発達の最近接領域(日本保育学会に参加して拾ったキーワード)

 2008-05-18
昨日、名古屋に行き「日本保育学会」のシンポジウムに参加しました。

学校園連携がテーマのシンポジウムでしたが、私はいつも命がけで自分の子どもの育ちをみつめていらっしゃる保護者の皆さんの温度を感じていますから、何てぬるいレベルで学校園連携をとらえているんだろう、という印象をもちました。企画者の方も、パネラーの方も、お偉い方なのでしょうが、気迫も夢もビジョンも私には伝わってきませんでした。ちょっとがっかりです。きっと、そんな場面にふれる機会が少ないのでしょうね。

でも、今日は「特別支援教育の始まりと就学前支援」「特別支援教育が、保育にもたらすものは何か 〜現場の視点から問い直す〜 」 というシンポジウムが組まれており、私の心を突き動かすサプライズがあることを期待しています。

また、シンポジウムの裏番組で、特別支援のポスター・口頭発表が組まれていたので、次回からはそういった実践者の方の発表を中心に見ていこうかな?とも考えています。

そういう意味で、私が何をすべきか?が、くっきりと浮かび上がってきました。私は、「命がけで我が子の育ちをみつめるお母さんがたの代弁者」とならなければと感じました。それが、自分に与えられた使命なんだと考えました。

「お母さん方の代表」 この言葉は、私のモチベーション高めます。今までは、そんな視点で研究しようと思ったことはないので、その点では大きな収穫です。(笑)


しかし、そんな中で、何も内容的な収穫がなかったのかというと、それはそうではありません。

その一つは、だれかがぽつりと言った「発達の最近接領域」という言葉です。

これは、ロシアのヴィゴツキーという人が言ったことで、子どもには自分だけの力で達成できる課題と、だれかがちょっと支援してやるとできる課題があり、そのふたつの差のことを「発達の最近接領域」と呼びます。

早い話が、むずかしい課題は、発達の最近接領域が大きく、簡単な課題は、発達の最近接領域が小さいあるいは無い、ということです。

私の指導の工夫は、いつもつまづいた時に、すぐに自力で解決できるツールを用意しておくということです。

例えば、漢字カード(4/26に紹介)の裏には、その答えが記入されています。わからなかった時は、すぐにその裏を見て、瞬時に調べられます。で、私は「このカードで漢字を勉強して、できたら先生に教えて」と子どもに伝えます。

この子はわからない時は、すぐに裏をみて学習します。でも、漢字ドリルや教科書でいちいちそれを調べることは、できにくいようです。つまり、発達の最近接領域が大きく、達成動機がもてない、ということです。ですから、そこに指導の工夫が必要なわけです。

このカードを使うと、その子は目を輝かせて取り組みますよ。自信満々です。週1回ですが、生き生きと学習に取り組むと、いつの間にか読めるようになっちゃいます。あの辺の吸収力は、もはや50歳の私には到底太刀打ちできません。

発達課題のあるお子さんの場合、バイパスが開通したとたんに、ラッシュアワーのように発達が加速されることもありますから、魅力たっぷり、やりがいがあります。

しかし、そのヒントがなかなか見つからないこともあります。今の私には、形の認識ができにくく、書字が苦手なお子さんの最近接領域を縮める手だてが見つからない。

でも、こうした発達の最近接領域という視点で、特別支援教育をもう一度見つめてみてもいいかも知れないと、その瞬間強く思ったのでありました。

また、ブログをご覧になっているかたで、何かヒントになるようなことがありましたら、是非教えていただきたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いします。



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