特別支援教育の指導にあたる 人材育成とその課題
2008-07-16
昨日は、いつもご指導をいただいているDrに、昼食をごちそうになりました。もうすぐ大学も夏休みですね・・ということから、教員の夏季研修の話題になりました。
国立の教員養成系大学の教授ですから、夏休みには、いろいろな研修会での講義があるそうです。
・ 一般の(特別支援教育関係以外の)先生に向けた特別支援教育関係の研修
・ 特別支援学校教諭免許取得にむけた認定講習
・ 教職員免許法改正に伴う、基礎免許の更新に向けての研修
など、これまでの何倍もの仕事が、この夏休み期間に集中して行われ、その数も、ちょっと前の何倍もに膨れあがっているということです。
ここ何年かの、特別支援教育にかかわる教育界の動きは、それ以前のものとは全然違います。
かくいう私も、現職の教員でありながら、休職までして大学院へ進んだ強者です。
行政の派遣で行けば、給与は保障されますが、自己研修だと無給でしかも相当な学費がかかります。
(ただし、派遣で行けば、当然その後の活動のしばりはかかります。その点では、私は自己研修で行ってよかったと思っています。しかし、トータルで言えば、何百万というコストを自己負担するわけです)
しかし、プロとして一定の力量を身につけるためには、相応の研修の機会は必要です。決して、一朝一夕に、専門性が身につけられるというものではありません。
この大学には、「特別専攻科」という制度があり、現職の先生方が、派遣で来られたり、夜間の講義を一定期間受けられたりしながら、特別支援学校教諭の免許を取得されています。
イメージで言えば、ミニ大学院といった感じです。ここで学んでおられる先生方のモチベーションは相当高いものがあります。
しかし、こうした場で勉強できる先生は、本当に恵まれた環境の方ばかりです。
自費で行くには、経済的な相当の負担が家族にかかります。そんなわがままは、言いたくてもとても言えない方が普通です。
行政の研修で行くのにも、一苦労です。
私は、大学院に行く前は、教務主任でしたが、研修に行くとなると、管理職の理解がなくてはまず無理です。それと、研修に行くと言うことで、教務主任の席を放棄したことになりますので、そういった覚悟と決心も求められます。
行政からの派遣の枠は限られており、年間何百万の費用がかかるわけですから、希望してもいつ派遣されるかは、未知数です。それと、卒業後に、行政的に成果が求められるのも、当然といえば当然で、そういったことが可能な人材であることが、その条件になります。
もう少し言えば、その自治体の指導者たる人材であることが求められ、現場では当然そうした役割が期待されます。
世の中には、すばらしい臨床実践をされている方は、たくさんいらっしゃいます。もっと多くの方が、そういう方の指導で、どんどんとその子らしさを発揮し、成長されていかれるべきだと思います。
しかし、供給側は、そのニーズに追いついていません。昨日のそうたママもコメントで、特別支援教育の環境が整っていないことを嘆いておられました。
以前、このブログでも志木市のことが話題になりましたが、学校や自治体による取り組みにも、相当な違いがあります。
それと、にわか勉強の専門家(たぶんわたしもそうだと思いますが)も多くいて、まだまだこれから多くの時間や経験が必要な場合もあります。
しかし、特別支援にかかわる情報の入手方法は、驚くほど進歩しました。
それに、ケースによって違いますが、たとえそれ程専門的知識はなくても、教育者としての基本が出来ている先生なら、にわか専門家より、何倍もすばらしい教育実践をされていることは、日常的に起こっていることです。
知識も意欲も資格も情熱も経験も愛情も専門性も、何も無いのは論外です。
すべてを備えている先生がいらっしゃれば、それはベストです。
でも、我が子の教育的な資源(リソース)を判断する場合、多くの場合は、そのうちのどれを優先するかという判断になると思います。
私は、浪速節かもしれませんが、愛情や情熱を優先します。いろいろな子に対応できる力量よりも、我が子にどれだけ行き届いた指導をしていただけるかが大切であり、そのことがあれば、知識も技術も専門性も必ず追いついてくると考えているからです。
もうひとつは、家庭とのパートナーシップの形成です。
これだけ多忙な教育現場です。家庭でできることは家庭でしていただいて、学校では先生にしかできないことを、効果的に特化して行っていく、こうした取り組みにより、まだまだ可能性は広がっていくと思います。
個々の地域や学校によって、条件は全く違います。
文句ばかり言っても、誰かに丸投げしても、結局そのことが返ってくるのは、自分の子どもです。
場合によっては、学校を信頼して、側面からバックアップすれば良いときもあるでしょう。でも、もしかしたら、親が動くことによって、大きな進展が見られる場合もあるかも知れません。
そのことの、方程式はありません。
たがらこそ、ていねいに子どもの育ちや学びに、教師も親も寄り添って、見つめていくことが大切なんだと思います。
「子どものニーズにあった教育の実現」とは、わたしはそういうことなんだと考えています。


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