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信じればこそ起こる奇跡 (子どもの育ちと共に起こるドラマ)

 2008-10-18
以前、私が特別支援学級で教えた子どもが、来年高校受験です。

今日の私があるのも、この子とこのご家族との出会いがあったからと、心から感謝しています。

夏に、高校進学のことで、お父さんにご相談を伺ったことがあります。お父さんは、「この子は、教科学習に意欲をもっている子どもで、ぜひともその気持ちを叶える高校に行かせてやりたい」と話していました。

しかし、その教科学習に対する熱意の裏返しで、学校でのテストや高校進学に対して、拒絶感をもつようになってしまったそうです。

「ぼくは、もう勉強しません 高校へは行きません 家に引きこもります・・」

きっと、勉強したいという強い気持ちが、逆にこうした言葉となって表面化してしまったのでしょう。


こうした事態を受け、ご家族はいくつかの方針を確認されました。その一つに、高校進学に対してのこの子への直接的なアプローチを止めて、しばらくはそっと見守る、という内容があったのです。

実は、お父さんが願っている高校の願書受付期間は、もうすぐそこに迫っていました。正直、私もそのことはあきらめかけていました。

そんなある日、私が別な用事でたまたま、その子と一緒に勉強した小学校におじゃますると、何と、そのお父さんが体育館の玄関の前で、私を待ってくださっているでは、ありませんか?

そのお父さんは、少し昂揚した表情で、私に語りかけてくれました。

「先生、息子が高校へ行くと言ってくれました」

「えっ、もしかして間に合った・・?」

「今日、高校へ息子といっしょに行って手続きをしました。 本当にギリギリ、今日が最後ぐらいです。 学校に行くと、息子は、「ぼくは、ここで勉強します」と言ってくれました・・」


私は、急に胸がいっぱいになり、目頭が熱くなってしまいました。

彼が希望した高校は、私もアシスタントティーチャーとして何度か通ったこともあり、この子の大きな可能性が伸ばせるかも知れない、という大きな期待を、持っていたのです。


今から9年前、この子が小学1年生で、卒業式の練習でパニックになってしまい、もう式に参加できなのではないかと危惧されたとき、私はこの子に、「ごめん、もういいよ、何があっても、先生は君の先生だから、いつもの君でいてくれたら、それでいいんだよ・・」と語ったことがあります。

この時、興奮して、鬼のようになっていたこの子の表情が、このひとつ言葉によって、さっと血の気が引いて、いつものやさしい顔になったことを、今でも鮮やかに思い出します。不思議なことに、それ以後、本番までパニックは起こりませんでした。卒業式が終わった後で、そのことを一番にご家族に伝えると、お母さんが電話口で声を詰まらせていたことも、忘れることはできません。

今、私とお父さんが立っている場所が、その時、私がその子に話した場所と、ちょうど同じ場所だったのです。

運命というか、奇跡というか・・・


昨日、ある音楽教室の先生のお話を伺う機会がありました。

その先生は、音楽活動を通して、命の大切さ・生きるすばらしさを育てる取り組みをされている先生です。重度の障害のある子も、何人も参加されています。

その先生の一言一言を聞いていて思ったことは、

「子どもを育てることの本質は一つ」

それは、その子を信じ、その子の存在を大切にし、その子の良さを見つけ、意欲を育み、それを認め、成長の喜びを共有すること・・

たった、それだけ・・

それは、このお父さんも、音楽教室も、卒業式も、応用行動分析の理論も、みんな同じ事なんだと思いました。

わざわざそのことを伝えるためだけに、体育館の前で待ってくださっていたお父さんの気持ちも、とってもうれしく思いました。

子どもを信じ 真心を込めて支えることで たったそれだけで 奇跡は起こる!

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