かれんちゃんの平面認知力の向上

 2009-07-09
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多くの子どもの発達に寄り添う活動をしていると、時として色々な気づきがあります。

もちろん個人的な経験によるもので、科学的に実証されているかどうかわかりません。


「子どの発達にはいろいろな道筋や過程というものがあるけれど、子どもによってそれは同一ではない」

「同じ子どもでも、発達の道順の中では、その時々で得意なルートが変わってくる」

などが、実践を通して感じる私の気づきです。


私は、発達の最近接領域 = つまり今子どもがまさに欲している発達の要求を、スモールステップで提示して、主体的な学びと達成感をもたせることを指導の柱の一つにしています。

パズルにしても、ロールプレイにしても、今その子がどんなルートでそのことにチャレンジしようとしているのかを、色々な予測や観察をして仮説を立てながらアプローチしていくのです。



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かれんちゃんの場合、春の頃と比べると、明らかに平面認知力がアップしました。

ちょっと前は、パズルをやろうともしませんでしたが、今ではアンパンマンパズルを楽しめるようになってきましたし、ピースを投げ飛ばしたりしなくなりました。

それに、投げるそうな場合には、私の方が事前に手を打つこともできるようになってきました。


前回にもお伝えしましたが、かれんちゃんの場合、絵本を題材に、応答コミュニケーションによるやりとりが30分位できるようになりました。


「きりんさん、どこにいるの?」

「これはなあに?」

「でんしゃ」

こんなに楽しい時間はありません。



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指導のあと、かれんママに、かれんちゃんの語彙が豊富になっていることを伝えると、かれんママは絵カードを使うと、かなり発語が上手にできるようになってきたということを教えてくださいました。

私の所では、絵本の入りは抜群でしたが、これまでは絵カードの活動はイマイチでした。

かれんママは、私の教室にある絵カードを使って、かれんちゃんに次々に発語させていきました。


(↓その時に使用したもの)

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このカードは、以前そうたママに教えていただいたPICOTコミュニケーションブックの画像をサービスサイズに焼いてラミネートをかけ、それに 「ひらがな」 を添えた私の手作りカードです。

レプリカ (実物) → 画像 (平面認知=シンボル機能) → ひらがな (文字) へ、認知を移行してくための、私なりのスモールステップを刻んでいます。

ラミネートをかけ、カッターで切れば、自作の文字パズル、映像パズル、切片パズルなど自由自在に作成できます。

「乗り物」 「くだもの」 「食べ物」 「自然」 「動詞」 「形容詞」 などにカテゴライズしておくことで、子どもの理解や予想を容易にします。 混ぜるのも自由自在ですから、これも一つのスモールステップになるのです。 

「みかん」 はいつも 「くだもの」 のボックスに入っていますし、「でんしゃ」 は「乗り物」 のボックスに入っていますので、仲間分けや上位概念の学習にも使えます。

小学生の対義語や類義語の学習にも使えます。


私は、りんごとバナナを使って、絵とひらがなをつなげる教材を作りましたが、りんごだけでそのカードは50枚近くあります。

子どもはこの50枚のカードを使いながら、無理なくひらがなの良さに気づかせようという私の魂胆です。

これも、スモールステップと主体的な学習や達成感という視点から、私の使いやすいように作成しました。

この手作り教材は、以前ボランティアで、あるお母さんに作るのを手伝っていただきました。(その節はお世話になりました。あの時の物、ちゃんと使ってますので・・)

かれんママにも好評で、もっとみんなに使っていただけるように考えませんか? と言ってくださいました



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かれんちゃんが、ひらがなを自由に読めるようになる日も、そう遠くないような気がします。

子どもの成長の可能性は、無限です。

早かろうが遅かろうが、そんなことはどうでもいいのです。

あきらめなければ、夢はかなう。


大切なのは、そこに向かう姿勢なのだと、私は思っているのです。





※ この実践記録は、適切な教育によるダウン症児の成長の可能性を、より多くの方に理解していただきたいというご家族の願いと要請を受け、かれんちゃんの表情なども含め、リアルな指導の様子を公開させていただいております。また、平成21年度、福武教育文化振興財団による研究助成をいただいています。


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