すべてを子どものせいにしないで (関係性の中で育つ子ども)
2008-11-03
1年生で暴れん坊だった子が、2年生になるとまったく目立たないようになることがあります。逆に、保育園では普通通りに過ごしていた子どもが、小学校になると、突然に問題が表面化することがあります。
「保育園と小学校では違いますから・・」 と、小学校の先生は、よくおっしゃいます。
保育園と小学校ではレベルが違うのよ・・とでも言いたげな口ぶりですが、私からしてみれば、「君の指導が下手くそだから、この子がこんなになったんだ・・ 一度保育園に来て、一から勉強してみたらどうなんだ!」 と、言いたくなる時があります。(実際には、そんなこと言ったことはありません・・笑)
いろいろな意見や見方がありますが、私は、基本的にそれは、子どもだけのせいでもなく、先生だけのせいでもなく、その関係性がまずいからだと思っています。(実際に、その先生の言うことをよく聞く、相性のいい子どもだっているでしょうから・・)
でも、先生と子どもでは、圧倒的に力関係が違います。 だとしたら、その関係性を改善していくためには、先生側の対応を変えていくことが必要だと、私は思っています。
PDDだから、AD/HDだから、通常学級では無理と、最初から一方的に決めつけたりすることは、差別であり偏見です。
また、うまく行かなかったことを、すべて障害のせいみたいに言うのは、責任転嫁です。
すべてが先生のせいだとは言いませんが、はじめから、心の底に、その子を受け入れようとする気持ちがないのなら、教員免許を返上するべきではないでしょうか?
可能なかぎりみんなといっしょに育てよう、初めからそういう気持ちのない先生に、どうして子どもが心を開くことができるでしょうか?
真心を込めて、精一杯努力をした上で、それでもやはり適応がむずかしい場合は、保護者の方もいろいろな選択肢を検討なさると思います。誰よりも大切な、我が子ですから。
しかし、何もしないで、障害名や診断だけで、集団から除外していくように感じる対応が、現実には多すぎます。 いくらそうではないと、事務口調で説明されても、保護者の気持ちがズタズタに傷ついているケースを何度も目にしてきました。
太郎君の担任の先生は、「出来ないことかも知れないけど、この子をずっと担任していたい」 と、言ってくれました。 そのまなざしが、太郎君には、何よりの支援となっているのです。 1学期は、行動面で、いろいろな課題がありました。 時には不適応な行動を起こす場面もあるでしょうが、すばらしい成長・適応だと、私は思っています。
「いつまでも、この先生が担任でいられるというわけでもないので・・」 と、ある先生は私に言いました。
だから、特別支援学級、というのは変な話じゃありませんか? 本人の幸せと成長に最もふさわしい場が特別支援学級であると判断したら、きっと明日にでも手続きに行かれると思います。
今、ご家族の方は、きっと通常学級でよかった、と思われているはずです。
通常学級にも、特別支援学級にも、それぞれのよさがあります。 それは、その子の生き方やストーリーに寄り添い、関係性の中でトータルに判断していくべき内容です。
決してそれを、障害名や診断、あるいは指導のまずさによる不適応とすりかえないでいてほしいと思うのです。
平素の実践と、きちんとした説明があれば保護者は理解します。
逆に、まったく聞く耳もたない、無茶苦茶な要求ばかりする保護者がいると聞きます。これでは、他の保護者の方が迷惑しますし、何よりも担任の心がズタズタに傷つき、やる気をなくします。真剣に取り組んでいた担任の気持ちが、そのことで完全に離れていった事例を知っています。第三者の私から見て、これは明らかに子どもの利益の放棄であり、損失です。親が見えていないことで、子どもの利益を投げ捨てている、何とも悲しい現実です。
時には、毅然として学校にお願いしなくてはならない時もありますので、こういう保護者の存在が、事態をややこしくします。
どこまでが無茶な要求なのか、そんな基準はありませんので、正当なお願いを都合良く無茶な要求としてすりかえられたり、保護者が正当なお願いという形で、無茶な要求をするケースもあるのかも知れません。
一方的ではなく、保護者と学校が対等な関係で、お互いがストーリーや関係性を大切にし、個々のケースに寄り添い、真剣に知恵を出し合い、共に創り上げていく形が必要なのだと私は考え、そのことを私はパートナーシップと呼ぶことにしているのです。
インクルージョンを目指して行く上で、今の日本の特別支援教育には、この部分が必要だと思います。 このブログですばらしい実践を伝えてくださる方は、保護者の方が、自力でこうしたことを実践されていますが、こうしたことを特別支援教育コーディネーターの方が、計画作成の段階で専門的に手腕を発揮されるようになればすばらしいと思います。
(現実的には、時間的にも環境的にもかなりむずかしいようですが・・)
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