきんちゃん」 も、間違わないようになります。

私は、目の前で、何度も同じような光景を見てきたので、ただ苦笑いするしかありません。

母としてのお気持ちが、痛いほど伝わってきますから・・


かれんちゃんは、絵本が大好きで、一時 「バスでおでかけ」 という大型絵本を食いいるように見ている時期がありました。


「バスはどこかな~」

「ここ」

「おさるさん、どこ?」

「ここ」

「きれいなクリスマスツリーだね~」


そんな簡単なやりとに過ぎませんでしたが、こうした時間が、かれんちゃんの以後の表出言語の増大につながっていったのではないかと考えています。


小学校になると、直接文字を媒体とした音読や読解の学習が始まります。

しかし、文字を媒体としなければ、言語の学習ができないかと言えば、そうではありません。


聴覚性の言語と、映像を媒体として、豊かな理解言語の世界を広げていくこと

私は、多少発音や機能的な面に課題があっても、この方法から、表出言語への道が開けていくのではないかと思います。

また、たとえ言語表出は少なくても、豊かな理解の言葉をもっている子もいることが、わかってきました。


鉛筆とプリントだけが、学習ではありません。

私は、絵本の読み聞かせをしながら、かれんちゃんの時のように、その物語の世界を共有し、楽しんでいく活動こそ、言語表出につながるとても大切な活動であると気がついてきました。


しかし、小学1年生の教材でしたら、親しみやすい教材から、順に内容の豊かな教材へと系統的に配列がされています。

長年の教育実践をベースにして、教材として研究され尽くしているのです。


ですが、就学前のお子さんには、そのように段階的に系統化された教材というのは、なかなか見つけにくいもですし、どのようにその世界を共有していてよいか書いてあるもの見つけにくいものです。


私は、最初書店で、幼児教育用教材を調べてみました。

岡山で一番大きな書店でしたが、私のイメージにあうものはありませんでした。


そこで、幼児用教材コーナーを離れ、2階の児童書コーナーに行ってみました。

たくさんの種類の様々な絵本がそこにはありました。


私は、今週指導するある子の指導に使うという視点で、絵本探しをしてみました。

すると、わたしのイメージ通りの絵本が見つかりました。

それが、上記の画像で紹介している 「ねずみのすもう」 という絵本でした。


子どもの実態 → 教師の願い → 指導の目標 → 教材作り

これぞ、教育原理の第1ページに書いてある原理・原則です。

本来は、先に教材があるのではないはずです。


この本を手にした瞬間から、私にはこの子とどんな活動をしていこうかという楽しいイメージが次々とわいてきました。

そのには、鉛筆もプリントもありませんが、豊かな言語コミュニケートに向けての大切な学習が展開できるのではないかと、期待をしています。



目標を明確にした、教育的な営み

愛情に根ざした、自然で豊かなお母さんの絵本の読み聞かせ

こうして、子どもの心も能力も、育まれていくのでしょう。


子どもの世界が豊かになることと、コミュニケートの力が育つこととは、相補的な関連があると考えています。

理解言語は 表出言語の最高のお友達

こうした視点は、とても大切だと考えています。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ

↑ 大切さを全国に伝えたい! 応援の1クリックを よろしくお願いします。 ↑
「すべての子どもに 集団での学びと 特性に応じた適切な個別指導の場を」




コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://shinobu1.blog117.fc2.com/tb.php/716-44c64ddb
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
Author:SHINOBU
新大阪教室

bnr_personal-osaka.jpg

今までにご覧いただいた方
 

百万アクセスまでがんばりたい

カテゴリ
最近の記事
月別アーカイブ