言語表出に向かう瞬間

 2011-10-12
DSC09181_convert_20111012215517.jpg



私はこれまで、多くの子どもの言語の育ちに向き合ってきました。

言語によるコミュニケートが豊かになると、それまではイライラしたり、もどかしく感じていたりする場面での意思疎通が円滑になり、結果としてそれが、行動改善や情緒の安定によい影響を与えるようになります。

また、言葉を通して思考深めていくことにもつながり、学びの世界が一段とワイドに広がっていきます。

そのことを心から期待されているご家族にとっては、まさに悲願の言語表出となるわけです。


言語表出の時期は、徐々にではなくて、突然にやってきます。

ここ数ヶ月の間に、私はこうしたケースに、複数回出会ってきました。


先日レッスンを受けてくれた4歳の男の子もその一人です。

これまでは、はにかみ屋さんで、下を向いたり、横を向いたりしながら、横目でやりたいおもちゃやパズルをチラッと見て、私にアピールしていました。

「これにする?」「これがしたいんだよね~」と私が返すと、いつも笑顔でこっくりうなずく・・

そんな形のコミュニケーションがずっと続いていました。 ・


ところが、ここ1~2ヶ月で、この子の活動に大きな変化が見られました。

まずもって、表情がとても明るく豊かになり、活動に対する積極性が格段に向上してきました。

絵本を見て雨が降っている場面があると、「先生、雨が降ってるね」と心の中の言葉がはっきりと聞こえてくるがごとく、その動作化や表情を通して鮮やかに伝わってくるようになったのです。

言語を媒介としなくても、人の心と心はこんなに美しく伝わり合うものかと、50歳を過ぎた私が、心の芯からその楽しさを初体験したわけです。

そんなレッスンが2回・3回と続きながら、ついに「ブーブー」(自動車)・「きんちゃん」(どきんちゃん)などの言葉を、何度も何度も聞き取ることができるようになってきたのです。


ありのままの存在を受け入れ、自然なスタンスで子どもと向き合いながら、理解言語を増やすこと、伝え会う通い合う中身を共有すること、コミュニケートする楽しさを体感させること、内容をしっかりとキャッチして子どもの心に上手に返してやること・・

土を耕し、水を与え、肥料を施し、目に見えない豊かな土壌の中で、

後に大きな幹となるために、小さいけれども、しっかりと根をはり、

ずっとずっと待ち続けた、大切な言語表出、芽生えの瞬間、


そんな瞬間を共有できることが、私にとっては、何よりの喜びです。


願いが強ければ強いほど、見えない土の中の種を育てるご苦労も多いのではないかと思います。

だからこそ、私は、ずっとそれを信じて、土を耕し、肥料を蒔いていこうと決めています。


それが、多くの子の言語の育ちを直接見つめてきた者として、なすべきことの大切な一つであると考えているからです。

やがて、この子が大きく育ち、言葉を使って自由自在に話すことができるようになったら、それまでのことは、もう遠い昔の小さなエピソードの一つとなってしまうのです。

そんな時が来るまで、応援させていただくのが、私の役目、


今日もまた私は、子どもの目を見つめ、1回1回、大切な時間を過ごしていきたいと願っているのです。



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ

↑ 大切さを全国に伝えたい! 応援の1クリックを よろしくお願いします。 ↑
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://shinobu1.blog117.fc2.com/tb.php/1094-34c20f4b
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
Author:SHINOBU
新大阪教室

bnr_personal-osaka.jpg

今までにご覧いただいた方
 

百万アクセスまでがんばりたい

カテゴリ
最近の記事
月別アーカイブ