言語の海を自由に泳ぎ出す日

 2012-09-23
今から5年前のある日の事です。


私の携帯に1本の電話がかかってきました。

「ネットで見て、レッスンをお願いしたいと思っているのですが・・」


それが、友里ちゃんのお母さんからの、初めてのコンタクトでした。

私のブログを読んで、レッスンのお申し込みをいただいた初めてのオファーとなりました。


当時の友里ちゃんは、1字1字を精査にとらえることは得意でしたが、文字を文としてとらえることが苦手でした。

「文章を読んで理解することが学習の基本だと思っています。SHINOBU先生には、文章読解を中心にレッスンをお願いしたい・・」

お母さんは、そのように私に伝えてくれました。


当時小学4年生だった友里ちゃんも、今では中学2年生になりました。

昨日のレッスンでは、「星の花が降るころに」 (安東みきえ) という教材を選びました。


まずは、全文通読の学習です。

友里ちゃんは、漢字を書くのは大の得意ですが、文脈に合った読みを選ぶことが苦手です。

しかも、一つの漢字の読みにつまると、一気に文脈の流れを見失ってしまいがちなケースが多いのです。


まずは、何としても、アバウトなストーリーを俯瞰するところから学習を進めていきたいと思っていましたから、漢字の読みでつまずくことがないよう、事前に漢字にはルビを振る支援をずっと行ってきました。

ただ、中学になってこの所、その部分の力がグキグキと身についてきたのを感じていました。


ならばということで、

「今日は、まず、自分一人で読んでみようか」

と、友里ちゃんに投げかけてみました。


「銀木犀の花は甘い香りで、白く小さな星の形をしている。そして、雪が降るように~」

これまでの友里ちゃんは、文脈から読みを類推するようなことは、できにくいタイプでした、

が、この日の全文通読では、いくつかの場面で、文脈から読みを類推するようなことが見受けられるようになりました。

あれだけ逐次読み傾向の強い友里ちゃんが、文脈のウエーブにしっかりと乗り始めたのです。


小学校の時に、「いろはにほへと」 という教材で、てストーリーの楽しさに目が覚め、文章を読みながら初めてゲラゲラと笑い始め、ずっと止まらなくなったあの日、

夏休みには、週2回、90分のマンツーマンレッスンを、国語の読解教材だけで構成したあの日、

それから5年経った今、

この日のレッスンで私は、まるで、支援者として目指していた一つの頂きに到着したような気持ちになりました。


もちろん、私がいなくたって、マンツーマンレッスンをしなくったて、友里ちゃんの成長はあったのかも知れません。

でも、5年もの期間にわたって、ずっとマンツーマンレッスンで読解指導を継続してきたことの誇りは、私の心に言いようのない満足感をもたらしてくれるのです。

私は、うれしくてうれしくて、何度も涙がこぼれ落ちそうになるのを、ずっとこらえていました。


小学生だった友里ちゃんも、今では中学2年生になり、それまでとは違う新しい課題、重い課題に向き合うようになってきました。

私一人の力で、解決できない事柄も、たくさんあります。


だからこそ、教育者として、私がなすべき役割を明確にしていかなければなりません。

あの友里ちゃんが、ここまで育つプロセスを、5年間に渡り、最も近い位置で寄り添ってきた私、

このことを、多くの子どもたちの学びや育ちにダイレクトに生かしていくこと、


私は、友里ちゃんのお母さんが、自分の命を削り、普通ではない努力を重ねてこられたことを、誰よりも知っている一人です。

その母を支え続けることも、支援者としての私の大切な役割、


5年以上に及ぶマンツーマンレッスンの積み重ね、

この子は、いつまで私の所に来てくれるのでしょうか?

相互の存在は、決して消え去ることはないのです。

その時間の一コマ一コマに、指導者としてなすべき真実を、ずっとずっと託し続けたいと願っているのです。



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