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ロールプレイから 言語表出を引っ張り出す

 2013-05-31
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言語はツール、

先に伝えたい気持ちと内容がなければ、言語のレッスンは決して発展しない、

私の言語・コミュニケーション指導の基本スタンスです。


そのための関係づくり、

内容の共有化、

逆に言えば、そこがきちんと構成できれば、向かう先は必ず見えてくる、

体験を通して身につけてきた、私のレッスンのスタイルがそこにあります。


先日、4歳の男の子のレッスンがありました。

定番の活動を少し続けたあと、この子は、「もしもしアンパンマン」 の教材を要求してきました。


この教室にやって来る時、それぞれの子には、それぞれの学びや育ちのストーリーがあるのです。

保育園で、ごっこ遊びが楽しかった子は、そのごっこ遊びのイメージを、おうちで絵本が楽しかった子は、その楽しい気持ちをキープしながら、この教室にやってくるのです。


マンツーマンレッスンでは、それをキャッチし、今、その子にとって旬の素材を、ライブで提供することができる。

そのためには、ねらいの軸をぶらさないことと、どんな展開になっても軌道修正ができるだけの、力量と経験とが不可欠です。


「とりさん、どこ?」

そういって、私がアンパンマンの電話機をのぞき込むと、その子は、ゲラゲラと笑い出します、

きっと、受話器の中にとりさんが、いると思ったのでしょう、

そのことに、私が共感していることが、うれしくてたまらないのです。


「かえる」 「わんわん」 「かして」 「こわい」 「お~い、バイキンマン」 「もう1回」 ・・・

ロールプレイから、次から次へと、これまでとは比較にならない程、たくさんの言語をひっぱり出すことが出来ました。


与えられた40分の間、一度も意識が切れることなく、笑い声のとぎれない楽しいレッスン、

私にとっては、胸のすくような、まさに会心の手応えといったところです。


私程度の力量では、ライブのレッスンともなると、思い通りの展開にならず、時には、ぼろぼろになることもめずらしくありません。

でも、一度こうした本物の手応えを感じてしまうと、もう冷凍物の魚は食べられません。

個別指導の看板をあげたからには、たとえどんな小さくとも、いつも新鮮な魚をさばき続ける自分でいたい、

私は、子どもと心を通じ合わせることから、言語の扉をこじ開けていきたいのです。


それが、私の目指すやり方、

それが、私の夢であり、目的、

すべては、肯定的な自己理解の力を、子どもに育てていくため、


ご家族の信託を受け、そうしたフィールドに立たせていただけることを、何よりの幸せと、私は感じているのです。




この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-06-01)





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気がつけば いつの間にかスラスラ読みに

 2013-05-29
「わ・た・し・は、き・の・う・・・・」

一文字一文字を区切って読み、なかなか文章のまとまりとしてとらえにくい、いわゆる逐次読み傾向の子に、私はこれまでたくさん出会ってきました。


小学校4年生の時、逐次読みだった友里ちゃんは、中学に入る頃には、読みにくい漢字にルビをふるなど、ていねいな支援さえすれば、標準の中学校の国語の教科書がスラスラ読めるまでに成長しました。

あの友里ちゃんを、ここまで引き上げたという実践は、その後の私に、明確な方略をしっかりと示唆することになりました。

3年あれば、条件さえ揃えば、大抵の子なら、いつかはスラスラ読みで、物語の世界の扉を開けることができる、

大変おこがましい言い方ですが、今では、それに近い自信みたいなものを、感じるまでになりました。


りんちゃんは、6年生になりましたが、今では4年生の頃がうそのように、地の文も、問題文もスラスラ読み、生活文の読解問題を、得意満々で自利解決できるようになりました。

しんちゃんも、ひろ君も、昨年までは一文字一文字鉛筆でしるしを付けながら読んでいたのが、なつかしい思い出のようになってしまいました。


「読む」 は、教科学習の基本中の基本、

そのことから、文化の扉を開け、その限りなく広く続く海を、心ゆくまで泳がせてみたい、

それが、私の願いであり、目的であるのです。


いつも 「プリント減らして、減らして」 と私に懇願するひろくん、

でも、いつも決められた量を仕上げてうれしそうな表情を浮かべるときの、君の横顔を見るのが、先生には何よりの喜びです。


「もう先生には、教えることがなくなったよ、降参~、おめでとう、君はもう卒業です!」


いつの日か、そんな日が来るのを楽しみにしながら・・・

でも、本当は、こうやって毎日一緒にプリントをする時間が、実はどんなことより大切なことを、君も知っているんだよね、


気がつけばいつの間にかスラスラ読みに~

そのプロセスを、君と歩む旅路そのものが、先生には何よりの宝物なのです。





この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-05-30)





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100回繰り返して見た 私のレッスン

 2013-05-28
私の教室には、県外から通ってくださっている子も何人かいます。

今年2年生になる男の子もそうです。

就学前には、定期的に通ってくださっていましたが、さすがに小学生となると、兵庫県から放課後に通ってくださることがむずかしくなってしまいました。


そのお父さんから、今日、メールをいただきました。

そこには、添付ファイルが添えられており、その小学校の1年間での学びのようす、育ちの様子などが、通知票と共に、生き生きとした内容にまとめられていました。


小学校に入る直前、その記念にと、お父さんがここでの最後のレッスンをビデオで撮影をしてくださいました。

「 iPad に入れた先生とのレッスンを100回以上は繰り返し見たと思います 」

「車で、教室近くの交差点まで来たときの表情の変化や、教室への階段を嬉しそうに登る様子が目に浮かびます。」

メールの最後に、お父さんはそんな言葉を添えてくださいました。 


この度、機会があって、その子が週末に、再び私の教室に来てくれることとなりました。

この子にとって、私のレッスンは、どのような意味をもっていたのか?

そして週末に、私が、この子に果たすべき役割は何なのか?

そんな気持ちが、ぼんやりと頭によぎっていくように感じました。


子どもの内発的な学びの意欲を信じること、

そして、社会の中で、君がなすべき役割があることを、笑顔で明確で指し示し続けること、


「先生の所に来ると分かると、いつも子どもがガッツポーズをするのです」


どんなに、この子が成長したのかと思うと、胸がわくわくします。

いつもこの場所に立ち続けて、ずっとずっと笑顔をで子どもたちを待ち続けていたい。

私の夢に、また大切な1ページが刻まれていくのです。





↓ この記事をお読みくださったお父さんから、早速、以下のような内容のメールをいただきました。



(後半の一部のみを紹介させていただいています)

SHINOBU先生のレッスンの中で「自分を理解しよう、肯定しようとしてくれている人が家族以外のオフィフャルな場でもいる。」ということをきっと感じ取っていたんだと考えます。

ビデオを繰り返し見ることで、自己を肯定し、「なかなか自分もやるな」と心の安定に繋がったのだと確信しております。

私の思いつきでお願いしたビデオ参観でありましたが、その果たした役割は例えようもなく大きなものだったと振り返り、レッスンを継続して受けることができなくなったのは残念でしたが、先生との出会いに心から感謝しています。

誰にも、印象に残る先生とそうでない先生ってあると思います。

私の印象に残る先生のお話は、30年以上経った今でも色褪せることはありません。

SHINOBU先生は、きっと大人になった彼の心に残る先生の一人になることでしょう。










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絵本でつくる言語の感覚

 2013-05-26
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最近私は、言語の指導の際に、絵本を使う機会が増えてきました。

私は、元々が小学校の教員だったので、教材の中心には、これまでいつも教科書を据えていました。


長年幼児教育に携わり、絵本による実践を積み重ねて来られた方なら、当然ご存知のことでも、私にはとても新鮮で興味深いものも多いのです。


例えば、手指の巧緻性の育ちがこれからの子で、ページがペラペラとうまくめくりにくい子どもには、厚手の段ボールのページがうまくつながっており、簡単に自分でページをめくることができるような工夫がされています。

やっとひらがなを文字として認知でき始めた子には、「がたんごとん」 など繰り返しの言葉を使いながら、内言語と文字言語がつながっていくような工夫がされています。

このようにして子どもは、絵本を通して文字を習得していくものかと、毎日の子どもの成長を目の当たりにしながら、胸がときめくような思いになることもあります。


絶対音感、運動神経、基本的な信頼感、そして言語感覚・・

幼い頃の記憶はやがて遠ざかっていきますが、だからこそ、その時期に培った感覚は、いつまでも心の根元に息づいているのです。


絵本を通して、子どもは未知の世界を知り、そこに通う愛情を一身に受けながら、大切なものをいっぱい心の中にしみわたらせていくのでしょうか?

絵本は、そのための大切なツール、

子どもの成長を真摯に願う母の気持ちが、そこにある絵本に、手を差しのべていくのです。



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通じ合う心とノンバーバルコミュニケーション

 2013-05-22
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今からもう、10年近く前になるでしょうか?

私は、英会話のNOVAに足繁く通った時期があります。

私の英語は、今でも大した事はありませんが、当時は全くのビギナーで、超初心者クラス(小学生レベル)からのスタートでした。


その時に、確かアメリカ人の先生だったと思いますが、おなかに7ヶ月の赤ちゃんがいる先生がいました。

当時のNOVAは、先生と生徒が1対3の割合でしたが、たまたま他の生徒さんのキャンセルが重なり、その先生とマンツーマンのレッスンになったことがありました。


で、その時、その先生は、持っていたテキストをパタリと閉じて、私の目を見ながら色々と尋ねてくださいました。

仕事のこと、家族のこと、趣味のこと、そしてこれから自分が歩もうとしている夢のこと・・


超初心者の私は、身振り手振りで、必死になってその先生に自分のことを伝えようとしました。

すると、その先生は、私の非言語のオーラをくみ取って、それを優しい単語の英語に置き換えて、私に返してくださいました。

「SHINOBUは、自分の仕事に夢と誇りをもって取り組んでいるのね、その大切なことにふれられて、私は本当にうれしい」

先生がそう、私に伝えてくださったとき私は、初めて外国の方と心がつながった感動で、胸がいっぱいになったことを、今でも鮮やかに覚えています。


NOVAでは、7B(初心者クラスのBランク)からスタートした私でしたが、結局レベル4(上級者クラスのCランク)まで、5段階もレベルアップすることができました。

もしも、あの日あの時、あの先生との感動のレッスンがなかったら、きっと私は、こんなふうにNOVAでのレッスンを続けることだきなかったと思っています。



きのう、ある4歳の女の子のレッスンがありました。

言語によるコミュニケーションは、苦手なタイプの女の子です。


ところが、最近になって、この子とのレッスンが、めっちゃ楽しい、

レッスンの日がくるのが、待ち遠しいくらいです。


絵カード、絵本、紙芝居、ロールプレイ・・

私には、この子がどの活動を楽しみにしているかが、手にとるようにわかります。

なので、この子が、次にどの活動がしたいのかが、かなり正確な確率でキャッチできるようになったのです。


「次は紙芝居みようか?」

女の子は、にっこりとほほえみます。

ここでレッスンを始めた頃の、固い表情は、もうどこかにふっとんでしまったようです。


「次は、これ?」

「は~い」

そう言って、その子は大きく手をあげます。


「は~い」って???(驚)

今、ちゃんと言語で応答した!!!(感動)


伝えたい中身を共有することが先にあれば、テクニカルな事は必ず後からついてくる、

それが、私のコミュニケートの指導の基本スタンスではありますが、こんなに突然、ずっと願っていたその時が訪れるなんて・・

これだから、個別指導はやめられません、

レッスンが終わると、その子は、迎えに来られたお父さんに手をひかれ、バイバイと手を振って笑顔で教室を後にしました。


「幼稚園から別の所へ連れていこうとすると、この子は必ず嫌がります。ですが、SHINOBU先生の所に行くよ~とひとこと言うと、活動をやめてさっと車に乗り込みます。」

「娘が心を開いているのは、家族とSHINOBU先生のみです。」

「他のお子さんにも、他者とのコミュニケーションをする事の喜びや素晴らしさを少しでも体験させてやりたいと思っています。経験と知識の引き出しをたくさん持っておられるSHINOBU先生に、少しでも伸びる可能性を引き出していただきたいと思っています。」


お母さんから、そんなお話を伝えていただくと、ますますもって、レッスンの時間が楽しみになるというものです♪


職員ともよく話すことですが、行動にしても、コミュニケーションにしても、最初苦労した子ほど、そのつながりは深く、本物になって行きます。

要は、深い愛情と信念、そしてどんなことがあっても逃げない覚悟があるかどうか?

そしてそれが、本物であるかどうかは、必ず結果として表れてきます。


コミュニケーションとは、インタラクティブ(双方向)のものであり、筋書きのないライブで、生きた気持ちの中から、通じ合うものです。

表出言語が少ない子ほど、人の気持ちには敏感なのは、当然と言えば当然のことです。


通じ合う心から広がっていく、ツールとしての言語の機能

「は~い」

そう言って大きく手をあげてくれたこの子の笑顔こそ、言語・コミュニケーション指導の大切なところを、しっかりと私に伝えてくれているのです。




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音韻ルートと文字ルート

 2013-05-20
昨日、SKYPE を利用して、英語のレッスンを受けました。


以前、お願いしていたカナダの先生は、お母様がご病気となり、現在はお休みをされています。

今は、アメリカ在住の日本人 AYUMI 先生が、担当してくださっています。

私がレッスンに行かせていただいている大阪堺市のご出身で、私のニーズをしっかりと受け止めてくださり、とてもていねいなレッスンをしてくださっています。


昨日のレッスンのことです。

相互が日常生活の事について伝え合った後に、先生が、簡単なリーディング問題を提示してくださいました。


私、英語の場合、以前に徹底的にリスニングに取り組んだ時期があり、日本人にはめずらしく、どちらかというとリスニングが得意なタイプなのです。

その私が、簡単な英文を読んでみると、音声化するのに精一杯、

でも、その内容がちっとも頭にイメージ化されないのです。


私は、子どもの読解指導を、毎日10人近く行っています。

そうした子どもたちのレッスンで、似たような場面を何度も目の当たりにしてきました。


同じ言葉でも、聞いて理解する音韻ルートと、文字を見てそれを認知する文字ルートのメカニズムは、それぞれに異なっています。

その2つのルートが、双方向に、瞬時に相互に機能することによって、言語感覚はより豊かに育っていくわけです。


昨日のレッスンの途中で、こりゃダメだと思った私は、あえて深呼吸をし、もう一度その文章を眺めてみました。

そして、その文字をゆっくりと心の中で内言語化して、理解のベースに流し込むように読んでみました。

こうするだけで、全然違う、

大げさに言えば、取り入れた文字が、心の中で躍り出すように感じる瞬間なのでありました。


そういえば、以前、友里ちゃんが、それまでは文字を読むだけで何の反応も示さなかったのに、ある日突然、物語を読んでゲラゲラと笑い始めた日があります。

あの日、友里ちゃんがつながったパイプは、まさにきっとこのようなものであったと思われるのです。


もしもその子のつまずきのメカニズムが明確に理解できたならば、支援の方略も、自ずから明らかになっていくというものです。


私、以前は英語のリスニングが、一番の苦手だったのです。

でも、何百というレッスンを重ねて、今では、そのリスニングの方が得意になってしまったのです。


英語のレッスンを始めてもう、かれこれもう10年以上になります。

いつまでたってもビギナーのままですが、私はきっと、ずっと英語のレッスンを受け続けると思います。


苦手なリーディングのクリア、

その小さな希望の道筋が、目の前に見えてきているのです。


少し時間がかかるかも知れませんが、子どもの場合、その可能性は無限です。

可能性を信じない所には、教育は成立しません。


そこに向かって歩む道のりは、決して無意味なものではないのですから、





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通い合う心

 2013-05-19
昨日は、スーパーバイザーとしてずっとご指導をいただいている岡山大学の眞田先生を、うちの法人に講師としてお招きし、ご講演をいただきました。

保育士だけでなく、看護師や指導員、事務や栄養士、用務の担当や調理員まで、すべての職員に参加してもらいました。

せっかくの機会なので、私も、前座で50分ほど話をさせてもらいましたが、50名以上の職員が勢揃いすると、結構気合いも入ります。


発達支援センターも、、一日のご利用人数が20人を超える日も多くなってきました。

職員も負担も普通ではない状態になってきましたので、今月末までに、新しい教室の指定申請を行政にお願いすることにしました。

市役所、消防署、法務局、不動産屋さん・・

園長さん、理事長さんも巻き込んで、あっちやこっちに駆け回る一週間でもありました。


行政に提出する書類は、レッスンの合間をぬって、自分でいうのも恥ずかしいですが、すさまじい程のテンションと集中力で、次から次へと仕上げていきます。

そうでもしないと、月末までの受理が遠のいてしまう、

それが1ヶ月先に伸びるということの人的・経済的なご迷惑を、皆様におかけることは決して出来ない、

自分のためには到底できないことも、そこに夢と使命感があれば、思わぬ馬力がそこから湧いてきます。


今、新しくここに来てくれる子も、次から次へと増えてきています、

時には、ご相談を伺った時点で、まだ見ぬその子と、深く心がつながっていくような気になることがあります。

私は、多くの子の実践に触れていますから、出会うべくして出会う子の事が、非言語で何となく心にイメージできる瞬間があるのです。


言語は手段、

通い合うのはその心、

私の向かう道筋は、いつもそこへとつながっているのです。




この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-05-23)



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子育て 勝利の方程式

 2013-05-13
「あなたは毎日、次から次へと、何人も何人もの子どもを相手にして、それで一体何ができるというのですか?」

「それで本当に、家族に寄り添えていると思っているのですか?」


数年前、私がこの活動を始めた頃、ブログに書き込まれたコメントです。

当時の私は、天と地が裂けるくらい、ショックを受けたものでした。


あの当時、小学校1年生だった花子ちゃんは、この春中学生になりました。

割り算はまだちょっと苦手ですが、四則計算はほぼマスターし、書字能力は、5年生あたりから飛躍的に向上し、今では、中学校の標準化された社会の問題に、私と一緒に取り組んでいます。


開始当時、わずか3名だった私の個別指導は、今では月に100名を超える子どもたちと共に歩む教室になりました。


真剣に子育てに取り組むご家族にこそ、共に歩む支援者が必要、

子どもを幸せに育てるご家庭に、丸投げのようなことをされる家庭はあり得ない、

一時的にこみ上げる強い決心より、何があっても変わらない深い決心こそが、子どを変える、


「SHINOBU先生がいらしたからこそ、私たちはここまで来られました」


いつの時も、私は、ご家族のあゆみを見つめていたに過ぎません、

せめてここに来られた数十分の間だけは、自分にできる最高のパフォーマンスで、子どもとご家族をお迎えしたい、


私がして差し上げられたのは、そのことだけ、

それが私の果たす役割、

そうした多くのご家族に囲まれたことで、私は、自分の活動に命を吹き込んでいただきました。


今日もたくさんの子どもたちに来てもらえる教室、

選んで来てくださっていることを何よりの誇りに、今日も小さな一歩を積み重ねていきたい、

そのこと以上に、私の心を満たすものは、何もないのです。







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WISC-Ⅳの購入

 2013-05-09
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先日、WISC-Ⅳ を購入しました。

早速、うちの臨床心理士さんお二人と、一緒に中身を見てみました。


「へー、WISC-Ⅳ の箱は、紙なんだ~」

お二人とも、これまでいろいろな発達検査をされてきた方なので、リアクションもプロならではそれです。


私はこれまで、発達検査が、子どもの可能性を否定するような印象をご家族に与えてしまったケースに、数多く出会ってきました。


検査は、子どもの利益につながってこそ、初めて意味のあるものになります。

もしも数値だけが一人歩きしてしまって、学びや育ちに生かされないような検査なら、そんなものは無い方がましだと考えています。


WISC も、Ⅲ よりも Ⅳ の方が一般化される時期になってきました。

このタイミングで、この検査自体がもつ有効性を、最大限にレッスンの内容に行かしていきたい、

そういう目的で、今回私は、この検査キットを購入しました。


WISC-Ⅳ コンプリートセット、126,000円、

この価格が高いか、安いかは、私がどこまでこのことを、実際の子どもの指導に生かしていけるかにかかっています。


繰り返しますが、変な権威主義や決めつけは、大嫌いです。

子どもの学びや育ちに生きない検査なら、しない方がいい、


具体的な実践を通して、検査の内容が有効に機能していく事例を、広く情報発信していくこと、

それも、私のなすべき役割の一つかな~、と考えたりもしています。


検査結果そのものが先にあるのではなく、ありのままの子どもの輝きこそが先にあるのです、

あなたの命の輝きは、決して数値化できない、

私は、数値化できるものを、そのための大切な道しるべとしていきたいのです。



この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-05-10)






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しのぶせんせい、たのしかった だあいすき

 2013-05-07
5月3日には、京都におじゃましました。

この春に就学を迎えられた子も、何人かいます。

本年度初の京都レッスンということで、その子たちが小学校で、いったいどんな学びのスタートを切っているのかも、とても気になっていました。


出生時には、低体重で生まれてきたある女の子も、そのうちの一人です。

入学式の写真を見せていただきました、

りっぱな1年生となり、こうして張り切って、生き生きと勉強する姿を目の当たりにしたとき、それまでのご家族のご苦労を知る私は、何だか胸に熱いものがいっぺんにこみ上げてくるような気持ちになりました。


この日、ご都合で来ることのできなかった子の枠に、三重からお越しの新1年生の男の子が来てくれました。

これまで、ずっと岡山に通ってきてくださっていました。


元々は、名古屋の私の講演会に来てくださった方です。

芦屋の小学校で行われた、私の講演会にも足を運んでくださいました。


この日は、私のレッスンとは別の会場で、それぞれのご家族が、お子様を囲んでの茶話会が楽しく開かれていたようでした。




昨日は、ありがとうございました。
京都教室に通うことが出来ればと思っていましたが
こんなに早く実現できるとは思ってもいませんでした。
息子には悪いですが、家族全員で半分観光気分で参加(笑)
母親は、他の京都教室の皆さんと意見交換会と銘うって、爆裂茶話会&
子供達は、保育園状態でした。
先生にも見てもらいたい光景でした(笑)
会場を提供してくださったK様には、空きを譲っていただいただけでなく、場所まで提供していただき
あの後の片づけを考えると、申し訳なく思いました。
僕は初めて皆さんにお会いしましたが、先生が普段からおしゃっておられる
熱意のあるお母さんばかりで、刺激を受けました。
この後も、引き続きお付き合いできればと思います。

主役の息子も、とても頑張っていたと思います。
小学校に入り、宿題を見ることもありますが、たった一枚のプリントも
「むずかしい・・・」「わからない・・・」「てつだって・・・」と甘えるばかり
なのに、SHINOBU先生とする課題は、もくもくとやっていく姿に感動と驚きを
感じずにはいられません。

ひらがなは、本当にこの半年くらいで興味を持ち、読めるようになりました。
スタートは、幼稚園でもらったかるたが始まりでしたが、興味を持つということは
凄いことだと思います。
ただ、この興味のスイッチがどこにあるか見つける事が大きな課題です(笑)

数字は、書くことは最近やりだしたところです。
見ての通り、6~は書き方もまだまだです。

ただ感心したのは、ひらがな・数字も課題の3回書くうちに
変化が見られた事。
書き順の教え方は、僕が勉強になりました。
家でもやり方だけでもマネをしてみようと思います。
(SHINOBU先生ほどの効果は見られないでしょうが(笑))

パズルは以前より好きで、家でもよくやっています。
ただ、家では彼のあみ出したやり方
『ひっくり返し、そのままはめて行く』方法で弟と速さを競っています。
気が付くと、僕達がバラバラにします。すると怒りながら組み立てています。
最近は80ピースにチャレンジし始めました。

パズルの組み立て方で、問題の解き方の得意・不得意がわかる解説は良くわかりました。
家で見ているときは、視覚優位だから色んなところから組めるんだという位の理解でした。

学習面では、まだまだ僕達親も含め勉強が必要だと思いました。

学校との支援体制は、早期提案・解決を心掛け、これから起こるであろう壁を
克服していきたいと思います。
また次にお会いできるまでに、成長した姿が見せられればと思います。


茶話会の部、参加の母です。
先生のレッスン内容を主人から聞き、プリントを見て1番驚いたのは「数字」でした。
学校の宿題でもなかなか書けず・・・。
ところが3段階で形になっている!!書き順も!?
こういうエッセンス?ヒント?をいただく為にもレッスンを受けたいと思いました。
何より「しのぶせんせい、たのしかったの。だあいすき」と嬉しそうな息子の顔を見て
こちらもハッピーになりました。

茶話会は・・・弟は保育ルームのようなパラダイス
私は、芦屋のMさん宅に続き、たくさん刺激を受けました。
こちらからは、自己紹介がてら「息子の取説プリント」
感覚統合&作業療法の先生に教えていただいた「おもちゃのゲーム」を手土産に。

ただ者ではないオーラのお母さん方集結!!
特に会場を提供してくださったK様やA様との再会。
お二人のお子様ともお会いできたのはとてもうれしいことでした。

SHINOBU先生のレッスン、そして茶話会、わが家には充実した時間となりました。
それもこれも、SHINOBU先生のレッスンあってこそ、ありがとうございました。

ますますお忙しいSHINOBU先生
お体に気をつけて下さい。




私は、これまで、お子様の課題に真剣に取り組まれる多くのご家族と接してきました。

ご家族と共にあゆむということで、それまでには見たこともない大きな感動と出会い、支援者として自分自身を高めていくことができました。

このことを、後に続く大切な命のために引き継いでいくことも、支援者としての私の使命です。

これまで多くの子どもたちと培ってきた大切な営みを生かし、子どもの瞳から目を離さないレッスンを、これからもずっとずっと続けていきたい。


子どもとそのご家族に寄り添うことで、見えてくるもの、生まれてくること、

私のすべては、いつもここからスタートしているのです。





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