言語と理解のあいだ

 2012-07-23
「では、お友達が困っている時には、どうしたらいいですか?」

> やさしくしてあげたらいいと思います。

> 親切にしてあげればいいと思います。

「そうだね、その通りだね。 みんないいことに気がついたね。 これからも、お友達が困っているときには、やさしく、親切にしてあげましょうね」

> は~い


この時点では、それぞれの子が、言語のレベルで内容をつかむことが出来ていたとします。

でも、その理解のレベルはそれぞれです。


中には、ある特定の自分の生活場面をイメージ化して、「そう言えば、あの時、自分はちっともやさしくなかったかも知れない。今度からは、もっとやさしくしてあげよう」 と、心に誓っている子もいるでしょう。

また、それとは逆に、「親切にしましょう」「は~い」と言っただけで、10分も経たないうちに、困っているお友達に、いじわるをしている子もいるでしょう。

このように、言語でわかるということと、内容が理解できたり、イメージ化できたりということは、決して同じではないわけです。


私の経験からは、表出言語が少ない子ほど、ダイレクトに心の芯で感じ取る力が鋭いように思います。

また、アスペルガータイプの子は、何でもかんでも言語に置き換えて処理しようとするため、逆に大切なところがちっとも伝わっていないという傾向があるように思います。


「このクワガタ、ちょっと見ていてくれる?」

「わかった」

もちろん、「逃げようとした時には、ちゃんと捕まえてね」 という意味なのですが、本当に逃げるのをそのままじっと見ていたという笑い話も、ケースによっては、笑い話で済まされないことになってしまいます。



文字を読んでも、読むのが精一杯で、それを内言語化(理解言語化)できない子もいます。

実は、私の英語がそうです。


例えば外国ドラマの会話の、リッスン&リピートが出来ても、英語で書かれた新聞や雑誌が、全く読めない、

それぞれの単語にとらわれすぎで、全体を俯瞰して、文脈がつかめないのです。

文脈がつかめないという点では、広汎性の課題をもつ子にも、時として同じような現象が起こります。


先日、面白い体験をしました。

こんな私ですが、中学生に英語を教える機会があります。

中学生の英語を教える時だけ、私は、知らない間に英語の文脈理解をしているのです。


中学校の教科書に使われている単語なら、何のプレッシャーもありませんから、自然に読み流して文脈理解モードで、英語に接することができる、

何だ、こんなふうにすればいいんだ、

瞬間、目のウロコが、ポロポロの落ちていくような気持ちになりました。

私、そうやって、国語で文脈理解のモードを開いて来た子どもを、何度も何度も眺めてきて来ましたから、


自転車に乗れてしまえば、すぐに自転車に乗れなかった時のことは忘れてしまします。

それと同じように、文脈を理解するというモードも、それができるのが当たり前になった大人は、なかなかその手だてを構成することができにくくなってしまいます。

一輪車に乗るなら、重心を前にかけるのが大切ですが、言葉で言っても、理屈で言っても、すぐにはできるようにはならないのです。

言語にも、それと同じような所があるのです。


私、英語の文章読解力を高めるために、アマゾンでさっそく 「 US WEEKLY 」 という雑誌を注文してしまいました。

自分の言語のアプローチを実証する良い機会でもあります。

私の英語学習、はてさて、ずっと続けることができるでのしょうか?




この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2012-07-24)




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