通常学級だからこそ伸びた力 (花子ちゃんの九九記念日から)
2009-01-31

花子ちゃんは、2年生から特別支援学級で勉強しています。
でも年度途中より、ご家族での強い希望、そしてねばり強い学校との話合いの末、通常学級でみんなといっしょに勉強する時間がうんと増えることになりました。
今日は、その思いがけない効果の、一例を紹介したいと思います。
2年生の算数のハイライトの一つに、皆さんよくご存知の九九があります。
私は、花子ちゃんは九九はイケルと見ていましたので、夏くらいから個別指導の時に、九九に親しむ活動を取り入れていました。
やがて芽を出す花のために、早めから畑を耕しておいたといった所でしょうか?
でもまだそのころは、数を数えるときに 「2・4・6・8・・・・・・」 と、1つおきに数えたりすることも苦手で、かなりの抵抗感がそこにありましたから、オリジナル九九カードを作成して、負荷をかけないで、毎回学習に親しませる取り組みを続けていました。
この日、すべてのプログラムを終え、ごほうびでのパソコン学習をしようという段になって、花子ちゃん 突然 「九九がやりたい〜」 と言ってきました。
待ちに待ったXデー 花子ちゃんの九九デビュー 九九記念日がついにやって来ました。
1の段、2の段、5の段・・
簡単な所から、次々とクリアしていきます。
私は、胸をワクワクさせながらその様子を眺めています。
ふと、次の瞬間、花子ちゃん 「九の段、行ってみよ〜」 となっちゃいました。
ちょっと待ってください、いくらなんでも九九デビューの日に九の段はないでしょ〜
それに花子ちゃん、国語の時間は3組のみんなといっしょに勉強するようになったんだけど、算数はたんぽぽ学級なんだから、まだ九九習ってないでしょ?
「私、九の段言えるよ〜 言ってみようか? くいちがく くにじゅうはち くさん・・・・・・ 」
おいおい、いつの間に九の段なんて覚えたの? 先生、全然知らなかったよ。
「朝の会のあと、3組のみんなといっしょに九の段の歌、歌ってるんだ〜 だからもう覚えちゃった!」
こんなことなら、2の段・5の段の時から、ずっと3組の朝の会に行かせてやりたかった〜 と思うのは、私だけでしょうか? うれしい反面、ちょっと複雑な気持ちです。
指導が終わり、お母さんにそのことを伝えると目を丸くされていましたが、心中はいかがなものだったのでしょうか?
下の画像は、太郎君の金曜日の連絡帳の写真です。
担任の先生が 「うつくしい」 と赤で書いてくださっています。
そりゃ、担任の先生も、お母さんも、ご家族も、そして私もいろいろと努力をしてきました。
私は入学以来、何十時間と太郎君に書字指導を行ってきましたが、私がこの急速な成長に直結するような、画期的なスペシャル指導をしたというわけでも何でもありません。
みんなで育つ環境、毎日数時間、1日にも休まず、クラスのみんなといっしょに勉強した営みの方が、重要であったに違いありません。
私はこの1年生の担任の先生を心から敬愛していますが、この先生が何か特別な指導テクニックを持っていたとも思いません。
むしろ、基本に忠実に、クラスの大切な一人として、絶対この子を大切に育んでいきたいという、いわば当たり前の事を、自然なスタンスで、愛情たっぷりにかかわった、そのことがこの子を育てたのだと確信しています。

個別指導は大切です。
しかし、集団での居場所はもっと大切です。
なぜなら人は、社会の中でしか生きていくことのできない存在だからです。
まずは、そこを明確にしてこそ、逆に個別支援の方法や目的が明確に浮かび上がってくるのだと、私は信じています。
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