クリスマス発表会の奇跡

 2016-12-12
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白ゆりはこの春、保育園から認定こども園へと移行しました。

そのことに伴い、これまで保育園では受けいれることの出来なかった、幼稚園が対象のお子様を受け入れることができるようになりました。


その1号認定の子の多くが、発達支援センターに通所で来てくれていた子どもたちでした。

それまでのそれぞれのクラスに、発達支援センターの子が何人も入ってくるという状況になったのです。


行政の担当者は、1号認定の中に、支援の必要な子が入ることは想定外だと言って、人的な加配も、予算的な加配もありませんでした。

それでも、発達支援センターの子は、最優先で入れるという園長の信念は変わりませんでした。


土曜日に、クリスマス発表会がありました。

秋にあった運動会も感動の嵐でしたが、室内での発表となると、正直それとはまた別の不安もありました。


あるクラスのオペレッタを見ていたときのことです。

ダウン症の子が舞台のセンターに、下手には肢体不自由の子、上手には発達障害の子が演技をしていました。


発達障害の子は、聴覚過敏の傾向があって、大太鼓の音にはマイナスの反応を見せていましたが、自分の大好きな曲になると、とたんに笑顔になって上手に演技ができていました。

ダウン症の子は、内言語は豊かですが、言語表出をクリアにすることが苦手です。

でも、一生懸命口を動かして、オペレッタのストーリーにしっかり乗っているのが見て取れました。

肢体不自由の子は、つい先日まで独立歩行がままならなった子です。

もちろん補助付きですが、他の保育園などでは考えらえない運動量で、脳の運動野にかかわるネットワークが加速的に育ち、視線や表情も見違えるように生き生きしたものになってきました。


3人とも、私のマンツーマンレッスンを受けてくれている子です。

しかしながら、もしも今年、この子たちがこども園に入っていなかったとしたら、今日のこの成長は絶対にありえなかったと私は断言できます。


ただ集団に投げ入れているだけで、それでインクルージョンにはなりません、

集団から分離して、病院や療育に行って、難しい名前の検査をすれば、それで子どもが育つのでもありません。

その双方の大切さを、子どもの特性や育ちに合わせてプロデュースし、結果を出すことこそが育ての質であるのです。


研究用にと、0歳から5歳の子までの活動のようすを動画に記録しました。

と、このオペレッタを撮影している途中で、感動して胸を詰まらせながらも、「これは大変なことになった」「とんでもないの成長の記録を手にしてしまった」「この映像を手にした者の責任を、果たして私が果たしていくことが出来るでのであろうか」 と、そんな気持ちがこみ上げてきました。


障がいのある子を何人も1号認定で受け入れて、それを無謀だと思われたり、調子のいい対応だと批判的に横目で見ていた人がいるのかも知れません。

クラス運営がパンクしてにっちもさっちもいかなくなり、ホレ見たことかと言われるリスクが無かったわけでもありません。

ですが、結果はその真逆だったと、私は感じています。


発表会が終わったあと、初老のご婦人が私の所に歩み寄り、目に涙を浮かべて深々と頭を下げて帰られました。

名前も存じ上げない方でしたが、こども園になり、新しいお友達をたくさん受け入れて、本当に良かった、

私は、心の芯からそう感じました。


私にとっては、クリスマス会の奇跡、

今年は、本当に良い1年となりそうです。






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