短期間で通常学級での問題行動が改善された事例 (キャラクターごほうび制度の実践より)
2008-06-22
6月13日の記事に、ある先生から、次のようなコメントをいただきました。短期間の実践でかなりの改善が見られているようなので、今日はそのやりとりの一部を紹介させていただこうと思います。 (人物などが特定されないよう内容を一部変えています)
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はじめまして。普通学級の教員です。20人足らずの学級です。いわゆる介助員は週に12時間。つまり、2日と半日来ています。給食、掃除の時間は介助員は休憩時間なので、全く人手なしです。
自閉症のお子さんのことで、悩んでいます。学校では学習に全く取り組もうとしません。
低学年の時は取り組んでいたようですが、3年生になった昨年から段々取り組まなくなったと介助員の話がありました。が、家では宿題などすぐにやり終えるようです。お母様のお話では、ここまでやったらゲームやらせてあげる、との声掛けで取り組ませているようです・・・。先日の「強化」のお話、まさにその通りだと思いました。
実は、毎週月曜日は教室にはいることを嫌がり、「月曜は休む!」と負の叫びを発します。普段、私はその子の負の叫びには反応しないようにしています。その子が何かを答えてほしかったり、訴えたかったりして叫んでいるのではなく、心の中の声を口に出しているだけだと思うからです。
この月曜朝の叫びは「反応しない」という対処法で行こうと思うのですが、いかがなものでしょうか。
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この度は、コメントをいただきありがとうございました。私も、通常学級で支援の必要なお子さんとかかわったことがありますから、状況は、理解できます。
まず、その子の「負の叫び」についてですが、まずは、その子は「負の叫び」によって何を得ようとしているのかを特定することから始まります。アバウトに考えると、いやなことを回避したいか、注目を得るなどの何かを求めていることになりますが、いつ・どんなときに・どんことがきっかけで・・みたいな感じで、ちょっと整理されたら、と思います。
それを問題行動として、回避するのであったら、そのルートを断ち切って、別なルートを教えて、その行動を無意味化させる手法をとります。「無視する」というのは、その一つのプロセスです。原因がきちんと特定できている場合は、これだけでかなりの改善がみられることも多いです。
しかし、「無視」で行動が改善させる兆候が見られれば、それでいいのですが、いくらやっても改善されてないのであれば、何か別の欲求であるかも知れないので、再度分析するか、別のルート(例えば、それより望ましいと思われる方法を提示して、それをほめるなど)を設定する必要があると思います。
また、先行要因(引き金となる要因)を軽減するのも、ひとつの方法です。(騒音・空腹・予定の変更・苦手なこと・・)問題は、それをすることによって、快刺激を得るか、不快刺激を回避できるかなので、要は、そのどちらも無意味化させれば、いいわけです。詳しくは。応用行動分析もしくはPBSの本を参考にされると良いと思います。
きっと、月曜の朝、学校に行きたくなくてぐずっているんでしょう。そうすることによって、何とか学校に来れているのでしょう。適切な方法でないのですが、その方法がとりあえずは一番楽な?方法なんでしょう。
文中では、ゲームがごほうびになっていてこれが一つの強化子、それから、お母さんの言葉も、その行動を維持させている要因になっていますよね。
じゃあ、もっと効果的で、合法的?で、その子の心を満たす強化子(ごほうび)はないですか?それが、見つかれば、理論的には同じような手法で、行動が改善できるということになります。
その子が、何か好きなことや、こだわっているアイテムはありませんか?小さい学年に時は、どんなことを喜んでいましたか?旧担任の方に尋ねてみるのもいいかも知れません。それが見つかれば、方法はいろいろとあります。
今、私のかかわっている自閉症のお子さんは、学級担任の先生が、目標行動を連絡帳に書き、シールを貼ってもらうだけで、かなり問題行動が軽減されてきました。(教科書破いたり、物を投げたり、女子便に隠れたり・・)
学級担任の場合は、その回りの子の力を利用することが必要です。方針を決め、周囲の子の信頼を勝ち取り、周囲の子の理解とサポートが得られるようになれば、システムは完成です。1学期は、その子よりも学級経営・他の子の先生に対する信頼感を築くことを優先させるべきかも知れません。
みんなからの賞賛とか先生からの賞揚が強化子になれば、よいのですが、むずかしいのでしょうね。
お子さんを一度も拝見したこともないので、相当的はずれなことばかり、申したのではないかと思います。
何といっても、学級担任の方が、一番大変です。
どうか、お体とストレスのケアをしてくださいね。
よろしければ、遠慮なく、またご相談・ご連絡ください
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早速スクールカウンセラーにキャラクターごほうび制度を伝え、実行してみました。
いそいそと教室に行くと、クラスで一番その子に理解を示している子が、以前に貸した色鉛筆を返してくれないので、困っているとの訴えがありました。
友だちの「返して」、と言う訴えにその子はご立腹で、叫びながら教室を飛び出して校内を一巡り。
結局、腹を立てながらも教室に戻ってきたのですが、やはり返しません。「帰りの会までには返してね。」と言っても拒絶されてしまいました。
今日はキャラクター作戦は始めない方がいいかな、と思いつつ、今日の目標を決めること、ちゃんとできたらその印にキャラクターの好きな部分を机に貼ること、を伝えました。
ちらっと見たものの興味がなさそうなのでがっかりしていたら、嬉しい期待はずれ。その日の目標は「給食当番を頑張る。」で、ビニールテープに書いて机に貼っておいたのですが、声をかけたら実にスムーズに動き出しました。
周囲の子どもたちもびっくり。
驚いたのは、その後の掃除もしっかりやるし、友だちには自分から色鉛筆を返すし、帰りの用意も自分から始めるし。
翌日も朝から落ち着いていました。学習には相変わらず取り組みませんが、叫ぶことはしなくなりました。
その子の笑顔が増え、叫び声が収ると、友だちが周囲に集まり、優しい言葉掛けが増えました。
この先、どうなるかはわかりませんが、取りあえずはキャラクター作戦は順調に滑り出しました。
いずれは内発的動機付けを目指したいと思っていますが、まずはこれでいってみようと思います。
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一部の内容のみ、紹介させていただきましたので、わかりにくい点もあるかもしれません。
でも、何かのヒントになることは、あるのではないかと思います。
私は、きっとこの子は、この先生のことが大好きなんだと思います。この先生は、文面では紹介できないような別のご苦労もされていますが、ひとつひとつの問題を、ご自分できちんと整理され、良い方向へのステップを築いていかれています。
並大抵の努力ではありません。
保護者の皆さんは、こうした先生をぜひ励まし、応援していただきたいと思います。
お子さんのことを大切に思い、命がけで取り組まれているお母さん。信頼できる先生を育て、パートナーシップを築いていくことこそが、お子さんの幸せと成長のキモであることを、しっかりと心に刻んでいただきたいと思うのでありました。
先生、貴重なご連絡、本当にありがとうございました。
↑どうかランキングも見てやってください。はげみになりますので,ご協力よろしくお願いします。


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