家庭での宿題支援の基本テクニック (プロンプトフェイディング法)

 2008-06-27
宿題は、学校と家庭を結ぶ学びの架け橋です。

以前にもお伝えしましたが、学校では、小集団指導は行えますが、個別指導はほとんど不可能です。学校は基本的に集団の良さや特性を生かして、教育を行う機関です、それは特別支援学級でも同じ事です。もし特別支援学級=個別指導と考えられている方がいらしゃったら、少し認識を再点検された方がよいのでは、と私は考えています。

学校には、学校でしかできない集団のダイナミズムがあります。一人でできないことが、みんななといっしょだったら出来るということは、日常的に起こっています。集団で学ぶ意義や値打ちがそこにあります。私は、まずこのベースが大切だと思っています。

しかし、個別指導には個別指導でしかできない良さがあります。特に、発達に課題のあるお子さんの場合、家庭学習は、個別学習の大切な機会となるはずです。家庭でお子さんといっしょに楽しく勉強することができれば、それは大きなパワーとなって子どもに作用することとと思います。

ポイントはいくつかあります。

まずは、勉強を嫌にさせない配慮とテクニックです。私も、自分の娘を教えた経験がありますが、親はすぐに頭に来て「何でこんなことができないの」と言ってしまいがちです。

これでは、その時はいいかも知れませんが、きっと長続きはしないと思います。

私は今、お金をいただき、プロとして何人かのお子さんの個別指導をさせていただいています。

そのプロとしての技を、皆さんに、無料で教えちゃいますので、よければ参考にしていただければと思います。(ちなみに理論のバックは応用行動分析です)

まず、子どもに個別指導をするときには、この課題(例えばひらがなを書く)をさせたら、どこでつまずくかを事前に予想しておきます。うまくいけば、その日の課題をクリアさせ、強化(ほめる)しますが、そうでない場合は、つまづきの手だてを先に考えておきます。ありとあらゆる可能性を考えて、できなかった場合の対応を先に考え、その場合の支援法を必ず用意しておきます。

それが出来ないなら、その日の指導は失敗で、いただくお金は返金させていただく覚悟で、毎回指導に当たっています。

例えば「あ」という字を見て、ノートに正しく書けないのであれば、あえてその1枚のプリントはスルーします。ちょっとした言葉かけで、直るものなら直させてほめますが、たとえできなくてもマイナスのダメージが子どもにできないように配慮します。

次には、こういうこともあろうと用意した、点線なぞり書きのプリントをすかさず提示します。これならさすがに出来ます。(ここでたっっぷりほめます)

このなぞり書きによって、目と手の協応性を鍛えます。

一定の経験を積んだら、必ずスキルアップしますから、今度は上に紙を重ねるなどして、少し点線が見えにくい状態でトライさせます。

次は、少しでも視線の移動を少なくするために、書かせる文字のすぐ左側にお手本の文字を書いて、それを見て写させる(視写)の学習に移ります。今度は、教科書を見て、ノートに写させるもの、その次は、聞いて書く(聴写)の活動と次々にステップアップしていきます。

このように先生の手助けを段階的に少なくしていく方法をプロンプトフェイディング(プロンプト=支援、フェイディング=少しずつ小さくしていく)法と言います。

聞いてみれば単純な、何てことはない方法でしょ。

でも、こうすれば子どもはほとんどダメージを受けずに達成感をもって学習に取り組めます。ツボにはまれば、面白いように、まるで真綿に水が吸収されていくかのように、学習が進展します。

こうなると、「先生が来る日が待ち遠しい」と言ってくれるようになります。

でも、なかなか自分の子どもに勉強を教えるのはむずかしい事でしょう。

家庭は、基本的には安らぎの場であってほしいと考えていますから、過度な取り組みは、別な問題を引き起こす場合もあるでしょう。

でしたら、宿題なんかで、このままではこの子は出来にくいと思われるような場合には、こうしたプロンプトフェイディング法の考えを導入されてはいかがでしょう。

個々のすべてのケースにいとも簡単に適応できるほど甘くはありませんが、要は、できなきゃヒントを作って、何とか自力で出来た達成感をもたせる。そして、少しずつそのヒントをフェードアウトしていくという発想で取り組んだらいいんじゃないのと、そういう話です。

私は、本来なら、宿題を出す先生に、このような配慮が欲しいと思います。

出来ないことを、宿題だからと言って何が何でもやらようと取り組んで、返って子ども痛めたこと、結果的に劣等感を子どもに持たせてしまい、宿題そのものが形式的に出来たとしても、そのことでマイナスの負荷を子どもに与えてしまったこと、そんな経験はありませんか?

先ほどネットで調べたら、「プロンプトフェイディング法」で検索したら、いっぱい参考になるサイトが見つかりましたよ。

先生と協力関係ができているなら、「この子にはこんな方法が合っているかも知れない」と伝えてみるのもいいかも知れません。

そうでなければ、お母さん自身が技を磨いて、宿題を利用して、上手に子どもを育て自分自身もスキルアップしていきましょう。

熱意や努力は、お子さんを育てる必要条件ですが、それだけでは十分ではありません。知識や技術も必要です。でも、今は、勉強すればその子に合った方法は、必ず見つかります。希望を捨てないでくださいよ。

道はあります。でも、努力と勉強は必要です。

それさえあれば、希望を捨てずに、お子さんとともに、これからの人生を楽しく豊かにいくことができます。

どうか、これからも、希望をもって、夢をもって、いっしょに歩んでいきましょうね!

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コメント
ここのところ・・・落ち込んでいましたので、先生のところで『喝!』を入れられた気持ちです。応用行動分析・・・絶対に必要ですよね♪ 指導の基本だと私は思っています。
でも、なぜか日本の先生方はむずかしく考えすぎるようです。
もっと気軽に 身近にかんじてほしいんだけどな~~って思います。

家庭療育でも とっても役に立ちます。わたしは 自分がほめられ慣れていないので、「ほめる」ことに苦労しました(とほほ・・・)
ほめることって とっても大切。
そして ちょっとのステップであがれる経験をつづけていって、ふと ふりかえると とっても高い階段をのぼってきたことにきがつきます。感動するんですよね~~♪

あの時の感動を胸に・・・また、がんばるぞv-238

【2008/06/27 20:56】 | マドンナ #CFnWuolQ | [edit]
That's right! Madonna.

私も、いろいろと模索して、結局、この応用行動分析にたどりつきました。

他のものより、原理は単純でわかりやく、適用範囲が広いし、すごく実証的・実用的で、すぐに使えます。

最近は、専門書ではなく、実践書として、保護者の方でも十分活用できる本も出版されていますね。

私は今、主に「山本淳一さん」のものを手元に置いています。本当に参考になります。ここから、アイデアが次々わいて来る感じです。

ただ、確かに「むずかしそう・・」というイメージはありますよね。

でも、先日親の会におじゃまさせていただいたら、あるお母さんが「応用行動分析はいい、担任の先生に講習会にぜひ参加してほしい」とおっしゃっていました。

こんな時代になりました。

いいものは残る。

これから、この手法がきっと主流になっていくのではないかと思いますし、子どもたちのために、せひそうしていかなければならないと思います。

このブログでも、実践を紹介して、その良さを体験して行きたいと思います。

マドンナさんは、実物に会ったことはないけれど、私にとってはもはや、大切なパートナーになっちゃいました。

ブログ、やってよかったな、と思っています。

【2008/06/28 07:53】 | SHINOBU #- | [edit]












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