卒業式での出来事
2008-03-19
昨日,ある小学校の卒業式に参加させていただきました。卒業式など,行事関係が苦手なお子さんっていますよね。
そのことで私にとって、忘れられないできごとがあります。
その学校は小規模の学校で、1年生も毎年卒業式に参加しています。
そのお子さんは、やはり普段と違うこと・新しいこと・厳粛なムードには苦手な面があり、
ご両親も、そのことをとても気にされていました。
練習の時も、がまんできずに、泣き叫んでしまったこともありました。
ちょっと弱気になって、正直「卒業式の日だけは別室で・・・」という考えが何度も頭をかすめました。
しかし、ある時私は、腹をくくりました。
きっかけとなったのは、卒業生のみんなのある言葉
「○○くんも、○○小学校の子どもなんだから、○○くんのいない卒業式なんて意味がない・・」
この時、本当に私は目が覚めた気持ちになりました。
そして、ちょっとでも「別室で・・」と考えた自分が惨めでなりませんでした。
来賓が来ようが、厳粛さがどうであろうが、卒業式の主体者は、まぎれもなく子どもです。
6年生の子どもは、「○○くんのいない卒業式なんて意味がない」とまで言った。
なんてすばらしい卒業生なんだろう。
その時の校長先生もすばらしかった。
信頼してすべてを任せていただきましたが、信念にはゆるぎないものがありました。
そして、腹を決めた私は、その子にこう言いました。
「○○くん、ごめん。もうだいじょうぶだよ。いつもどおりの○○くんでいいから・・・」
不思議なことに、
その瞬間、○○くんの表情から、
いっぺんに緊張感や不安感が吹き飛んでいくようにように見えました。
「たとえどんなことが起こっても、担任としてすべてを受け止める」
そう決めてしまえば、何の不安も心配もなくなりました。
それまで一体何を大切にしていたのか、逆に疑問に思うようになりました。
一糸乱れぬ態度や、呼びかけ。厳粛にも華やかなムード。
みんなの心を一つにして、最高の瞬間を演出する・・・
そこで育つものも、確かにあることでしょう。
しかし、知らず識らずのうちに、できばえばかりにとらわれて
先生は、校長はよろこんでいるけど、子どもはどっちらけ・・
なんてのは、よくある話です。
少なくても、来賓のための卒業式なんてナンセンスです。
結局、本番の卒業式で○○くんもよくがんばり、
私たちにとっては、生涯忘れることのできないものとなりました。
式が終わって、すぐ心配されていた○○くんのお母さんにお電話させていただきました。
心に残るすばらしい式ができたことを報告すると、
お互いに涙声になってしまいました。
何が良かったのか、あえて分析する気にはなりません。
でも、このことが、今の私の教育観のベースになっているのは確かです。
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