今、安定していればそれでいいのではない! 希望がもてないのなら 幸せに育てられないのなら 死んだ方がまし (絶対にあきらめない 我が子の可能性)
2008-07-26
花子ちゃんのお宅には、毎週金曜日に指導に伺わせていただいています。指導の後で、お母さんと、学習の様子や家庭での様子についての情報交換をしているのですが、昨日の花子ちゃんのお母さんの言葉の一つ一つから、私はこれまでにない、魂を揺さぶられるような、熱い思いがわき上がってくるように感じました。
そういえば、ちょうど1年位前だったでしょうか? 別の保育園の先生の紹介ということで、花子ちゃんのお母さんは、突然、私のところに相談に見えられました。
お話をお伺いしていると、夏休み前の懇談で、担任の先生から、「花子ちゃんに発達障害の可能性があるので、検査を受けられた上で、特別支援をお勧めします」と言われ、そのことについての助言をいただきたい、ということでした。
ここまでは、まあよくある話です。しかし、ここからの、このお母さんの動きは、何かが違っていました。
その後は、お父さんといっしょに相談に見えられたり、いっしょに学校の参観日に伺わせていただいたり、そしてついに、「花子の勉強を見ていただきたい」と、直々に相談に見えられました。
そのころは、私はまだ、個別に子どもの学習の指導を始めていたわけでも何でもなくて、少し発達のことを勉強した経験のある、ただの保育園の職員にしかすぎませんでした。
しかし、この時のお母さんの決心や表情から、とてもじゃないけど「NO」というお返事をすることはできませんでした。
決心がつかず、ゆらぐ私の心に、熱い火がともった瞬間でもありました。
この時から、私自身、人生そのものの向きが、少しずつ少しずつ、違う方向にシフトしていくのを感じ始めました。
花子ちゃんが1年生の終わりに、ご家族は、特別支援学級を選択されました。どれほどの深く厳しい思いが、そこに込められていたか、想像に難くありません。
その3月から、私は、花子ちゃんの個別指導をさせていただくようになりました。最初は、週に1時間でしたが、これもお母さんの強い希望で、今は週1回2時間の指導を行っています。
私は、力一杯研究をしました。これまでの経験・知識をベースに、学習指導の臨床にかかわる実践をむさぼるように調べました。時間を忘れて、教材作りに没頭する日もありました。
このブログを始めたのも、こうしたことの延長線にありました。
もちろん、花子ちゃんだけでなく、かかわりのあるすべての子どもたちの成長と幸せを目指しての営みです。
私を突き動かすエネルギーは、まちがいなく、こうしたご家族の熱く・真剣な思い以外の何物でもありませんでした。
指導の手応えは、自画自賛になりますが、私の予想をはるかに超えたものになりました。こんなにやってて楽しいものかと、指導中に感じたこともしばしばです。
昨年の今頃、ご家族を苦しめていたいろいろな問題は、現在ではほとんど影が薄くなり始めました。
しかし、ご家族の思いは、今、安定していれば、何もなければ、それでいいというものではありません。
「発達障害という枠組みの中に入り、その狭い枠で安定したとしても、この子が育ったとは思いません。幸せになったとも思いません。環境が変わって安定したのなら、この子が育ったことにはならない。生きた集団の中で、この子らしさが発揮できてこそ、この子の成長であり、幸せなんだと思っています。目先の学力や学歴ということではなく、人間社会の中で、当たり前の人とのかかわりの中で生きていく基本的な力をつけてやりたい。発達障害ということで、何をやっても無駄というなら、この場で死んだ方がましです。私は絶対にあきらめません。何としても、社会の中で、この子らしく生きていけるように、親として、できることはすべてやっていきたいと思うのです・・・力が入りすぎてはいけないと、わかってはいるのだけど・・」
まさに、魂の言葉・・・
この言葉の一つ一つから、私は百万の書物をも凌ぐ人間の真実を学び、これからの自分自身の活動を支える、力強い原動力を吸収させていただくことになりました。
そして、きっと私の指導内容も、今日を境に、若干のシフトチェンジをすることになるような気がします。そうなると、のんびりなんかしていられない。内容をもっともっと精査しなければと、真剣に考えてしまいます。それくらいの、インパクトはありました。
こうした真摯なな気持ちこそが、現状を打開し、人を動かし、未来を切り開く、子どもの成長と幸せにつながっていくことに間違いはありません。
花子ちゃんは、ちょうどその時、妹といっしょに、何も知らないような顔で、ドラえもんを一生懸命見ていました。
しかし、そのテレビを見ている幸せそうな横顔に、私はこのお母さんの真摯な気持ちが、ぼんやりと映っているように思えてしかたがないのでした。
家族の幸せを陰で支える、母の強い決心・・・
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