特性理解は、個々の学習場面で生かしてこそ

 2013-11-29
先日、6年生の男の子のレッスンをしました。

今、円の面積の学習をしています。


「半径 × 半径 × 3.14」

円の面積を求める公式は、言語でしっかりと理解することができています。


ところが、実際の図形を示すと、直径と半径のイメージが実はしっくりとは理解できていない。

言葉では「直径」と繰り返すことはできていても、それが具体的な図形の中でイメージとして理解することができていない、いわゆる半わかりの状態です。

お母さんから、メールで円の面積の学習が始まったとお聞きしていたので、これはよいチャンスだとレッスンの時間を楽しみに待っていました。


「円の面積を求める公式は?」

「半径×半径×3.14です」

教科書の該当ページを調べながら、その子が確認していきます。


「この円の場合、直径は12㎝だよね、だったら、半径は?」

「???」


この子、図形を見て直径がどこか、明確にイメージ化できていないので、図を見せながらそう尋ねると、とっさに答えることができにくいのです。

「この部分が直径、この部分が半径になるんだよ」

そう言って、直径の部分に青線、半径の部分に青線を引いてやります。

色による認知の焦点化の有効性は、これまでの実践から、何度も確かめてきました。


少しずつ、直径と半径の視覚的な理解に迫ってきています。

「半径は直径の半分だよね、だったら、半径は何㎝になるかな?」


こう補助発問すると、イメージ化のスイッチがまた少し変化しました。

でも、12㎝半分ということが、まだ量的にしっかりとイメージできていないので、その部分で苦しんでいるようすが見て取れました。


なので、数秒ほど考えさせたうえで、12÷2はいくつかな? と問いかけます。

これまで、何度も等分の操作化はしてきましたので、この補助発問で、12㎝という長さを量的にイメージし、その半分が演算によって、1㎝が12個のものを、2つに分けていくと、2の段で計算できる等分除の操作とつながていたのです。


「あっ、そうか」

その言葉を聞いた瞬間、私が今日、この子に何としても育ててやろうとしていた内容がつながったがったことを感じることができました。

ここさえ、押さえておけば、後は水を得た魚のように、次々にイメージがつながっていきます。

正直私は、楽しくて、うれしくてたまらないレッスンになりました。


今、卒論に取り組んでいる子が、ずっと後ろで私のレッスンを見ていたはずですが、このレッスンの中で何が起こり、どんな支援が大切だったか、この子に説明するのはなかなかむずかしいことです。

採用試験に受かり、来年からは実際に小学校の教壇に立つ、とても優秀な子ですが、この子でも、このことがわかるまでには5年、実際に使えるようになるには、その上にさらに10年は必要だと思っています。


基本的な内容や手順についてはマニュアル化できますが、このレベルの仕事となると、なかなかマニュアル化は困難です。

美容師さんでも、マッサージのセラピストさんでも、予約の取れない人とそうでない人がいます、


大体ののことなら誰でもマニュアルを見て、半年でできます、

それは、ほんのちょっと差であるのですが、そのほんのちょっと差のために、プロは命を削って研鑽していくのです。


「たのむから、中学校に行っても、SHINOBU先生の勉強だけはなくさないでください」

その子は、お母さんにそう言ってくれたそうです。


小学校2年の時から、この子はずっと通ってくれています。

この5年間、年間に休んだ日など、平均10日もありません。

私をここまで押し上げてくれたのは、この子たちの実践があればこそ、


この宝ものを、もっともっと多くの子の成長に生かしていきたい、

未熟な技術を、もっともっと高いところまで磨きあげたい、

1時間1時間、日々のレッスンを積み上げていくことこそが、その道につながるたった一つの方法、


この時間を少しでも豊かなものにしていきたいと、ずっとずっと願っているのです。



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Author:SHINOBU
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