物語の世界に のめり込んでいく子ども

 2011-09-12
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先日、ある4年生の男の子に 「茂吉のねこ」 をモチーフにした自作教材のプリントをやってもらいました。

読みに関しては、継次処理傾向の強い子です。

教科書はもちろん縦書きですが、私はあえて横書きにうち直し、ポイント数を26ポイントにまで上げ、漢字にはすべてルビを打って教材化しました。

この子の視覚認知の脆弱さを、可能な限り事前の支援で補い、内容の読み取りに焦点化した学習を構成したかったからです。


この教材にはまった子は、実はこの子だけではありません。

時間が来ても、学習をやめようとしないのです。

題材そのものにパワーがあるので、子どもがその内容に引き込まれ、物語のおもしろさを、たっぷりと味わうことができたのです。


難しい問題にに頭をひねりながら、1時間集中して考えていく学習も大切です。

でも、私は、それぞれの子の認知特性を理解した上で、楽しい学習を、ずっとずっと続けてやってほしいと思っているのです。

そういう子どもの育てを大切にしたい。

それが、この教室での、学習のスタンスなのです。


継次処理の子は、一見すらすらと読んでいるように見えますが、よくよく聞いていると、意味はあっているくせに、細かい部分は、かなりいい加減なことを平気で読んでいる場合が多いのです。

携帯電話の文字変換の時に、「あ」 と入力すると、「ありがとう」 とか、「あいさつ」 とか、普段よく使う単語やフレーズが、候補として表示される機能がついているものがあります。

継次処理の子の読み機能は、こんな感じで、内言語化されたフレーズをひっぱり出すような読み方をします。

逆に、同次処理優位の子は、「わ・た・し・は」 と逐次読みになりやすい傾向があり、文字を内言語化することが苦手な子が多いわけです。


> へ~、それでそのねこは、どうなったの?

> はてさて、どうなったと思う? それはね、次を読んだらわかるんだけど、


こんな調子で、子どもは、物語りの世界に引き込まれていきます。


「なんちのりぎょに けいとくじ さいちくりんの いちがんけい とうやのばずに ていていこぼし・・」

それまでスラスラと文章を読んでいた子が、とたんに、ここで逐次読みになってしまいました。

さすがに、「なんちのりぎょ」 なんて言葉が、レキシコン (心内辞書) にはないからです。


どんな子だって、得意なルートと、苦手なルートがあるのです。

もがきながらでも、前に進んでいけるのなら、支援はそれほど必要ないのかも知れません。

でも、プールに入らなければ、決して泳げるようにはなりません。


ならば、ヘルパーを付けてでも、手をもってあげても、毎日プールには入れてあげたい。

だんだんに、プールでの活動の楽しさを覚えてきたなら、ビューンと 「けのび」 が出来る日が、やがてやってくるに違いありません。


最初、「プールは、絶対イヤだ」 と、言っていた子ほど、25M泳げるようになった喜びは大きいはずです。

自分から、プールバッグをもって、スイミングにでも通うようになれば、私の役割は終了です。


縦書きでも、ポイントが小さくても、漢字にふりがながついていなくても、先生が範読しなくても、聴覚性や視覚性の支援を入れなくても、いつかは支援なしで課題がクリアできる日を見据えながら、私は、1回1回のレッスンを大切な時間と受け止め、子どもと共に歩んでいきたいと思っています。


ずっとプールに入ってくれたなら、時間はかかっても、必ず25M泳げるようになる日がやってきます。

「先生、まだやりたい!」

私にとっては、涙が出るくらい、うれしい言葉です。



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