発達の可能性を決めつけるという差別と偏見 (診断や専門性の光と影)

 2008-07-05
昨日、私のブログをご覧になっているという、一人のお母さんがご相談に見えられました。

通常学級に在籍している4年生の女の子のお母さんです。

学校で取り組んだテストやプリント類をお持ちくださいました。拝見すると、割り算の筆算にしても、国語の読み取り問題にしてもよくできています。

事前にIQ値をお聞きしていましたが、そのレベルをはるかに超えた学習成果です。

ここまでのお母さんの家庭でのお支えがしのばれます。逆に言えば、IQ値なんてこんなものです。

しかし、感心したのはその後のお母さんの言葉です。

「テストの点は、参考程度に考えている。でも、特に言葉の発達の面や、自立のための本当の力という観点からは、まだまだ育っていない点・気になることがたくさんある。目先の点数とか、そういうことではなく、この子に生活に困らない生きた力をつけてやりたい。だから、ここに来た・・」

さすが、このブログにたどり着かれたお母さんだけあって、相当なレベルとお見受けいたしました。

形だけ4年生のテストの点を上げるのなら、裏技はいくつもあります。でも、このお母さんは、そんな方法で点だけあがっても、それはそれだけのことであることをすでに知っておられます。

いきなり本丸からのスタートということで、こちらとしても身が引きしまります。

それでは、ということでいろいろとお話を伺っていると、またしても出ました、専門家と称される方からの 「可能性決めつけ宣言」 → 「あなたのお子さんは自閉症ですから、中学校では通常学級は無理です」 というやつです。

どうしていつもいつも、配慮のない浅はかな発言で、こんなふうに保護者の心を踏みにじるのだろう。私はどうしても、こみ上げてくる怒りを抑えきれませんでした。

その専門家とおっしゃる人間!

どっかの大学で、発達検査の技法をちょこちょこと習い、プロフィールの解釈がちょこっとできて、どっかの機関に就職して肩書きもらい、いくつかの臨床経験積んだとしても、たかが発達検査だけのことですよね。

そんな薄っぺらい理論で、偉そうに人の可能性決めつける根拠が一体どこにあるのか!

いったいあなたは、どれだけその子のことを知っているんだ。どれだけの時間、寄り添って、その子の成長や幸せのために努力をしたのか?一体どれだけの成果を挙げたことがあるのか?

発達検査は、人間を、たった一つのものさしで測っただけのものでしょ。

そのものさしが、あたかも、人間の将来すべてを左右するかのごとく、親に決めつけ宣言するのようなことは、今日を限りに一切、この地球上から消え去ってほしい、と思うのです。

この話になると、お母さんの目から、大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ちました。

「親に甘い幻想を抱かせない」「現実をしっかりと見つめていただく」「障害を正しく受容していただく」

そんな風には、ちっともなっていないんですよ。

我が子のことですよ。親は、血の滲むような思いで、毎日懸命に我が子に向き合っているんだ。そんな親のどこに淡い幻想なって入り込む余地があるんだ。

あなたにとっては他人事であっても、家族にとっては自分の命よりも大切な子どものことです。

ちょっとの可能性に望みをつなぎ、懸命に努力していこうとする親子の頭に、バケツに入れた氷水をひっくり返すようなことをして、いったいその診断や決めつけに、どんな効果があると言えるのでしょう。

「この子にはこんなにも得意な行動レパートリーがあります。確かに苦手な面はありますが、この得意な行動レパートリーを広げていくことで、もしかしたら、ずっと通常学級でも行けるかも知れません。確かに容易ではないかも知れませんが、トライするだけはトライしてみましょう。何もしないより、トライすることによって、別な可能性が広がることだってあります。特別支援学級に行く行かないはともかく、可能性がある限りは、これから協力しながらいろいろなことにいっしょに挑戦していきませんか?やりもしないであきらめても、何の生産性もありません。たとえそれがどんな結果になったとしても、その営みそのものこそが大切なんだと私は信じています。そのためには。私とお母さんが、お子さんを中心にして協力し合うことも大切です。決して一人じゃありません。さあ、顔をあげて、笑顔で、これから子育てをいっしょに行っていきましょう」

どうしてこういう言い方ができないのしょうか?

一体、どっちの関わりが子どもを育てるのか? 発達に関わる人間なら、教育原理あたりのことをもう少し真剣に勉強していただけたらと思います。

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コメント
こんにちは。

ひさしぶりに、PCの前で泣いてしまいました。

この2年近く、私はずっと、
誰かにそう言ってもらいたかった。

一緒に育てていきましょうと、たったその一言が、
ずっとずっと、聞きたかった。
今の校長先生から聞いた一言で、私は救われました。

その一言から、歯車の全てが噛み合いはじめ、
よい方向へ、みなのパワーが向かいました。
先生も親も本人も、一つの方向を向いて、
一緒に育ててくださると思えるようになりました。

たぶん我が家もまた、就学相談を受ければ
「中学は普通級ではムリです」
そういわれるのでしょう(笑)

でも、伝えてゆくことを大事にして、
理解を得られるように、
たくさんのつながりを広げてゆきたい。

いつも前を向いて一歩ずつ。

明日を、信じているんです。
【2008/07/05 18:54】 | 幸歩 #leF2ecbc | [edit]
生きていくとことは、明日を信じ、希望をもつ営みそのもので、希望がないものを人生と呼ぶことはできないと思います。

幸歩さんは、苦しい状況のなかから、それをつかみとったのですから、その価値は一層輝きます。

そして、その事が、きっとお子さんの幸せにダイレクトに反映されていくはずです。

大したことはできませんが、私も幸歩さんとお子さんの歩みを見つめ、これからもずっと応援させていただきます。
【2008/07/06 07:06】 | SHINOBU #- | [edit]












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