特別支援教育支援員を付ける (その方法と手順)
2008-06-17
様々な理由で、お子さんに個別のサポートが必要な場合、特別支援教育支援員と呼ばれる人が、学級に配属されることがあります。文部科学省の調査によると、平成17年度においては、1校平均1.52人(全国で13,616人)の介助員・学習支援員が配置されていましたが、平成19年6月に、政府において250億円(21,000人相当分)の地方財政措置が決定され、約21,000人の方が特別支援教育支援員として配置されました。平成20年度は、30,000人の配置が予定されているということです。
私は、この7月に、ある地方自治体の「特別支援教育支援員研修会」に、指導講師としてお話をさせていただくことになりました。
担当の指導主事さんにお話を伺うと、この特別支援教育支援員の方は、特別支援教育に関心や知識はあっても、大多数は教職経験がない方だとお聞きしています。
そして、この特別支援教育支援員の配置については、各教育員会が、その必要性を説明し、地方自治体から予算配当を受けることによって成立します。
つまり、富める自治体とそうでない自治体、力を入れている自治体とそうでない自治体とでは、かなりの差が出ているということです。同じ埼玉県でも、志木市と新座市では、天と地ほどの差があるとお聞きしました。この差は、一体何なのでしょう?
そのことは学校間の格差にも現れています。
私の地域でも、同じ学校規模でも、数人の配置があるところから、ほとんど0に近いところまで、様々です。
それが、どうやって決められるかというと、私の地域では、各学校の校長から出た要求を、専門家チームの会議で決めている、と、担当の指導主事さんから伺いました。
要は、交渉事なので、要求しない限りは物事は、前へと進みません。
ちょっと前の話になりますが、私がある学校にいたとき、ある支援の必要なお子さんと出会いました。
で、結局どうなったかと言いますと、その子一人に、常勤の講師(教員免許のある先生)が一人ついて(年度途中から新たに一人教員が加配されて)、個別の対応を行いました。
どうやったかと言いますと、まず、校長が教育委員会に何回も足を運ぶ、担当指導主事に学校に来て実態を見てもらう、報告書・要望書を何度も何度も教育員会に上げる(これは私の仕事でした)、ケース会議・ネットワーク会議を開く、民生委員会など地域の会合に出かけて協力を依頼する(私は学校教員の身分で、民生委員会に毎回出席しました。民生委員の人はびっくりしていました)、大学の先生にサポートを受け、教育委員会に口をきいてもらう、などなどありとあらゆる方法を行いました。
正直言うと、私は無理だと思っていましたが、結果は、校長の強い意志と信念の勝利でした。
支援員をつけるための第一歩は、一にも二にも校長です。
校長がその気にならなければ、特別な加配は、絶対に付きません。
校長一人「うん」と言わせる根性がなければ、特別な加配はあきらめなければなりません。逆に言えば、校長が「わかりました。やってみましょう」と言えば、大きく前進したと言えると思います。
しかし、支援員はオールマイティではありません。何のためにということを明確にしておくことが大切です。ただいても、する内容が教育的でなければ意味がありません。
例えば、子どもにちょっと嫌なことがあってマイナスの反応をしたときに、支援員が良かれと思ってヘルプに行くと、それが強化子になって、何でもかんでも過剰に反応し、いつでも支援員の助けを求めにいくようになります。
一度、甘い対応をすると、何度でも求めてくるのが、子どもというものです。
集団の中でがまんさせたり、挑戦させたりするのも、教育の大切な営みです。それでなければ、通常学級にいる意味が、逆に問われることになります。
明確な指導の方法のビジョンと、目的や役割分担がなければ、支援員は逆効果だと指摘する大学の先生もいらっしゃいます。
こうしたことを総合的に判断して、「支援員は絶対に必要」となれば、根性決めて校長と向き合いましょう。
合理性・緊急度・必要感、そして保護者の強い意志があってこそ、道が開けると考えたらよいのではないでしょうか?
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