通常の学級での積極的相互依存(positive interdependence)の関係

 2008-05-07
発達の課題のあるお子さんが通常学級で学ぶ場合に大きなポイントとなることは、「その子がクラスの大切なメンバーとして受け入れられること」だと思っています。

日本ではそのことを、これまでは特別支援教育の視点ではなく、学級づくり・学級経営・特別活動の分野からとらえられることが多かったようです。

それはそれでとても意義のあることではあったのですが、いわゆる担任の先生の人間性とか個性とかそういった形で紹介されることが多く、何かの指針としてなかなか論理的・実証的に体系づけられにくい分野として存在していたように思います。

その点、アメリカの研究はそこを理論として、実証としてきちんと整理してきます。

表題の「積極的相互依存(positive interdependence)」という言葉は、1980年代にミネソタ大学のジョンソンという方が提唱した協同学習のミソとなる考えです。

簡単に言えば

「Aちゃんは、ぼくのクラスの大切なメンバー」

「Aちゃんがいるから、ぼくたちのクラス」

「Aちゃんといっしょのグループになりたい」

「Aちゃんの苦手なところは、みんなで支え合って補っていきたい」

「でもAちゃんは大切なぼくたちのメンバーだから、この部分はAちゃんにもがんばってもらいたい」

「Aちゃんが活躍したり、勉強が少しでも向上することは、Aちゃんだけでなく、ぼくたちみんなの喜びでだ」

「Aちゃんの勉強が向上することは、ぼくたちのグループが向上することとまったく同じことだ」

そんなふうに学び合い、支え合う集団のモラルのことです。

もちろんアメリカの場合は、そこに人種の問題が厳然としてありますし、社会的な背景や学校を取り巻く環境も全然違います。

また、ジョンソンの協同学習もグループを基本単位としてとらえていて、1学級30人・40人という日本の学級集団とは大きく異なる面が多いのは確かです。

しかし、通常学級に席があっても、そこに所属感がなければ、メンバーシップがなければ、そこにどれほどの価値があるのかは疑問に思われます。

時には、学級担任は学びのコーディネーターで、学習の主体者は子どもであり、そのメンバーである、という発想の転換も必要な気がします。

先生が個別指導をするのなら、45分のうち、一人あたりはせいぜい2分。特別支援学級でも10分もあればいい方です。

保育園に来ている学童保育の小学生の中に、それはすばらしい女の子がいます。1年生なのに、だれよりもAちゃんのことを気にかけてくれていて、いつも上手にサポートしています。

それは、でしゃばって何でもかんでも自分がしてしまう、ということではなくて、AちゃんがすべきことはちゃんとAちゃんにさせる、というレベルです。

ここまでくると、へたな先生よりランクは上で、学級40人いれば、役割がそういう子を育てていきます。勉強の教え方も、さすがに寄り添った教え方をして、こっちが勉強になるくらいです。

先生が大切なことを示し、きちんと評価してやると、こんな子はますます生きてくると思います。

Aちゃんも、今、小学校で最初の壁にぶつかっているように伺っていますが、あの先生ならきっと乗りこえてくださるものと、心から期待し、応援しています。



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