小学校低学年 文字系が苦手なタイプのお子さんのための 漢字・書字指導の具体的実践例
2009-01-06
昨年秋、 「ことば育ちは心育て −ダウン症児のことばを拓く−」 の著者で、岩元綾さんのお父さん 岩元昭雄先生 の講演を拝聴させていただく機会がありました。岩元先生は、国語の教師をされていた方です。
その講演を拝聴させていただいた折、言葉の指導に関して、先に指導内容があるのではなく、子どもの願いや成長の歩みに寄り添った指導が重要である、ということを改めて強く心に刻み、以後なんとかそのことを具体的実践を通して、皆さんにもお伝えしていきたいと考えておりました。
今日は、その一例を紹介させていただこうと思っています。
まずは、下の画像をごらんいただきたいと思います。






昨日は、太郎君(小1)の指導の日でした。
太郎君は、5歳の時まで表出言語はとても少なかったのですが、今では言葉が多すぎで、お母さんが困ってしまうくらいになっています。
表情も、すばらしく明るいものになってきました。
でも、書字系の課題には、まだ抵抗感が多く残っています。
いつか、太郎君のお母さんが、最近漢字に興味をもってきています、と貴重な情報をメールで伝えてくれました。
岩元先生も講演の中で触れておられましたが、漢字は表意文字で、ひらがなやカタカナの表音文字よりも、子どもにとって魅力的で楽しい学習のはずなのです。
そこに、文科省の学年配当漢字の尺度をそのまま持ってきて、君は半分も書けないよ、これじゃあ付いていけていない、という発想をもちこむのは、子どもの利益につながらない、と私はずっと感じていました。
私の夢は、太郎君から、漢字が書けない・出来ないのイメージを払拭し、もっと漢字を勉強したい、もっとやってみたい、楽しく勉強したいという、主体的な学習へのシフトチェンジです。
今日、新しくご紹介したカードは、幼稚園かんじカルタ 太郎次郎社 2000円 というものです。
このカードと太郎君が出会うのは、今日が初めてなので、結構いろいろと作戦や演出を考えました。このカードのよさは、読み札にも絵札にも、漢字の楽しさである成り立ちの画像が添えられていることです。
ならばまず、マッチングですよね〜
太郎君、私の期待に応え、見事に食いついて来てくれました。
こうなると、わかる・できる・おもしろい・やりたいの自己強化のパターンにすっかりはまってしまます。
調子に乗って、先日お知らせした 「画の十べえ」 にも興味を示しだしました。 これは予想以上の成果です。
こうした教材の良さは、本人の苦手な部分のプロンプトが自然に行われ、主体的に活動に取り組むことによって、子どもの認知力が徐々に向上していくと言うことです。
例えば 「七」 と言う文字、こうやって 「十の画べえ」 で作ると、横線が思ったより右上がりなことや、曲がりの部分が意外に縦長なのに、この私自身が驚いてしまいました。
認知できる・わかる、と言うことは、こういうことなのだと、改めて思い知らされました。
子どもは歯車さえかみ合えば、大変身する可能性があるのです。
逆に言えば、かみ合っていない歯車を、無理に押し通して、指導者がやった気になっても、土台ができていないと、主体的な学習が構成されていないと、案外それはもろくて、またすべて一からやり直しというようなことを、私は何度も経験してきました。
こういう工夫も、じゃあこれで後は全く大丈夫なのかというと、そんな甘い物でもないわけです。
工夫 → 失敗 → 再挑戦 → 挫折 → 改善 → ???
みたいなサイクルを、何度も何度も繰り返しての今があるし、これからもそのことの繰り返しです。
しかしこの日、私も太郎君も、とてもさわやかな気持ちで指導を終えることが出来ました。
これぞまさに、個別指導の醍醐味です。
太郎君も、私も、モチベーション上がりました。
私の夢である 「主体的な学習へのシフトチェンジ」 へ、一歩でも近づくことができたなら、こんなにうれしいことはありません。
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