企業からの就労支援の視点に学ぶ ① (親として 子どもつけたい力の優先順位)

 2008-07-31
昨日は、岡山東備養護学校の公開講座に伺い、企業の立場からの就労支援ということで、ベアリングの生産工場である、NTNテクニカルサービス 夢工房岡山の高津部長の講演を拝聴いたしました。

ずいぶん前から、注目していた講座でしたが、予想通り、手応えは十分でした。今日は、その講演の中から、まず、「企業から保護者の皆様にお願いしたいこと」というトピックを紹介させていただきたいと思います。

【企業からお願いしたいこと】

  保護者はお子さんの一番のサポーター 

  ご両親は将来どのような自立をさせたいか、目標を立てていますか?

  ・ 働きたいという意欲をまたせているか もっているか?
 
  ・ 障害があるからこんなことをさせるのはかわいそうだ、は、禁物

  ・ その子に出来るお手伝いをしてもらい → 達成感を与える ほめてあげる

  ・ お手伝いの継続性 → 仕事ができるようになります

  ・ 子どもが育っていないのは、学校のせいだと思っていませんか?

夢工房では、彼らに主役で働いてもらうために、各人の不足した部分を補います。(その人に合った治具=私たちは、仕事が出来なければ教え方が悪いと判断し、サポートの改善に取り組みます)




まず、前日にあった、新潟アルビレックスの中野社長の講演(昨日の記事で紹介)と、多くの点で、内容が重なり合っていたので、驚きました。

NTN夢工房岡山でも、障害があることでの、品質面での妥協や甘えは、一切認めないそうです。

それは、障害者の法定雇用率の達成というような安易な考えで雇用をしても、雇用の内容が本物でなければ、その方が正規の戦力とならなければ、決してそれは、長続きはせず、やがては競争社会の中で自然淘汰される運命にあると考えているからです。

逆に言えば、本人が力をつけ、企業が工夫をすれば、健常者を凌ぐ優秀な戦力になるという勝算がそこにあるということです。

ここに、我々が目指すべき大いなる希望と可能性が存在します。

私は、このお話を聞きながら、頭の中ではぐるぐると、孝志君や、太郎君や、花子さんや、友里さんの姿がかけめぐっていきました。

そして、やはり大切なのは、自分を客観的に受け入れながら、得意な行動レパートリーをもとに、「これならできる」「これは得意」「これなら私も貢献できる」という、自己有用感を育んでいくことです。

そして、そのためには、スモールステップで、できたらほめるという、応用行動分析的なかかわりの工夫が有効となります。。

しっかりとしたビジョンをもち、甘やかさないで鍛えなくてはいけません。

出来ないからと言って、親が子どもを責めると、子どものモチベーションは低下します。

大変だけど、出来ないのは私の設定の工夫が足らない、というように、親の方が発想を切り替えた方が、返って気が楽だし、結果としてうまくいきます。

うまくいかないのは、本人のせいではなく、本人とそのことの関係性が悪いのだと考え、その改善に向けた工夫をすることが大切です。

「人を責めない」「自分を卑下しない」「時間を守る」「約束を守る」「健康や安全に気をつける」「挨拶ができる」「あやまれる」「苦手なこと・できないことを担当者に伝えることができる」あ「自分の得意なことを知っている」「ルールーを守る」「楽しみや趣味がある」「目標や夢がある」「金銭感覚を身につけている」「同僚と仲良くできる」「何かで誰かの役に立つ」「自分なりの情報入力ソースをもっている」 

しかし、こうした力はぜひ必要で、その力を身につけるためには、親としての、厳しさも勉強も粘りも根性も覚悟も必要です。

希望を失っちゃあいけませんよ。 あきらめちゃあいけませんよ。

しっかりとした方向性を見つめる聡明さと、決めたことをゆるめないド根性こそ命です。

ポジティブ思考で、どんどん攻めていきましょう。

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コメント
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【2008/07/31 19:28】 | # | [edit]
「親としての、厳しさも勉強も粘りも根性も覚悟も必要」
本当にその通りだと思います。

そんな風に言われると、しんどく感じる方もいるかもしれないけど、
でも、私たち障害児の親は、なにも特別なことをしているわけじゃない。

障害児の子どもの親じゃなくても、健常児の親だって同じ。みんな悩んだり迷ったりしながら、苦労して子育てしている。
それぞれの子どもの特性や能力、子どもに対してする具体的なことやサポートは、その親子により違う。
でも、子育てに苦労と悩みがついてまわり、勉強や努力が必要なことは、健常児の親も障害のある子の親も、同じ。
どっちの悩みが軽くて、どっちの悩みが重いなんてことは、私はないと思う。

悩みに限らず、親が子どもについて考えたり、子どもを見つめて愛する時間=「その子に与える自分の時間や責任」をサボったら

あとで必ずそのツケが、子どもに回ってくるのは
健常の子も障害のある子も、きっと同じだもの。
【2008/07/31 21:52】 | ミカ #- | [edit]
1方向を見ていると、道が複数あることを 見逃してしまいます。
養護学校を経て 就労につくのも道だし、違う学校を選んで 就労先を探すのも道です。

企業も 多種多様にあります。現在は 福祉的な就労から「利益をあげるための就労」に変化しつつあります。
多様な雇用形態がありますので、子どもにあった就労先、保護者が納得のいく就労先を選ぶことが一番大切です。
養護学校の研究会に出た話では、「いろんな会社を経て、ようやく自分にあう会社が見つかった」というケースもありました。

それが全てと思えば、その会社にあわない人たちは行き先が無いのかと不安になりますよね。全国には いろいろなタイプの会社が発足しています。

現在は 養護学校に就労コーディネーターが支援についている場合もありますし、民間で就労をコーディネートしている会社もあります。
ここ数年で 環境は大きくかわってきていますので、保護者が情報に敏感であることも大切だと思っています。
【2008/08/01 00:27】 | マドンナ #CFnWuolQ | [edit]
ミカさんへ

昨日ね、友里ちゃんのお母さんと花子ちゃんのお母さんとお話をしていて、ミカさんが伝えてくださっていることと、同じようなことを感じていました。

友里ちゃんのお母さんは、「いろいろと苦労もあったけど、もしかしたら、ここにたどり着けたことは、ラッキーな事かも知れない」と言っていました。

花子ちゃんのお母さんのお母さんと話をしているときも、「夢もリスクも誰でも同じ、私たちは障害ということを契機にして、今、それに真剣に向き合ってきただけ・・」という内容の話になりました。

ただ単に学歴だけが高くなっても、心が育っていなければ、妙な優越感と、その裏返しの劣等感で、生きると言うことの方向性を見失っていくことだってあります。

自分の子どもに発達課題があることを受け止めることは、厳しいことです。「目の前が真っ暗になって、立っていることさえできなかった・・」と、花子さんのお母さんは言っていました。

しかし、ミカさんが伝えてくださっているように「子育てに苦労と悩みがついてまわり、勉強や努力が必要なことは、健常児の親も障害のある子の親も、同じ」だと、花子さんのお母さんも言っていました。

知らず知らずに自分で勝手に枠を作って、それに縛られていることに気がつく事って結構ありますよね。

その枠を打ち破ったときには、きっと成長した、新しい自分の姿がそこにあるような気がしています。

夏休み中で、今、がっちりとお子さんに向き合っておられるミカさん。これからも時間があれば、ぜひコメントを寄せてくださいね。これからも期待しています。
【2008/08/01 06:17】 | SHINOBU #- | [edit]
マドンナさんへ

「福祉的な就労から利益をあげるための就労」

このことは、NTNの方も何度も強調されていました。

要は、人間のストレングスは多種多様で、これをうまくコーディネートしていくことのほうが重要ということでしょうか?

場が与えられることで、爆発的に潜在能力が開花することだって、結構耳にします。

もしも、そういう場と出会わなかったら、その子が社会に貢献することも、その子自身が自己有用感をもつこともなかった・・

だとしたら、いかにそういう場を見つけるかということが重要であるか、ということになります。

こういった視点の切り口が、子ども理解をさらに深めていくことにつながっていくような気もしています。
【2008/08/01 06:29】 | SHINOBU #- | [edit]
これも難しい問題だな~と思ったのは・・・軽度の子どもは行き先がたくさんできても、いまでも難しい重度の子は行き先がなくなるのでは・・・という焦燥感が 親たちの間に強くなってきたことです。

福祉就労も満杯の状態で・・・収益優先の会社には 入れないだろうし・・行き先が無くなっていくのでは・・・?という不安があるんですね・・・。
収益をあげていくのは大切なことだけど・・・収益をあげるには指導のしやすさも関係してくるので 手帳の度数も関係してきます・・・3度よりも4度のほうが・・という風にです。

特例子会社は「手帳」があることが条件です。

(軽度)発達障害の方は手帳を持っている人が少ないのですが、親の会の方達も「手帳」の必要性があると活動していますが、知的障害の人たちとは「手帳の色を変える」とか、「差別化」をしようとししているみたいですよ・・・。

障害のある子どもの保護者の間では「差別意識」が ものすごく強いと感じています。
親の会が 連合でネットワークを作っているのですが・・・大きい会には難しい事も多いようで・・・私は親の会には属していません。

【2008/08/01 07:23】 | マドンナ #CFnWuolQ | [edit]
マドンナさんへ

う~ん、さすがに現実感ありますね。勉強になります。

例えば軽度・重度という視点だけでも、現実面での課題はたくさんありますね。

また組織の理念や方向性にしても、総論の部分では全員が一致していたとしても、いざ各論(具体的な現実場面)の部分になると、時として大きなねじれが表面化してしまうというようなこともあるかも知れません。

このブログをご覧になっている若いお母さんも、貴重な情報として受け止められていることと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします。
【2008/08/01 14:38】 | SHINOBU #- | [edit]












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