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質の高い個別の学習が必要な理由

 2021-10-04
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いつ頃の事だったでしょう。

私が、その子とレッスンを行っていると、少し離れた所からその様子をご覧いただいていたお母さんが、目を真っ赤に腫らし、その後はらはらと大粒の涙を落とし始めました。


今、自分の目の前で、何が起こっているのか、信じられないような気持でした。

わが子がこんなにも楽しそうに、そして一生懸命勉強している姿を見ていると、これまでの色々な思いが一気にこみ上げてきてしまいました。


そんな言葉を聞いて、私は生涯この活動を続けていこうと、強く心の中で誓いました。


最近、多様性という言葉を耳にしますが、子どもの育ちも10人いれば10人とも同じ子どもはいません。

一部の内容をもってすれば、処理の速度が速かったり、達成が速かったり遅かったりということはありますが、そもそも子ども自身がが多様であるとしたら、要はその子の今に合った内容と支援を提供することが肝要であって、それが出来た出来ないで子どもを決めつけてしまうのは、教育者としては程度の低い愚かな事と言わざるを得ません。


私は今でも、10年以上継続してサポートさせていただいている子が、何十人もいます。

この子は、もしかしたら一生なぞり書きしかできないのかもと、思い悩んでいた時期があった子もいますが、今ではそれはそれは美しい文字を一人書きできるようになりました。


本当に、あきらめなくて良かった。

花が咲き始めてその場にいる者が評価されるのではなく、まだ芽の出ぬ大地を耕す者こそが、真の教育者と言えるのです。


良質の個別学習を継続し、達成感のある内容を積み重ねていくと、その教材を通して、子どもの支援者とのコミュニケートや信頼感は当然深いものになっていきます。

子どもはそもそもが成長欲求のかたまりですから、そこを満たすことは、自己肯定感そのものを高めていくことにつながります。

自己肯定感の高い子どもは、自分の命の大切さを自覚し、謙虚ながら笑顔と活気に満ちた表情を浮かべるようになります。

そして、自分の命と同じように、お友達の命の大切なに気づくようになり、他者とのつながりがさらに深まり、やがて幸せに満ちた道を歩むようになってきます。


私はそんな子どもの後姿を、これまで何十人となく見つめてきました。


学びを通して培うもの、

それは決して単なる知識の習得や、小手先の出来映えということではなく、教材を通して培われた、その子の存在そのものであることを、私は信じて疑うことはできないのです。


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