彼方に過ぎ去りし困難

 2015-09-09
あれは花子ちゃんが小学2年の時のことですから、今からもう7年以上も前になります。

2年生になって、真新しい漢字ドリルを目の前にして、「みんなと同じように漢字ドリルをやりたい」 と、大粒の涙をはらはらと落とした日のことを、今でもはっきりと覚えています。


そこから何年にもわたって、私と花子ちゃんとの書字改善の旅路が始まりました。


新聞紙に大きな文字を何度も書く練習をしたこともありました、

粘土で文字を作る遊びを取り入れたこともありました、

へんとつくりをパーツに分けて、型紙を使って漢字づくりをしたこともありました。


パソコンを使った学習や、得意の聴覚性の内言を生かした長所活用型の読解指導をメインに置きながら、書字改善のことは常に頭に入れた実践を積み重ねていきました。

視覚認知力と、書字にかかわる運動機能の未成熟による困難と分析していましたら、そのためによかれと思うことは何でもやりました。


彼女に変化の兆しが見え始めたのは、5年生のころです、

それまでどうしても書くことができなかった数字の 「9」 が、正確に書けるようになりました。

ひらがなの 「ら」 も、正しく書けるようになってきました。

地中に張っていた根だけでなく、地表にしっかりと芽が出てきたのが、きっとこの日だったのだと考えています。


中学になってから、花子ちゃんの認知力も、書字にかかわる巧緻性も、目に見えてぐんぐん改善されてきました。

昨日行った漢字プリントを見て、私は、「彼女の書字障がいは、もはや遠くに過ぎ去った」 と思いました。

そのことを告げると、何とも言えない満ち足りた笑みを、彼女は私に返してくれました。


きっと、私がおらずとも、この子の書字改善は何らかの形で実現されただろうと考えています。

私の果たした役割は、ほんのわずかなことに過ぎない、

しかし私は、彼女との学びの歩みから、支援者として、最も大切なことを培ってきたのです。


私の実践のすべては、この母の願いに寄り添うことからスタートしました。

そのスタンスは、これからも微塵も変わりようがないのです。







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