書字障害の臨床的・実践的 摩訶不思議?

 2008-11-10
私より年下ですが、長年、こいつにはなかなか勝てないな、と思う奴がいます。

理論でも、臨床経験でも、ハートの部分でも、人柄でも、同じステージでは勝負にならないので、私はわざと、その彼とは違うポジションや切り口で向き合うようにしています。

特に臨床の面では、すべての者が彼のようにあるべしと思い、私も大きな影響を受けています。


その彼に、私が唯一勝てる部分があります。

それは、彼は字を書くのが下手!、という事です。

そんなこと一度も口にしたことはありませんが、心の中ではいつも、これだけは勝てる、とニヤニヤしています。 ワープロなどと言う物は、神が彼のために与えた産物です。


うちの次女(高2)は、勉強が苦手です。 私が個別の学習指導を始めるようになったのも、この子の赤点対策がきっかけです。

1学期の期末、39人中39位だった成績は、2学期の中間では、私の個別指導で真ん中くらいになりましたが、もう大丈夫だろうとほっておくと、すぐに最下位に転落してしまいました。

その子は、勉強は大の苦手ですが、小1の(かなりの昔の話)硬筆コンクールで銀賞をもらいました。

私は、審査に立ち会ったことがありますが、硬筆塾に通ってない子が、特別な練習も指導もしないでぱっぱと書いた作品が、銀賞(後で先生に聞くと、金賞との当落線上だったそうです)になるのは、かなりレアなケースだと思います。


この2つの例からしても、学力と書字の能力との相関係数は、相当に低いものであると言えます。


先日、大学の教職相談室という所に遊びに行ったら、養護教諭の採用試験の1次に受かった子が2次の願書を書いていましたが、そこ子のペンの持ち方が、花子ちゃんといっしょで、これまたびっくりしました。 花子ちゃんも、将来、こんな笑顔のすてきな先生みたいになれたらいいのに、とその時思いました。

実は、私も字を書くのは下手でした。 でも、それは過去形です。 今では、香典などの包みを書いたら、うまいね~と言われることの方が多いです。

うまくなったきっかけを覚えています。

それは、小学1年生の担任になって、子どもといっしょにひらがなの練習を1から毎日続けたからです。

1年生の担任をすると、字がうまくなる説?は、私の1つ下の先生が1年生の担任をした時もそうだったので、臨床的に実証されています。 敬愛する彼は、通常学級の1年生の担任を1度もしていないので、いまだに字が下手くそです。
 

これ、認知面からは、それこそ毎日大きな黒板に「あ」はこう、「い」はこうと、分析的に提示し、視覚・聴覚・微細・粗大運動というマルチセンソリーな刺激が毎日続くということが大きいでしょう。 

また、1年生の先生ならていねいな字を、という自分自身の内的なモチベーションも大きな原動力になっていたでしょう。


だとすれば、これに似た環境とモチベーションを構成すればよいのではないかというのが、今回の提案です。

字は下手でもいいんだけど、きれいに書けたらすてきだね。 まちがえてもいいから、楽しみながら、いっぱい挑戦しよう。 粘土やバラバラカードにも挑戦しよう。 うまくできた漢字は、ファイルに保管しておこう・・・

まちがえた文字を、認知しにくいカーブの文字を、これでもかこれでもかと、何とかの一つ覚えみたいに単調な作業プリントばかりさせて、やる気と自信と絶対的な時間数を減少させる取り組みは、ちょっと考え直してみませんか?

間違えたら、そこをあえてスルーして、次回は認知特性に合わせて工夫した教材を作成して、もう一度トライさせ、エラーレスで達成感をもたせることは、誤った指導法なのでしょうか?

そして、苦手なことであれば、その支援を少しずつフェードアウトしていけばよいのではありませんか?

そうした毎日の取り組みを、どこまで継続して取り組むことができるか、そこがポイントであるような気がします。


結果は、子どもが出してくれます。 

例えば、テクニカルにある文字だけ上手に書けるようになると言うことはあると思いますが、絵が急にうまくなることがないように、字も明日から急にうまくなる、ということではないと思います。

書字を、九九や筆算と同じ次元で考えない方が、とらえとしては正解なのではないかと、私は考えています。

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コメント
こんばんは。僕も、凄く字が下手くそなんです。一年生の担任したことないからなー。長いこと、板書もしてないしなー。今日は、メモを丁寧に書いてみましたよ。口で、ぶつくさ言いながら・・。
【2008/11/10 22:00】 | 夢追い人 #- | [edit]
夢追い人さんへ

まあ、ちゃんとブログ見て、すばやいレスをありがとうございました。
毎日ハードなスケジュールで、疲れを出されませんように・・

昨夜、以前から夢追い人さんに助言してもらっていたという特別支援学級の先生が、そちらのブログから飛んできて、結局、私のところへ、教えている子や学級のことの相談に来られることになりました。

夢追い人さんのように、スマートには行きませんが、何かのお役に立てればと思っています。

(全国のみなさん、ローカルなコメントのやりとりをお許しくださいませ・・)
【2008/11/11 05:37】 | SHINOBU #- | [edit]












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