苦手なことがあっても あきらめてはいけない (算数指導で見えた希望の光)
2008-09-29
いつまでも指を使って数え足しばかりしていると、次へ進めない、早くやめさせないと・・時々そんな声を聞きます。
数を量的にとらえることによって、数理的な処理方法が発展的に向上するので、目指す方向としては正解だと思います。
しかし、継次処理優位な子は、順序数で足し算処理を行っていきます。 そんな子に、手だてなしで視覚的・量的にとらえさせようと思っても、基礎的な認知能力が育っていなければ、混乱するばかりです。
じゃあ、どうすればよいのか、ということで、私は次のように取り組んでみました。
まず、得意な数え足しを使いながら、小さなステップをクリアさせながら、経験をと自信を付けさせます。
ここで重要なのは、まず、算数が嫌、という心理的なバリアを取り除くことです。 出来ないこと、苦手なことに、サポートなしで、毎日単調に責められ続ければ、子どもの心は相当痛んでいるはずです。
数え足しでも、やってれば、いろいろな能力は向上していきます。 数の継次的な処理能力も向上します。
で、ここで忘れてはいけないのは、数え足しをベースにして能力アップの取り組みを続けながらも、量的・視覚的に数をとらえさせる同時処理的な指導をミックスして、マルチセンソリーに指導を組み立てていくことです。
具体的に言うと、数図ブロック・数え棒・すごろくゲームなど、片方でいろいろな算数的な活動を取り入れていきました。
花子ちゃんは、半年前、サイコロの目を見ていても、はっと見てそれが「4」とは認知できませんでしたが、今では楽勝です。 すごろくゲームをしていて、「5」が出たら「1回休み」になっちゃう、と平気で言えるようになりました。
少し前は、1〜10までの指の写真をカードにして、かず当てゲームをしていましたが、今ではそんなカードも必要なくなってきました。
今でも計算は、数え足しですよ。
でも、長さ調べの技能も向上してきました。 繰り上がりのある足し算も、繰り下がりの引き算も、2位数の筆算も、楽々できるようになってきました。 計算のスピードは、飛躍的に向上しています。
継次処理をベースにしながらも、同時処理の活動で付けた力が生かされている構図です。
本人の認知特性・得意技をまずしっかりとらえた上で、マルチセンソリーな活動を通して、子ども自身がとの良さを体感できるよう教育のプログラムは構成されるべきだと思います。
むずかしいようですが、要は、得意な方法で学習に自信を付けながら、苦手なことをクリアする、ただそれだけです。
特に、学童期前半の学習のつまずきで、学習活動自体が停滞するのは、本人の成長にとってもったいなさ過ぎです。
どのルートから行こうが、それは関係ないことです。 脳の可塑性の高いこの時期の子どもに、いろいろな刺激が与えられ続けることによって、その可能性の道は、発展的に開けていきます。
決して希望を失うことはないのです。
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