数を量としてとらえるための小さなステップ

 2009-08-17
お風呂のなかで、「1・2・3・4・5・6・7・7・8・9・10!」 と、数を数えられるようになる。

数認知・数理解・数概念形成に向けての、とても大切な一歩です。


しかし、たとえ100まで数えられたとしても、4つのブロックを見て、それを 「4」 と瞬時に認識できるとは限りません。

順序数は得意だけれど、このように数を量としてとらえることが苦手なお子さんもいます。


1個10円のピーマンが7個なら、すぐ70円と言えるのに、50円のトマトと10円のピーマン2個だと、とたんにわからなくなる場合があります。

こうした子は、50円のトマトをピーマン5個に見立てたり、10円玉5個に置き換えたりすることが苦手なようです。

こんな時、トマトの横に10円玉5個を置いてやると、ハッとしたような顔をした子がいました。

脳のネットワークが、つながった瞬間です。


私たちは、50+20 を、これまでの学習経験から、多感覚に攻略しています。

5+2は7 10円が7個だから70円  数理的にはこれが正解なのだと思っています。

これが十進位取り記数法の仕組みで、50,000+20,000でも、0.5+0.2でも同じことです。

また、7を順序数的に数え足したり、イメージ数を量的に合成したり、「5+2=7」を言語でインプットしていたり、そのとらえ方も千差万別です。

そんなことを意識しているのは、算数を職業として教えている人くらいで、多くの場合、だいたいみんな自分と同じようにとらえていると思っているはずです。

でも、未分化な子どもの場合、経験が大人より乏しいですから、一方的な見方でしかとらえられない時期があります。

どうしても順序数が先に入りますから、量的なとらえに移行しにくい子もいます。


すでに多面的な数概念が形成されている大人は、それが当たり前になっていますから、子どもの今が見えにくいのは、確かです。 こういう私だって同じです。 なぜ分からないかが、わからないのです。

逆に言えば、子どもの今がとらえらえたら、なぜ分からないかがわかったら、その手だても見えてきます。


数を量としてとらえにくいのであれば、量を数に戻して、再提示してみてはどうか?

それが今、私の考えているスモールステップです。

つまり、ピーマンの横に10円玉を並べたり、「7」という数をわざと、「1・2・3・4・5・6・7」 と、呼んでやると言うことです。

これで入るのなら、段階的に指導をフェードアウトして自立させるプロンプトフェーディング法で、長所活用のプログラムが構成できるかも知れません。

今その子が何ができるか、どんな見方をしているのか、そこを活用し、スモールステップを構成していくのが、長所活用型の醍醐味です。


時間はかかります。

しかし、その可能性は無限だと私は感じています。

苦労が大きかった子どもほど、できるようになった時のエネルギーは強烈です。

あなたは、あきらめてしまいますか?


私は、可能性を信じます。


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コメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2009/08/20 12:32】 | # | [edit]
しのぶ先生、お久しぶりです。暑い日が続きますが、お体を壊されてないですか?

今回の数の認知について、まさに私も毎日毎日この事を考え続けています。

お話っぽく「ドーナツ2個持っててあと2個もらったよ~」というと増えるとわかるけど、足し算の式が書いてあるとあてずっぽうで適当な答えを言う。
(足し算の意味自体があいまいのよう?)

それではと指で私が提示するとぱっと見ていくつか答えられるのに、自分で指の操作を行うのができない。(増える数を上手に指で増やしていけない)

数列を見せて増えると右に移動するよ~と教えてもピンと来ない様子

サイコロなどではぱっと見て4、5、6が分かるのに、おはじきなどの具体物で計算を教えようとすると3個目からは「1,2、~」と数え始める

・・・もう、なんでこんなにも一日中、数についてどうやったらわかるのかを
考えてるんだろうと思うくらい考えてます、はい。
先生のご苦労がちょっとだけ忍ばれます(笑)

また具体的にこんな風に指導してるよ~という風景をぜひぜひお見せ頂きたいです。もちろんそのまんま利用してすぐ結果が出る!なんて思っていませんが、少しでも先生の背中(?)を見て盗みたいです!
【2009/08/21 06:30】 | がんも #- | [edit]
ご心配おかけしています。

気力はあるつもりですが、歳が歳なので、ときどきお疲れモードが顔に出て、ご心配をおかけしているようです。

コメントを読ませていただいて、さすががんもさん、見事に数量感覚統合のひげが、あっちこっちから伸びて来ているような印象をもちました。

ぶちっと何かがつながる日も、近いのではないでしょうか?

私は、ここは主にお買い物ゲームで攻めています。

付き合い長い子は、今何を考えているのかが、大体わかります。

なので、メカニズムが見えたときは面白いです。

ふむふむ、こう来たか? こう考えたか? と思いながら、ほんのちょっとだけひねりを加えて、子どもを揺さぶるわけです。

でも、必ず出来なかった時の、支援は事前に見通しておき、すかさずヒントを与えて、必ずクリアさせます。

長所活用、スモールステップの、オーソドックスな攻めをします。

配慮していることは、1回に多くを欲張らないことと、毎週必ずやること、細かい面の気づきや記録をとって、今ではなく次を組み立てること、子どもがまたやりたい、と思える程度にとどめておくこと・・ などではないでしょうか?

指導者は、早く済ませてしまいたいのが人情ですが、こういう大局的・教育的な取り組みも、時には有効です。


たぶん、こちらの思い通りにはいかなくて、ある日突然、何でもないときに、例えばお風呂の中で突然つながったりするものです。

わかるということは、そういうことです。

だからこそ、日々の種まきが、とっても大切なのではないでしょうか・


すばらしいお取り組み、いつも感心しております。

これからも色々と教えてくださいね♪
【2009/08/21 08:06】 | SHINOBU #- | [edit]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2009/08/21 11:38】 | # | [edit]
お買い物ゲームですか!
娘が大好きでいつもやりたがるんですが、私は「品物1つがチップ1枚・・○個買ったから○円払います~」くらいしか思いつかず、結局めんどくさくなって尻つぼみに終わってます(汗)

ここに「やっぱりあと2つ買います~だから足す2だね」とか、おもちゃのお金を使って「5円玉は1円玉5個と同じだね」とかすればいいんでしょうか~。どうも今困ってるところとそこをうまく伸ばせる遊びを結びつけるのが難しいです。いや、これも回数こなせば見えるかも!今日からやってみます!!

先生の教え方はプリントとかブロックとかの教具を使っていかにもお勉強っぽく教えないところがすばらしいですね。
大人が「分かりやすく教えたぞ!」という自己満足に終わるのではなく、子どもが興味を持って「やりたい~、楽しかった~、あれいつのまにかわかってた~」という道筋、理想的だと思います。

>1回に多くを欲張らないことと、毎週必ずやること、細かい面の気づきや記録をとって、今ではなく次を組み立てること、子どもがまたやりたい、と思える程度にとどめておくこと・・出来なかった時の支援を用意して満足感を持って終わらせること・・・・

これらは本当に難しい!面倒くさいし!!
でもこれらの点を気に留めておくことが最重要ポイントですね。
結果をあせらずのんびり毎日続けていこうと思います。

お忙しいのにお返事ありがとうございました。
これからも毎日ブログ楽しみにしています!!
【2009/08/22 07:50】 | がんも #- | [edit]












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