子どもの意欲を引き出す第一歩 (行動レパートリーを見つけ、それを広げる)
2008-06-29
さあこれから、子どものために何か取り組んでみようとした時に、何かそのとっかかりを何か見つけなくてはいけません。例えば、国語は得意だけど、算数はからっきしダメだといういうお子さんがいらっしゃったとします。すると、やっぱり苦手な算数何とかしたい、と思いますよね。
親でなくとも、指導にかかわる者なら、誰しも苦手を克服させたいと思うのは、当然の願いです。
しかし、私は、あえて違う方法→つまり得意な方にまず目をつけます。
まず好きな国語に取り組ませてみて、できること・できたことをたっぷりほめます。こうしてまず、学ぶ体制づくりと、信頼関係のパイプを通します。
そして、そのできること(=このことを行動レパートリーと言います)が何なのかを見極めます。
例えば、「文字の形を識別する(漢字)のは苦手だけど、文脈の中で意味を理解する(本読み)は得意ととらえたとします。
この「本読みが得意」というのが、この子の行動レパートリーです。
じゃあ、次はこの行動レパートリーを使って、漢字学習に取り組みます。
漢字だけを見て理解するのは苦手なので、「朝」という文字だけを提示するのではなく、「はやくおきた朝」というように、少し言葉を添えたカードを作成します。
この場合、「○○○の朝」と言うように、対象とする漢字をことばの後にもってきた方が効果的です。
こうすると、この子の場合、次々と新しい漢字の読みを吸収していきました。
しかも、これを何回が繰り返していると、いつの間にか、「○○○の〜」がなくても、朝がしっかり読めるようになってきます。それができたら、すかさず「すごいー」の強化を与えます。
こうしてこの子は、いつの間にかたくさんの漢字が読めるようになってきます。
この行動レパートリーこそ、この子の武器です。
この武器は、算数にだって使うことが出来ます。
この子は、図形などを形として頭の中で保持するのが苦手です。でも、形や量を思い浮かべることは苦手ですが、紙に書いた数字を見て答えることはできます。
だったら、まず、頭の中だけで操作させずに、紙に順序立てて書かせる方法で計算に取り組ませます(この方法は6/14に紹介しています)
こうすれば、これまで泣き叫んで拒絶していた計算問題を、楽々することができるようになりました。
この方法で、計算問題ができるようになったことで、パソコンソフトの計算問題に挑戦することに何の抵抗感もなくなりました。
このお子さんは、自分のやり方(継次処理)で次々と問題を解いていきます。一方で、パソコンソフトは、数の合成・分解による同時処理の方法を粛々と提示しています。
これが、図らずも二系統同時刺激になり、たくさん問題をこなしているうちに、数量感覚自体が自然にこの子に身についてきています。こちらが期待していた以上の発展的効果です
(二系統同時刺激についてはこちらのページを→二系統同時刺激)
とにかく、まずは得意な方法で取り組ませてみましょう。それが、軌道に乗れば、ほとんどの場合、いつの間にか支援がなくてもできるようになり、次の課題・次のステップに移行していきます。
いきなり苦手な所に踏み込んで自滅し、一歩も先に進まなくなるより、カメの一歩でも前進する方が、案外近道ってこととくありますよね。
一歩でも・半歩でも、前に進んだ手応えこそが、子どものやる気を育てるとは思いませんか?
これは学習だけでなく、生活の改善にも適用できることです。
できることをベースにして、最初は支援たっぷり、少しずつ支援を減らし、自立できたらほめる。
この繰り返しによってこそ、子どもはやる気をもって取り組むようになるのだと、私は考えています。
↑どうかランキングも見てやってください。はげみになりますので,ご協力よろしくお願いします。


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