リアルな子ども集団での育ち (インクルージョンとは何か?)

 2008-12-26
冬休みが始まりましたね。 私の方は、学童保育の小学生を園のバスで迎える当番になっているので、朝7時からバスの運転手さんです。

夏休みは、バスの中がいっぱいになる人数のご希望がありましたが、冬休みには、下の写真のように数名の児童の迎えに伺っています。 (この中には、ブログでおなじみの太郎君もいます)


20081226.jpg
       子どもたちが夢中でケイドロをした山林


ご家庭の都合で、7時半には職場に向かいたいお母さん方のニーズに応えるためで、学童受け入れ開始の8時半までは、SHINOBU先生が、お世話をさせていただこうということになっています。

この日は、1年生2人、2年生2人、3年生2人、5年生1人の合計7人、本当に個性豊かで、私はこの子たちが大好きです。

長期休業中は、ご家族と過ごす時間より、学童保育で過ごす時間の方が、長いくらいで、こうなるともうみんなは、兄弟・家族と同じようなつながりがあります。

8時半までは、とにかく私が面倒を見ることになっているので、園のバスで、いろいろな公園へ連れていくことも多いです。 わずかなお菓子を用意して、公園でいっしょに食べたり、空港に隣接する公園まで足を伸ばして、みんなで飛行機といっしょに走ったこともあります。


この日行った公園は、住宅地の中にあり、小学校の近くの大きな公園です。

この公園の最大の魅力は、遊具の裏手にある、こんもりとした小さな山林です。 子どもの冒険心を駆り立てる絶好のシチュエーションです。

この日は、すでにケイドロをこの山林で行う作戦が、子どもの話し合いで決定されていました。

バスを降りると、子どもたちは警察とどろぼうに分かれて、一斉に山林の中に消えていきました。


この日の朝は肌寒く、岡山でも小雪がちらつき、見ている私は縮み上がっていましたが。子どもたちは元気満々、朝の8時前、林のあちこちでから子どもたちの歓声があがっていました。

この子どもたちの様子を見ていて、私は驚くことがいくつもありました。

まず、太郎君がちゃんとじゃんけんをして、ケイドロのルールの中で、思いっきり活動を楽しんでいることです。 さらには、天敵の健太君とチームを組んで、いっしょに逃げ回っています。 言語によるコミュニケーションも、とんでもなく活発で、めちゃくちゃ生き生きとしています。 こりゃ、太郎君、表情変わるわけだ、と心の芯から納得しました。 電車ごっこのパートナーの親友、せいや君もいっしょにいるもんね〜

こんなの、どんな優秀な方が、どんなにがんばったとしても、個別支援では構成できませんよ。 せまい部屋、バーチャルの世界では、どうやったって限界があります。

生きた集団、リアルな子ども集団の魅力と可能性はここにあります。

太郎君は、SHINOBU先生の個別支援で育ったのではなく、こうしたリアルな子ども集団の中で育ったのです。 


夏休みの頃は、ノートを破く、物を投げる、人をたたく、泣いて部屋の中でうずくまる・・  このブログでも、そこの取り組みを紹介したものでした.。

あの衝動性の太郎君は、どこに消え去ったのでしょうか?

お母さんは、2学期の通知票を見て、大きな感動に包まれていたんだよ〜


その答えは、どこにあるか?

私には、実はそれがはっきりと見えています。

それは、太郎君が、家族のようにこの集団になくてはならない存在として、みんなから受け入れたからです。 毎日車座になって、顔を見ながら給食を食べ、おやつをいただき、テレビも電子ゲームもないところで、夏休みも、冬休みも共に過ごした、みんなが家族であるからです。 口は悪くても、けんかをしても、私たちは仲間です。 かけがえのない、そういう存在なのです。
 
そして、あのすばらしい笑顔の小学校の担任の先生も、太郎君を誰よりも大切に受け止め、心の通い合うあたたかい学級集団を作り上げてくださいました。

インクルージョンというのは、こういう姿なのではないでしょうか?


ここが盤石にあってこそ、高度な専門的指導は可能になるのです。

ありのままの存在が受け入れられ、集団に居場所がしっかりあって、その上でその子の特性に応じた高度な専門的教育を!

たったそれだけの事なのに、どうしてわかってくれないのでしょう?

私は、これからもリアルな実践の報告を積み重ねて行くことによって、そのことを世に訴え続けていこうと考えています。


公園から帰ってみんな私の教室に入ると、すぐに、一生懸命冬休みの宿題に取りかかっていました。 本当にみんないい子になったね!

この日は、めちゃくちゃ寒い朝でしたが、SHINOBU先生の心は、ぽかぽか、とってもあたたかくなったのでした。

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