指導中に涙がこみ上げて来る時

 2010-01-18
私の教室の生徒第1号は、花子ちゃんです。

1年生の3月から、指導をさせていただいています。

その花子ちゃんは、今は3年生、もうすぐ4年生になろうとしています。


私が、花子ちゃんの指導にかかわるようになったのは、花子ちゃんの通っていていた保育園の先生が、たまたま私の事を知っていて、私のことをお母さんに紹介してくださり、ご相談を伺ったことがきっかけです。

最初は、ボランティアで、無料でとも考えていたのですが、きちんと料金をいただき、それ見合うだけの内容をお返しすることの方が、より責任も重く、より子どもの利益・ご家族の願いに添うことだと考え、きちんとした手続きを経て立ち上げたのが、この教室なのです。


花子ちゃんの認知処理様式は、典型的な継次処理タイプで、物語をさあっーと読んで、アウトラインをとらえるのがとても得意です。

逆に、形の細かい部分を精査したり、それを表現したりするのは、あまり得意ではありません。 1年生の時には、書字や数認知の学習で大きな痛みを伴っていました。


1年生の3月から、週1回90分のレッスンを、ほとんど毎週欠かさず受けてくれました。

今では、花子ちゃんがどういうことを考え、何を学び、どんなことが出来るようになってきたかが、手に取るようにわかるようになってきました。


書字で苦しんでいた時期に、ためしに 「黄色いバケツ」 というお話を自分でアレンジして、手作りの教材を作ってみました。

その時、私は、花子ちゃんの継次的な能力の高さにとても驚き、興奮し、よ~し、世界の中で、きっと私が一番に発見したであろうこの能力を育て、いつかきっと一花咲かせてやろうと固く心に誓ったのでした。


「親」って言う字はね、「立つ」 「木に」 「見る」 でしょっ!」

「そんなの簡~単!!」


継次処理能力を生かした漢字学習の一つのモデルです。

漢字練習帳に、苦手な字 (例えば 「弓」 のような曲線の多い字) を、毎日・毎日ノートに何百字も書き続けるのではなく、英語でいうイディオムみたいに、文脈の中で多くの言葉や漢字ふれさせていく・・

豊かな言葉の海で、思いっきり泳がせる。

それが、私が花子ちゃんに施した指導の柱の一つです。


先週の指導でついに、当該学年 (3年生) の、漢字の読みのワークに区切りがつきました。

「さあ、花子ちゃん、これは4年生の問題だよ。 むずかしいかも知れないけど、花子ちゃんは本読みの天才だから、きっとクリアできるはず! さあ、やってみよう~」

と、言った瞬間、私の胸は熱くなり、涙がこみ上げてきて抑えきれなくなりました。


今、ただ単に、4年生の問題をプリントアウトした、それだけのことです・・

しかし、しかし・・

私は、この日が来るのを、ずっとずっと待ち続けてきました。

この日が来るのを目標に、毎日、小さな階段を一歩ずつ登ってきたのです。


子どもですから、苦手なことにも挑戦して、可能性を広げていくことも大切です。

3年生なら、ここまでかんばってごらんと、叱咤激励して背中を押すことも、時には重要です。

でも、そのことで 「私は勉強ができない」 と、多くの子どもの痛んだ心に、私は幾度となく出会ってきました。

勉強ができない → 自分はだめな子 → 生きている意味がない

そんなふうになってしまいがちな場面に、幾度となく遭遇してきました。


どんなに苦手なことがあろうと、何ができなのであろうと、私にとって花子ちゃんはかけがえのない大切な子どもです。


「誰だって苦手なことがあるんだよ。 先生だって、歌を歌うのは、大の苦手なんだ。 花子ちゃんは、いいなあ~。 本読みの天才だもんね。 先生は、花子ちゃんが大好きだ」


自分自身の苦手なことを受け入れた上で、自分自身が好きになれる子どもに!

それが、私の教育目標です。

そうなることによって、人の痛みのわかる心優しい子に育つ、そう信じています。

そうなることによって、社会の中で生きていける子、誰かのために何かのできる子に育つのだと、信じています。


あなたがどれだけステキな子であるかを示す、一つの大切な形として、私はこの子の継次処理能力の育成に注目をしたのです。

「私は、先生と一緒に4年生の勉強をしている」

たった一つの小さなことかも知れないけれど、私はそのことで、花子ちゃんの心に、肯定的な自己理解の芽を培っていきたいと願っています。

そのことが、これからの花子ちゃんの人生の大きな力になる。

その力を育てていきたい。


初めて私の所に相談に来られた時の、花子ちゃんのお母さんの目の色を、今でも私ははっきりと覚えています。

ずっとずっと私を信じ続け、どんな時にも変わることなく、絶大な信頼をお寄せいただいたご家族の皆さん

私は、どんなことがあっても、このご家族の期待に答えなくてはならないと思っていました。


子どもの育ちに、これでいいというゴールはありません。

しかし今、私たちは、大切なことの、スタートラインに立つことができたのです。

遥かな長い道のりではありますが、その行く先は、はっきりと私たちの目には焼き付いているのです。


この日は、小さいけれども、私たちにとっては大切な記念日になりました。

この子は、この先、どんな子に育っていくのだろう・・

学ぶということ、生きるということ・・

大切なことをちゃんと見つめ、指し示していくことこそ、指導者の付託された最大の責務であると、私は感じているのです。


本読みの天才、花子ちゃん。

私にとっては、その存在自体が、夢であり、希望となっているのです。


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