発達面の課題の大きい子ほど 感受性は豊かである

 2008-11-14
もしもクラスのムードが怪しくなり、学級崩壊の前兆みたいになってきたら、一番に揺れたり、傷ついていく子は、支援の必要なお子さんである場合が多いように思います。

もし、夫婦の仲が気まずい局面にさしかかたら、一番にデリケートになるのは、お子さんの中でも一番気になる子、手のかかる子、心配な子であることが多いのではないでしょうか?

何の実証的なデータも根拠もありません。ただ、これまで生きてきて、教育の現場に長くたずさわってきて、感じてきた私の経験則にしかすぎません。

私は 6月14日の記事 に次のようなことを書きました。




今朝の事ですが、浪速の女芸人として一世を風靡したミヤコ蝶々さんの在りし日のインタビューが放映されていました。

何気なくそれを見ていました。

彼女は、お父さんが駆け落ちした芸者さんを継母として、東京から関西に移り、幼少から旅芸人としての人生を歩み始めたようです。

この継母がたいへん厳しい人だったようで、ことある度に、三味線のばちで子どもをたたき、継子いじめ(今では児童虐待?)と周囲から、何度も言われていたようです。

それは、きびしい修行だったようです。

でも、蝶々さんは、ちっともぐれたり横道にそれたりは、しなかったというのです。

「継母が、ばちで私をたたく時、継母は、いつも目に涙を浮かべていた。子どもというのは、そういう気持ちは、ものすごく敏感に感じるもので、だから私は、一度として恨んだり、ぐれたりすることはなかった・・」

古い映像の一コマでしたが、見ている私の胸にも、熱い物がこみ上げてきました。




子どもを見るまなざし、というか温度に対する感受性は、課題の大きい子ほど豊かであると思います。

それまで、毎週土曜日だった太郎君の指導が、先週から月・金に変わりました。

土曜日の指導がなくなったので、その時間を利用して太郎君のお母さんと教育相談をさせていただいていた時のことです。

事前にちゃんと伝えてはいたのですが、その時に、学童保育の教室にいるはずの太郎君が、先週までと同じように、個別指導の部屋に元気よく飛び込んで来てしまいました。

「太郎君、土曜日はなくなったんだよ、その代わり来週の月曜日にあるから・・・」

私がそう伝えると、太郎君は血の気がさっと引き、いっぺんに泣き出しそうな顔になりました。

1瞬であんなに顔が土気色になるなんて、信じられない思いでした。

「う~ん・・・  よし! じゃあ今日は、ちょっとだけだけど、先生と一緒に遊ぶかあ~」

可愛いもので、いっぺんに太郎君の顔に笑顔が戻りました。


友里ちゃんにしても、イチロー君にしても、花子ちゃんにしても、こうした日常場面でのささいなやりとりの中から、私の心の中の思いを感じ取ってくれているに違いありません。

教室で先生がいくら熱弁をふるっても、説教をして自分自身が高揚感を感じていても、子どもが先生の本当の気持ちを感じるのは、例えば牛乳びんを倒したそのときの、その先生の第一声であったり、その表情やまなざしだったりするわけです。

つまり言語ではない、空気や温度の部分であるわけです。


例えば、聴覚性や言語系の入力が苦手な子なら、生きていくために他の感覚が鋭くなることは容易に理解できます。

そしてそういうこと以上に、生きるということ、今日出会う人とのかかわりの重さを、ダイレクトに感じ取ることのできる力を身につけているのだと思います。

どんなに社会的な地位が高くても、お金持ちでも、成功を収めた人でも、人間としてのオーラが本物であるかどうかを、感じ取る力をもっているのだと思います。

私は、教育委員会の巡回相談員として学校に行ったときは、管理職の先生に出迎えていただき、研修会ではそれぞれの先生が熱心にメモをとりながら話を聞いてくださいますが、子どもの前では、そんな権威は何の役にも立ちません。

高学年の子なら、私をお客さんだと判断し会釈や挨拶などをしてくれますが、支援の必要な子の場合は、私のパーソナリティーを敏感に感じとってくれることが多いです。 こうした子どもの前では、人間を丸裸にされてしまいます。


私は、蝶々さんの話のようなことは、子どもに伝わると考えています。

太郎君にも、花子ちゃんにも、イチロー君にも、友里ちゃんにも、結局はそれが伝わっているのだと思います。

百万の理屈より、あたかかなそのまなざしを子どもは感じている・・

毎日の生活の中でも、軸のぶれない、厳しくもあたたかいまなざし・・

子どもを育てる大切なポイントは、きっとそんなところにもあるのだと思っています。

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コメント
3人の子供は誰一人として平均的な子供ではありませんが、
兄弟自体がそれぞれの個性を「ユニーク」なものとしてとらえ、とても仲がいいです。個性を肯定的にとらえることは言葉では簡単ですが、教師も親も人間ですので実際にはそうはいってもなかなか・・というのが現実です。

でも、「受け入れる」「見守る」「待つ」姿勢が周囲にあれば、この子供たちはとても「幸せな」日々を送ることができるのだと思います。周囲の姿勢は大人たる親や教師が率先して学ばなければと思います。(実際には難しいのですが)

今日、懇談会のあと校長先生と面談する機会がありました。雑談は結構していますが、校長室での面談は久しぶりでした。
遠方からの越境、PDD+LDの兄、弟の移籍等々結構な状況の我が家・・。
校長先生は「双子君はいつも幸せそうな顔をしていて、つらそうな顔をみたことがないのだけれど、家庭ではどうですか?」と。
「いろいろあるけれど、この学校のこの先生たちと生徒のみんなとなら、大丈夫道はひらけるよ」と母はいつも言っていると答えました(実際にそうですので)
校長先生が「「大丈夫」。いい言葉ですよね。ありがとうございます。それがこどもにとって一番の安心。僕から見ても学校でも「大丈夫」ですから安心してください」
「何でもいつでも話しにきてください。私ができることは逃げずにともに考えるしかないので」(実際にもしょっちゅう話してますし、満足です)

大人の度量の大きさを真摯な態度を子供はきちんと受け止めて成長すると実感する毎日です。
 
【2008/11/14 19:33】 | 双子の母 #/LiLwUfk | [edit]
双子の母さんへ

いつもありがとうございます。

肯定的な自己理解、そして相互理解・・

言語化すればたったそれだけのことですが、これは奥の深い言葉です。

人が人の中で共に生きる根幹に根ざした概念だと思うのです。

自分のマイナス面も受け入れた上で、自分自身に肯定的な気持ちをもてること、そのことは、きっと生きるモチベーションにつながるであろうし、他者理解につながるのではないかと感じています。

決して口先ではない、大人のオーラ、子どもはそれを感じて生きている・・

私も、双子の母さんと、同じような気持ちで子どもと向き合っています。
【2008/11/15 12:42】 | SHINOBU #- | [edit]












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