豊かなものの輪郭

 2016-03-03
あれは確か、私が17歳の時だったと思います。

暮れかかった校庭のベンチに腰をかけ、自分の将来に思いをはせた瞬間がありました。


私は幼少時代、家庭に恵まれない子どもでした。

「困っている子どもの力になる仕事がしたい」

驚くべきことに、そのぼんやりとした気持ちは、それからずっと私の心に根元にあって、40年たった今でも、ほとんど何も変わっていないのです。


子どもの力になる仕事、

その時の私には、学校の先生になる以外の道を、思い浮かべることが出来ませんでした。


教員になって、様々な勉強の機会をいただきました、

やがてその仕事を自ら退職することになるわけですが、そこにも何かぼんやりとした希望が、心の根元から消え失せることはありませんでした。


白ゆり教室という個人の教室を開いたとき、月収数万円にも満たない時期が、半年以上続きました、

それでも私は、豊かな思いがずっと心の中に広がっていました。


教室を始めて1年経った頃、入会希望者は爆発的に増え、私には土曜日も日曜日もなくなり、レッスンに打ち込む毎日が始まりました。

大阪や京都からも次々にお越しくださる方が増え、定期的に京都や大阪に出張レッスンに行くようになりました。


24時間、365日、

よくぞあれだけと思えるくらい、わき目もふらず実践に打ち込む日々を積み上げていくことができました。

やがて白ゆり教室は、障害児通所支援事業へと移行し、その圧倒的な利用実績の伸びが評価され、補助金をいただいた立派な建物が建ち、今では月間のべ利用者数が700人を越える事業にまで成長しました。


今日私が、所用を済ませて教室に帰ると、3年生の女の子が、「おかえり~」と大きく手を振って笑顔で迎えてくれました、

1年生の男の子も、とことこと私の方にすり寄ってきました、

言語はなくても、そこにはあたたかい気持ちが、ゆるやかに流れ込んでくるのでした。


私の心の根元は、17歳のときのそれと何も変わっていない、

あの時校庭で見た夕焼けと同じ色が、子どもたちの笑顔を、美しく照らしていました。


本当に豊かなものには、輪郭も何もないのです、

その子と生きる大切さをご家族とともに見つめながら、これからも生涯同じ歩調で歩み続けたい、

私はきっと、いつだって、ずっとそう願っているのです。






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