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桃園の誓い

 2017-02-28
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今からもう5年以上も前のことになると思います。

ビジョントレーニングでご活躍の増本利信さんが、私の教室を見学にきてくださるということになりました。


せっかくだからということで、その機会に3人の保護者の方を対象に学習会をしていただくことにしました。

精鋭の保護者3名を対象というですから、増本先生にはかなりのご負担をおかけしたのではないかと思いますが、さすがにそれはとても意義深い研修会となりました。

その3人の保護者の方ですが、のちに1名は岡山にLDの会を立ち上げ、会長としてご活躍されました。また別の1名の方は、倉敷市の保護者会の会長をされました。そしてもう1名の方は、のちに私の事業所に職員と勤めてくださり、今や私の仕事になくててはならない有能な職員へと成長されました。


三国志の中の「桃園の誓い」はあまりにも有名です。

時はまさに桃花の季節、

私にとってもこの3人は、きっとますますもってかけがえのない大切な存在となっていきます。


時を経て、私たちの志は、さらなるス次のテージへとしっかりと歩み初めているのです。







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インクルーシブ教室 白ゆり 指定申請受理

 2017-02-27
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先週の金曜日に市役所の担当課に伺い、「インクルーシブ教室 白ゆり」 および 「相談支援事業所 白ゆり」 の事業指定の申請が受理され、4月1日の開所がほぼ確実となりました。

土曜日には、さっそく看板屋さんがかねてより注文していたすてきな看板を設置してくださいました。



この半年、事業開設のためずいぶんと下準備を進めてきました。

覚悟はしていたとはいえ、やった者でしたわからない困難が次々とやって来ましたが、気持ちが萎える日は1日たりともありませんでした。


電話の敷設をお願いした業者の方は、この建物がリフォームされる前の姿を知っている数少ない一人でした。

「まあ、こんなにきれいになって」

「リフォーム前の姿が夢のようですね」

といって、とても驚いて帰られました。


定員10名の小さな教室ですが、わたしたちにとってはその意義は図り知れないほど大きいものがあります。

この教室が多くの子どもたちの成長と幸せに寄与できつかどうかによって、次のステップへの進み方が全く変わってきます。


小さいけれども、どこにも負けない豊かな学びの場を構成したい。

私は、学びあってこその子どもの自己実現であり、社会参加であると考えているのです。

その大切な1歩また、ここからスタートしようとしているのです。








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失敗なくして成功なし

 2017-02-26
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「教室はまちがうところだ」

小学校の教室をのぞいてみると、よくそんな掲示物を見かけることがあります。

普通に考えるとそれは、「たとえ答えを間違った友達がいても、失敗は誰にでもあることだから、決して笑ったりバカにしたりしてはいけないよ」 という意味にもとれまます。


確かにそれはそうです。

間違った答えを笑うようなクラスでは、教育の集団としては、基本的な部分が欠落しいていますので、学級経営の根幹を立て直していく必要があろうかと思います。


でも私は、このことはさらに踏み込んでとらえています。

もしも子どもがそのその課題につて、間違えないで100%期待通りのレスポンスであったなら、課題設定自体が教育的に意味をなさないものであったと考えます。


だって大して教えていないのに100点であったとしたら、果たしてその子が本当にそこで育ったといえるのでしょうか?

それはすでに育ったものを確認しただけで、そこでは何の成長もしていないと考えることは出来ないでしょうか?

現状維持の教育に、その後の可能性がどこまであると言えるのでしょうか?


人は、成功から得るものより、失敗から学ぶことの方が、はるかに大切であると私は考えています。

逆に言えば、自ら高い目標にちゃんレンジできて、安心してトライでき、失敗から数多く学べる教育環境を構成できる者こそが、真の教育者を名乗る資格があるのだと考えています。


「教室はまちがうところだ」

明確な手立てのない失敗は、子どもの心を痛めるだけです。

私たち白ゆりの教室では、その子自身が安心して、さらに高い教育目標にトライしてもらえるよう、今後も研鑽を積み重ねていきたいと願っているのです。



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学びが子どもにもたらすもの

 2017-02-24
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今日のレッスンのことです。

ある4歳の男の子に、初めてひらがなや数字など教科学習のベースとなる活動を取り入れてみました。


するとアンパンマンのパズルをやっているときの顔とは、明らかに別の表情に変わっていきました。

少しお兄ちゃんになったような、何だ少しかしこくなったような顔つきになり、レッスンのあとでお母さんが驚かれていました。


学びというものは、人が生きるための生存の欲求と深く関連している、

どの子にも必ず内発的な学びの意欲というものがあり、安易な他者との比較や無配慮な競争原理は、やがて子どもを勉強嫌いにしてしまう。

そして、発達面の課題のある子どもであればあるほど、その分良質の学びを欲している、


子どもは勉強するのが本業、

その子どもから、何よりも学びを奪ってしまって、そこに何の自尊心が育ち、そこにどんな社会性が育まれていくのでしょう。


今の時代にあって、一人の子どもとして、その子に応じた学びの場を構成してやること、

たったそれだけのことが、どうして簡単にはできないのでしょう。


私でなくても、誰でなくても、すべての子どもが豊かな学び伸びていく育ての場を、

そのために自分が果たして行く役割があるのならどんなに幸せかと、私は思っているのです。







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人が集う力

 2017-02-18
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金曜日に、新しく開く教室の事前審査のために担当課に伺いました。

4月1日開設のためには、日程的にこの日がリミットでした。


教育は人です。

ここのギリギリのタイミングまで待ったのは、納得のいく人事の体制を作りたいと願ったからです。


前日のお昼前に、最後の面接の方をお迎えしました。

人事のことでは、これまで何度も最終場面での苦労もありましたから、どっしりと構えてお話をお伺いしようと考えていました。


最後にお越しくださった先生は、小学校を定年退職された方でした。

国立大学の附属小学校の勤務経験、内地留学、専修免許の取得、特別支援教育コーディネーターとしての実績…

それよりも何よりも、謙虚さと笑顔の中に、子どもを引き付ける人としての魅力がにじみ出ていました。


どうして先生みたいな方が、うちの面接にお越しくださいましたか?

私がそう訪ねると、長い期間子どもに携わる仕事を続けたいから、そう答えられました。


今回の人事については、子育て真っ最中のお母さんだけでなく、意欲と能力のある方が、代わりあって休みなどを取れるような、基準を越える複数のスタッフでのローテーションを考えました。

子育てが終わった後には、管理者となり、フルタイムで働く道すじもつけました。

そして今回、すばらしい教育実績をおもちの先生に、末長くうちで働いていただくご縁をいただけることになりました。

のちにわかったことてすが、この先生は、うちの法人の創設時に大変お世話になった方の娘さんで、私の母も家内もその名前を聞いてとても驚いていました。


申請ギリギリの奇跡の面接、

もちろん今回、この先生だけでなくそれぞれに耀きをもった新しいスタッフと出会うことが出来るわけです。


これもそれも、すべてはここにいる子どもだちが引き寄せること、

私たちの希望の春は、もう目の前まで来ているのです。





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真心

 2017-02-16
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SHINOBU先生には、華がある

教員時代から時々そんなことを言われたことがあります。


研究主任を何年もさせていただいたり、教育委員会嘱託の指導主事をさせていただいたことがあります。

内地留学にも行かせていただきました。

学校現場を離れてからは、特別支援教育の巡回相談員をさせていただいたり、いろいろな地域で講演会などをさせていただきました。

大学で講義も経験させていただきました。

法人のほとんどイベントで締めの挨拶を担当し、一発勝負の補助金のプレゼンでも結果を残すことができました。


しかし、こういうことは得意ですが、その中身が決して看板ほど出ないことは、私自身が一番よく知っています。

ちょっと見はいいけれど、案外中身はうすっぺら、

だから私は、人よりも何倍も努力しなければ、まともに追いつけないと考えているのです。

私には、苦手なことや出来ないことの方が、出来ることよりはるかに多いのです。


昨日のことです。

私は、ある職員に、新しい教室の設営にかかることで用事を頼みました。


私は管理者専任ではありませんから、レッスンの合間に職員に指示を出します。

1分1秒を惜しんで仕事をしていると言えば聞こえがいいですが、その内容は行き当たりばったりで、朝令暮改・急なめちゃぶりは日常で、さぞや職員は振り回されていることでしょう。


新しい教室の駐車場は契約したばかりで、その職員にはまだ場所を伝えていませんでした。

「駐車場の場所を調べてすぐに来るように」

電話でそう伝えたものの、よく考えればこれも無茶だなと思って、少し後悔しました。


道に迷っていないだとうかと不安に思い、3階の窓から少し離れた駐車場の方に目をやったその時です。

300Mはあろうというその先から、その職員が走ってこちらに向かっているではありませんか?


ここでの勤務経験はまだ浅いのですが、そんなに私と年齢の離れていない職員です。

普段は決して華やかな仕事ぶりとは言えませんが、私の目の見えない所では、こんな態度でいつも仕事に取り組んでいたのかと思うと、私の胸には何か特別な思いがこみ上げてきたのでした。

そういえば、その資材を運ぶ時は、若手の職員が全力疾走で私の車に積み込んでくれていました。


こういう職員がいるからこそ、今の私がステージにあがることができている。

私に出来ないことを、職員がみんなで支えてくれている。

そのことを改めて知ることになったのでした。


本当に私は恵まれました。

こうした職員の真心に応えるためにも、これからも私は、さらに私らしさを発揮して、自らの仕事に打ち込んでいかなければなりません。


子どもたちの成長と幸せを願う所にこそ、こうして人は集う、

これからもそのことを、ずっと大切に歩んでいこうと思うのです。







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信じて待つ

 2017-02-13
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このところ、めきめきと学習の集中度が向上してきている男の子がいます。

以前は、プリント1枚するにも結構力がいったものでした。

個別レッスンで45分もお子様をお預かりして、何だか自分の力不足で申し訳ないと思っていました。


行動面のコントロールが出来にくく、予定の半分程度の達成率だったことも何度かありました。

それでもその子は休まず毎回、きちんと教室に通い続けてくれました。


昨日のレッスンのことです。

扉を開けたとたんに、その子の目が輝いているのが見てとれました。


文字や数字を見てその内容を理解し、頭の中で判断・処理をし、話し言葉や書き言葉でアウトプットする。

一連の学習のベースが、ここに来て1本のLINEとして成立し、学習のベースが整ったのです。

こうした基盤が出来れば、成果が目に見え、手応えを感じることができるので、マイナス行動の生起率は格段に少なくなります。


どうだと言わんばかりにプリントをやり遂げ、さも自慢げなその子の様子に、少し前までの苦労を共有していた私とお母さんは、思わず顔を見合わせて吹き出しそうになりました。

まいた種が、やっと芽を出し始めた、

お母さんにとっても、支援者にとっても、待ちに待った待望の瞬間がやってきたわけです。


信じて待っていて本当によかった、

私はただ与えられた時間に自分の出来ることをさせていただいただけで、今回の勝利は、まさに我が子の成長を信じ、粘り強く愛情と努力を積み重ねてこられたご家族のものであったと言うことができます。


ここから先、この子はどんな学びの道を歩んでいくことになるのでしょう、

この子らしさを生かしながら、これからも学ぶ楽しさと喜びをしっかりと体験できるような時間を構成していきたい、

私たちのチャレンジは、これからもずっと続いていくのです。



↓お母さんからコメントをいただきました。


気持ちの変えにくい息子に、いつも愛のある眼差しで取り組ん下さる先生。ごねる息子に「〇〇くんも、たくさん学んで大きくなったら、みんなのお役に立つようになるんだよ」と、静かに語りかけて下さる先生。ただの知識ではない心のこもった学びの時間。先生に出会えたことに感謝しております。




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主体者と支援者

 2017-02-10
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先週、いつもお願いしているはんこ屋さんに、新しい事業所の角印やらゴム印やらを作っていただきました。

「また、新しく事業が発展するんですね」

そう言いながら、私たちの事業の成長を我が事のように喜んでくださいました。

ゴム印などは、これまで何個も何個もオリジナルで作ってきましたが、その都度、はんこ屋さんとして親身になったアドバイスをいただきました。

「ゴム印を通して、伸びる事業の中身が見えてくるんですよ。」

「事業が発展する企業は、間違いなく利用者の方を第一に考えられているところです」

そんなふうに教えてくださることもありました。


はんこ屋さんの次には、看板屋さんに伺いました。

5年前に、通所支援事業の小さな看板を作ってくださいました。

私は、その小さな看板をつけた日のことを、生涯忘れることができません。

よもやその看板を、3年も経たないうちに、補助金をいただくような建物に付け替えることになろうとは、夢にも思っていませんでした。


今回の看板の中には、縦が1・7M、横が4Mものとても大きなものも含まれています。

現地でイメージを確認したあと、細かい色合わせなどで、会社までおじゃまさせていただきました。

プロのデザイナーさんの技術で、私の期待を超えるイメージの看板が、目の前でできあがっていきました。

まさに主体者としての私のコンセプトが、専門性の高い支援者としてのプロの技術によって、形となってクリエイトされていくプロセスを目の当たりにしたのです。


デザイナーさんがいるからこそ、はんこ屋さんがいるからこそ、私は主体者としての責任を果たすことが出来るわけです。

子どもたちのために、ご家族のために、その願いに寄り添う豊かな内容を提供していかなければ申し訳が立ちません。


私たちの新しい、夢の形の第一歩、

主体者としてのご家族と共に歩む私の役割、

春の息吹は、もう目の前に来ているのです。






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通常学級の選択

 2017-02-06
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今から9年前、その子がまだ小学校の1年生のとき、私はある地域の特別支援教育の巡回相談員として、週に1回、保・幼・小・中の各学校園にお邪魔していた時期があります。

その巡回指導に行ったことがご縁で、その子と個別学習が始まったのです。


岡山市からは車で1時間以上かかる地域でしたが、以来今日までずっと通い続けてくださいました。

そのファイルをみると、通し番号がすでに⑨となっていました。

これまでにA4ファイル9冊分のプリントをしてきたことにも、驚きと特別な思いを感じずにはいられませんでした。


先週、その子の高校入試がありました。

雪の中、一般の高校の入試を無事に終え、おそらくは程なく合格通知が届くのではないかというお母さんの話でした。


就学に際して、通常学級は無理と言われた子でしたが、こうして無事高校受験を終えて感慨もひとしおでした。

「あの時通常選んで、正解でしたね」

これまでも私が、そうお伝えする度に、目に涙を一杯ためておられました。


この3月をもって、この子も私のサポートも卒業ということになりました。

私のとって、何とも愛おしくも大切な9年の旅路であったことでしょう。


この子とのレッスンから、私が得たものは計り知れない。

だからこそそのことを、これから伸びる多くの子どもたちの学びに生かしていかなくてはならない。


子どもが育てば、支援者は風のように去るのが美学、

今の私の胸の中に去来する特別な思い、


すべては、一人の子どもの学びの寄り添うこと、

今も昔も、それ以外には何もない、

だからこそそのことを大切にしていくことで、その先にあるものへと、これからもずっと歩み続けていたいと願っているのです。








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鉛筆の持ち方指導 (3点支持)

 2017-02-03
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ダウン症のお子様の独立歩行に向けて開発されたプログラムを、もう数年にわたって実践しています。

今では県内外から、1日20名近くのお子さん来てくださることも珍しくありません。


独立歩行ができるようになることは、単に身体機能が向上したということでなく、言語・生活・身辺自立・コミュニケーションや認知に至るまで様々の知的なレディネスが整うことを意味します。

そのくらい身体機能の向上と知的発達には、深い相関があるのです。


今日のレッスンことです。

年中クラスの男の子が、タブレットでの学習をしていました。


このところ、表出言語が日に日にクリアになり、コミュニケーションレベルが向上している子どもです。

ごれまで、何度か軽くトライしてみましたが、、グーでの握り持ちしか出来ませんでした。


しかし言語表出がこのくらいのレベルになれば、3点持ちもそろそろ可能なはずです。

決して最初からすぱっとうまく行ったわけではありませんが、3~4度目のトライで一定時間3点支持ができるようになりました。


この子は本年度から、白ゆりのこども園で、きっとそれまでの何倍もの運動量をこなして来たに違いありません。

そのベースをなくして、こうしたテクニカルな向上にはつながらないのです。


集団の中に育てのベースがしっかりあってこそ、個別支援は初めて生きる、

私の信念と夢は、いつも子どもたちの育ちが実証してくれるのです。








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