自己肯定感と感謝の気持ち
2021-10-27

私も人間ですから、迷ったり苦しんだりすることも多くあります。
自分をダメな人間だと思ったり、誰か人の成功を妬ましく思ったりすることもしばしばです。
でも、子どもとのレッスンをしているときの自分は大好きです。
レッスンの質を担保するために、あえて相応の金額をいただくようにしていますが、いただいたお金は私たちの大切な源資となっていくわけで、直接お金目的でやっているわけではありません。
私は、一生懸命勉強している子どもの顔を見るのが生きがいです。
私のもっている経験や専門性が生かされ、子どもが生き生きと学習に取り組んでいる姿を見るときほど、幸福感を感じるときはありあせん。
ただただそのために日々研鑽を重ねる自分が大好きです。
2歳や3歳の時から、10年以上も続けてレッスンを受けてくれいる子が、何人もいることも、私の誇りです。
その折には、私を必要としてくださるご家族の皆様に、深い感謝の気持ちで一杯になります。
私は来春63歳になりますが、あまり年齢相応にみられることはありません。
年齢より10歳以上若くみられるのがほとんどで、中には「前に合った時より若くなってる」 と驚かれたときもあります。
私が、私の本来持っている力以上のポジションにいられるのは、すべてこれまで出会った子どもたちの力です。
もしもこの子たちと出会っていなければ、私はきっと愚痴や不満、妬みや自己否定の嵐に苛まれていたことでしょう。
「あなたのお子様は、世の中をも変えていくような、特別な力をもっています」
私はいつも、ご家族の皆様にそのような内容をお伝えします。
それは、おべんちゃらとかで言っているわけでなく、本当にそうだと思っているから、お伝えしているのです。
この子たちがいなければ、発達支援センターができ、多額の補助金をいただけるようなことは、決して起こらなかった。
志を同じくするすばらしい先生方との出会いも、決して起こらなかった。
だからその命を大切にして、しっかりと学び育ってほしい。
自分を大切に重い気持ちは、やがては感謝の気持ちと変わり、多くの人たちのとの心のつながりと幸福感を運んできます。
子どもたちに語り掛ける言葉は、決して裏切ることはできない。
私はあたたがいるからこそ、初めて自分らしく生きられるのです。
君へと届く宝物
2021-10-22

私がオンラインレッスンをさせていただく時には、レッスン日の2~3日前までにはご自宅に届くように、教材を郵送させていただいています。
その教材はすべて、郵送前にPDF化して、レッスンの時にはパソコンやタブレットの画面で共有できるようにしています。
私の教材は、すべて書下ろしのオリジナル教材です。
もちろん教科書に準拠した一般的な教材を使うこともありますが、10人いれば10人とも、内容も量もその子に合わせて選択したり提示の仕方を変えたりします。
教材を決めたら、あらかじめ、今のその子の力でどの程度自力解決できるか、見通しをもちます。
そして、もしかしたらつまずくであろう箇所を見通したら、どんな手立てやヒントや補助教材を提示すれば、それを解決できるか考えます。
その子が困った顔をしたら、少し間を置き、待ってましたとばかりに補助教材などヒントを提示するのです。
それでも解決できないような課題を提示したとしたら、それは子どもが悪いのではなく、指導者の教材選択が誤っていたのだと思うのです。
これが、私の考える完全習得学習のスタンスです。
さらに学習に達成感をもつことができるようになれば、段階的に私の支援はフェードアウトしていきます。
いわゆるプロンプトフェーディング=支援除去法の考えに基づくものです。
つまりは、子どもを育てる本質の一つが、このプロセスの中に集約されていると考えているのです。
オンラインレッスンをさせていただくようになってから、ご家族の方からこんなお知らせが届くようになりました。
「教材がポストにあるのを見て、ニコニコになりました」
「子どもは、教材を見ただけでワクワクしていました」
そうだよ、それは先生から君に届ける宝物。
君の大切な未来が、その中にいっぱい詰まっているんだから。
誇らしきこと
2021-10-11
![IMG_8024[1]](https://blog-imgs-150-origin.fc2.com/s/h/i/shinobu1/20211011103146c83s.jpg)
私がこれまでサポートさせていただいた子の中で、もう何人かの子が社会に出て活躍をしています。
写真の彼もその一人です。
社会に出た彼は、学校にいた頃と比べて、見違えるように生き生きと、そしてたくましく働いていました。
「めっちゃ、明るくなった」
と、彼自身の口から、そんな言葉が飛び出すくらいでした。
ここのレストランでの食事をいただいた私の正直な感想は、「驚くほどおいしい」 というものでした。
もちろん、彼が働いているからというのが、訪れた最大の理由ではありました。
しかしながら、そういうことを抜きにしても、誰かを連れてまたここに食事に来たい、と思わせる食事とサービスがここにはありました。
なるほど、彼の目がここまで生き生きと輝いているのは、そういうことかと思いました。
中学生の頃から私は、彼の心の中にある向上心をずっと見つめてきました。
やや学習に自信を失いかけていた彼の心の奥底に、しっかりとした息吹きみたいのものをずっと感じてきました。
もちろん、彼がここに至るまでに、そのご家族にどれほどの心を砕く思いや、努力や、尊い営みがあったことでしょう。
そうしたことこそが、やがてこうした美しい花を咲かせるものかと、改めて深く感じ入るものがありました。
私には、彼をはじめ、こうした多くの子どもたちが拓いてくれた未来がある。
そしてそれを、リアルなものとして信じて、これから育つ多くの子どもたちとそのご家族の糧とすることができる。
彼が私にプレゼントしてくれたもの、
それは夢をもって学び育つことの大切さと、最後の最後まで、それぞれの子の可能性と良さを信じられる信念のようなものです。
彼は、この職場で、また新たな目標や夢をもったのだと、お聞きしました。
その歩く道筋が、平坦であろうはずはありません。
しかし、そのまなざしは、私の心を通して、やがて多くの子どもたちの道しるべとなっていくことでしょう。
この世に、意味なくして生まれた命などありはしない。
彼の生きていく一瞬一瞬が、私にずっとそのことを語り続けてくれるのです。
質の高い個別の学習が必要な理由
2021-10-04
![IMG_7928[1]](https://blog-imgs-150-origin.fc2.com/s/h/i/shinobu1/202110041208203f3s.jpg)
いつ頃の事だったでしょう。
私が、その子とレッスンを行っていると、少し離れた所からその様子をご覧いただいていたお母さんが、目を真っ赤に腫らし、その後はらはらと大粒の涙を落とし始めました。
今、自分の目の前で、何が起こっているのか、信じられないような気持でした。
わが子がこんなにも楽しそうに、そして一生懸命勉強している姿を見ていると、これまでの色々な思いが一気にこみ上げてきてしまいました。
そんな言葉を聞いて、私は生涯この活動を続けていこうと、強く心の中で誓いました。
最近、多様性という言葉を耳にしますが、子どもの育ちも10人いれば10人とも同じ子どもはいません。
一部の内容をもってすれば、処理の速度が速かったり、達成が速かったり遅かったりということはありますが、そもそも子ども自身がが多様であるとしたら、要はその子の今に合った内容と支援を提供することが肝要であって、それが出来た出来ないで子どもを決めつけてしまうのは、教育者としては程度の低い愚かな事と言わざるを得ません。
私は今でも、10年以上継続してサポートさせていただいている子が、何十人もいます。
この子は、もしかしたら一生なぞり書きしかできないのかもと、思い悩んでいた時期があった子もいますが、今ではそれはそれは美しい文字を一人書きできるようになりました。
本当に、あきらめなくて良かった。
花が咲き始めてその場にいる者が評価されるのではなく、まだ芽の出ぬ大地を耕す者こそが、真の教育者と言えるのです。
良質の個別学習を継続し、達成感のある内容を積み重ねていくと、その教材を通して、子どもの支援者とのコミュニケートや信頼感は当然深いものになっていきます。
子どもはそもそもが成長欲求のかたまりですから、そこを満たすことは、自己肯定感そのものを高めていくことにつながります。
自己肯定感の高い子どもは、自分の命の大切さを自覚し、謙虚ながら笑顔と活気に満ちた表情を浮かべるようになります。
そして、自分の命と同じように、お友達の命の大切なに気づくようになり、他者とのつながりがさらに深まり、やがて幸せに満ちた道を歩むようになってきます。
私はそんな子どもの後姿を、これまで何十人となく見つめてきました。
学びを通して培うもの、
それは決して単なる知識の習得や、小手先の出来映えということではなく、教材を通して培われた、その子の存在そのものであることを、私は信じて疑うことはできないのです。
オンラインレッスン 私たちの新たなスタート
2021-10-01

先週のことです。
京都・大阪の子どもたち13人と、ZOOMを使ってのマンツーマンレッスンを行いました。
私のレッスンをオンラインで行うことは到底不可能、と考えていたのですが、実際に行ってみるとびっくり。
まだまだ操作に不慣れな面がありましたが、成果としては上々のスタートとなったのでした。
新型コロナウイルスの影響で、1年以上もマンツーマンレッスンから遠のいてしまった子どもたち。
オンラインの画面は、子どもによっては、ライブ以上の集中力をもたらすことがわかりましたし、保護者参加型のレッスンの意義深さも感じることが出来ました。
もちろん、私がライブのレッスンを捨て去ることはありません。
ですが、一方でこうした選択肢の幅を広げていくことの重要さも実感しました。
これなら、東京だって沖縄だって海外の子だって、移動による費用や時間のロスを考えずにレッスンを行うことができる。
自宅から、教室に来ることがむずかしい子どもとのレッスンだってできる。
たった一人の子どものニーズに寄り添うことから、様々な可能性の輪は無限に広がっていく。
子どもたちとの大きなチャレンジが、またここから始まるのです。