間違えるからうまくなる トライ&エラーの魔法

 2014-06-12
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以前、抜群の野球センスをもった子が、6年生の私のクラスにいました。

学校中の6年生男子の全部の人数を合わせても、たった24人しかいない学校でしたが、その年の岡山市の大会はすべて優勝しました。


最後の大会は、校長先生と私で、応援に駆けつけました。

ご家族の喜びようは大変なもので、その夜は、校長先生も私も祝勝会のお招きをいただきました。

今から、10年以上も前の忘れられない出来事の一つです。


エースのその子が投げる球は、大人の私でも当てるのが精一杯、

なるほど、これじゃあ小学校の子は打てないと思っていました。


ある時、その子が、全日本の選抜メンバーに選ばれ、合宿に参加しました。

ここで、彼は、とてつもない挫折感を味わうことになります。


これまで地域では、誰も打てないと思っていた彼のボールが、さすがにオールジャパンとなると、軽々とミートされていく、

彼以上のスピードを投げるピッチャーも、当たり前のように何人もいる。

地域では、お山の大将あった彼が、ここに入ると、ただのメンバーの一人になったわけです。


ここで彼は、何度も自分のボールを痛打されながら、どうやったらヒットを打たれないか、真に信頼されるエースとはどうあるべきかを、真剣に見つめトライする機会を得ました。

勝利から学ぶものよりも、敗北から学ぶもの方が、はるかに人を大きく育てていくものです。


合宿から帰ってきた彼の目には、明らかに変化が見てとれました。

もしも彼に、この全日本の合宿での挫折がなかったら、後にチームの誰からも信頼される絶対的なエースにはなり得なかったと、私は考えています。


トライして、エラーして、再チャレンジして、そしてクリアする、

このトライ&エラーのサイクルに入ったときが、子どもが最も伸びる瞬間です。


「教室は、まちがえるところだ」

まさに、そのとおり。


テストが100点、

とってもステキなことです。


でも、それがすでに身についていることを、ただ確かめただけに過ぎないなら、教育的な価値があまり高いとは言えません。

足の速い子を10人そろえて勝ったチームの1位よりも、足の遅い子も一緒になってバトン練習をしたチームの2位の方が、一生心に刻まれます。


埃のかぶったトロフィーも優勝旗も、必要ではありません。

たとえ今は20点でも、かならずそれを超える見通しのある20点は、私にすれば、わくわくするほど魅力的で価値の高い20点に見えてきます。


できることを確かめる100点よりも、これからの伸びることが明確になる20点、

いつもホームランばかり打ってるというのは、もうそのレベルではなくなった証です。

それより、一歩高いステージに上がり、剛速球や強い打球にトライしてのエラーや三振こそが、その子をさらに強く豊かに育てるのです。


そのために必要なこと、

それこそが肯定的な自己理解の力、


長嶋選手の、デビュー戦4打席連続三振は、今や語り草となっています。

練習すれば、きっとうまくなる、

そのモチベーションなくしては、トライ&エラーは決して成立しない、


環境的にも、メンタル的にも、子どもが思いきりチャレンジできるフィールドを構成してあげること、

支援者として、なすべき大切な役割は、きっとそこにあるのです。





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