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信託に応えてこそ

 2013-02-28
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昨日、2時から、ある女の子のレッスンがありました。

ちょうどお昼過ぎということもあり、車の中で眠っていたのでしょうか?

ねぼけまなこをこするようにして、知育いすに着席してくれました。


ちょうどこの子は、それまで得意だった形系の認知に加え、図柄系の認知が伸びている時でした。

形系のパズルから、図柄系のパズルを提示したときの、この子のちょっと驚いたような、それでいて興味が引きつけられたような表情、

これまで、何度も提示してきたパズルですが、認知の力が育ってきたこの日、この子にとっては、とても大切な出会いの瞬間を迎えることになったのでした。


それにしても、この子のこの表情、

まさに天使の笑顔、

知育デスク、64CMの先で、ダイレクトに感じるこのライブ感、


少し離れた場所で、お母さんがレッスンのようすをご覧になっていましたが、こうした表情を感じ取れるのは、もしかして私だけかも知れない・・

支援者冥利とはことことです。


お子様の学びや育ちを託していただけることを、当たり前と思ってはいけない。

その信託に応える力量を示してこそ、初めて教育者の名が与えられることを、私はずっと心に留めておきたいと思っているのです。




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母と子の大切な時間

 2013-02-27
昨日は、奈良から定期的にお越しくださっている3歳の女の子のレッスンがありました。

昨年の1月にレッスンを開始させていただきましたので、もう1年以上、こんな形でのレッスンを続けさせていただいています。

以前は緊張ぎみなことも多かったのですが、今ではすっかりここでのレッスンにも慣れ、生き生きとした表情で、集中して取り組むことができるようになりました。


笑顔いっぱい、

あっという間に時間が過ぎます、

本当に楽しい時間を共有することができます。


教室を始めた頃、実は私、わざわざ県外からお越しくださることに、恐縮していました。

家庭でのやり繰りをつけ、新幹線や宿泊先の予約をとり、たくさんの経済的・時間的なご負担をいただく中での、わずか40分のレッスン・・

果たして私は、そのことにお応えする内容を提供できているだろうか、

できることなら、お断りをさせていただきたい、

そんな気持ちになったことも、正直、何度かありました。


にもかかわらず、県外からお越しくださる方は、日に日に数を増してきました。

一度お越しくださった方の多くは、リピーターとなり、次の空きをお待ちいただくようになりました。

大阪や、京都へ出張レッスンに行かせていただくようになったのも、元々こうした経緯によるものであったのです。


でも、レッスンを重ねていくうちに、県外から白ゆりにお越しくださるということが、ご家族の大切な時間となっていることに気がつきました。

母と子で新幹線に乗り、大好きなおもちゃをバックにつめ、駅から川沿いに手をつないで、徒歩で歩いて来てくださる方もいます。

レッスンが終わって、帰りのタクシーを待ってくださっている間に、遊具や芝生の広場から、お子様の歓声が響いてくることもしばしばでした。


息をはずませ、会談を駆け上がるように教室に入ってくる子ども、

ならば私は、その子がもっとも生き生きと輝く瞬間をサポートして差し上げよう、

そんな気持ちがこみ上げてくるのでした。


先週の日曜日は、三重からお越しの女の子のレッスンがありました。

元気いっぱい、笑顔いっぱいの、ほとばしるようなすてきな時間を過ごすことができました。


今週の土曜日には、大阪から定期的に通ってくださる男の子のレッスンがあります。

4年前に大阪で講演会をさせていただいた時から、ずっとレッスンをさせていただいている男の子です。

当初は適応に苦労した場面もありましたが、今ではすっかり関係もでき、この子のもっているすばらしい力を共有できるようになり、レッスンの時間が楽しみでならないほどにまでなりました。


こうしたご家族の気持ちにそむくことは、決してできない、

私の力は、ほんの微々たるもの、

しかし、こうした出会えた40分が、普通では作り得ることができない時間であることを、誰よりも知っているのも私です。


ならば、せめてその期待を裏切らない内容を、心を込めて提供させていただきたい、

それは、どんな子どもに接するときも同じこと、


一期一会、

その日その時に、真心を込めてレッスンに取り組ませていただくこと、

何よりも尊いその営みを、今日もまた、一つ一つ積み上げていきたいと願っているのです。




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視覚認知と色支援

 2013-02-26
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視覚認知が脆弱で、書字が苦手・・

私は、これまでそんなタイプの多くの子どもたちとかかわってきました。

今、5年生のある男の子もその一人です。


その部分に支援を入れて、多感覚の認知能力を高めていくことは、とても大切な営みであると考えています。

例えば、漢字の書字にかかわる空間認知が苦手な場合は、4分割のマス目を利用して、言語による支援を入れるのも有効です。


また、4分割のマス目にうすい色をつけて、空間を意識化させるのも有効です。

こうした内容については、先行研究でかなりその有効性について、明らかにされているようです。


指導・支援のユニバーサルデザインという観点からも、色のもつ優位性は、様々な場面で活用できると考えています。

私は、さっそく昨日のレッスンで、平行四辺形の求積の場面で使ってみました。


平行四辺形の面積 = 底辺 × 高さ

言語性の優位な子ですから、公式自体はしっかりとわかっています。


でも、底辺がどこで、高さがどこかが、イメージとして、映像としてとらえることができにくい・・

そこで、私は、以下のようなステップで支援を入れてみました。


(1)私が、ボールペンで、底辺の部分に赤で線を引く。

(2)その子に、その部分を、赤いサインペンでなぞらせる。

(3)公式の 「底辺」の部分を赤で書き、「高さ」の部分を青で書いたものを示す。

(4)「この図形の底辺はどこ?」と尋ね、とらえにくい場合は、「底辺は何色だったかな?」と補助発問を入れる。

(5)同じような問題を何問かさせ、段階的に支援を除去する。

(6)自力解決可能なレベルになったら、タイミングよく強化する。


この男の子の場合、4問目あたりから、明らかに効果が現れてきました。

こういう学習を重ねていくうちに、多感覚に色々な力が育ち、やがては色支援がなくても、自力解決ができる日が必ずやって来ます。


私、2年生の頃からこの子にかかわっていますが、漢字の書字については、お母さんが毎回目を丸くするほど劇的に改善されてきました。

「低学年の頃、あれほど漢字を書くのが大変だったのに、本当に字が上手になりましたよね~」

そんな話が、しみじみとでいるレベルまで育ってきました。


先日、岡大の眞田ドクターが、「SHINOBUちゃん、ちゃんとアセスメントを入れて、この子への支援の有効性を検討してみない?」 と言ってくださいました。

私、分析は大の苦手ですから、その道のプロにお力をいただきながら、チームとして本格的に研究ベースにのせてみようかというお話です。


私の支援の方略の多くは、これまでの眞田先生のご指導がなければ、きっと実現できないものだったに違いありません。

脳の機能局在を意識すればこそ、臨床での支援に筋が通る、支援の向かう先が明確に見えてくる、

私がそう考えて活動を続けてこられたのも、眞田先生との出会いがあればこのことです。


私は、研究者ではありません、

だからこそ、実践者としてなすべき役割を明確にして、子どもの成長に直接かかわり続けていきたい、

そのことを私は、何よりの喜びと誇りに感じているのです。





この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-2-27)





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子どもが心を開く瞬間

 2013-02-23
先週から、ある4年生の男の子が、ケアリングレッスン (学童グループレッスン) に通ってくれるようになりました。


実はこの男の子、ご家庭の事情で、昨年、広島県に転校されました。

以前、国語の読解問題に強い抵抗感があったこの子が、レッスンを重ねる度に、「先生、国語のプリント、次は何? 早くやりたい」 と階段を駆け上がって、個別指導の教室に来てくれるようになりました。

私は、保育園の頃から、この子の育ちを見つめてきましたから、広島県へ転校される日には、胸がはち切れそうな思いで一杯でした。

転校された後も、集団への適応について、ずっと案じていました。


昨年の終わりになって、お母さんからメールをいただくようになりました。

学校などで、色々とうまく行かないこともあったようです。


マンツーマンレッスンの枠は、もうすでに他の子のレッスンが入ってしまっているので、今からご案内するのは不可能です。

でも、グループレッスンなら、月に1度でも通っていただくことは可能です。


無論、広島県からお越しいただくわけですから、時間的・経済的な負担もかかります。

家庭のリズムや、ご兄弟のこともあります。


でも、それを承知で、グループレッスンに来ていただけないか、とご案内を差し上げることにしました。

この子は、白ゆりの大切な子ども、

そんなスタンスが、この子の心の中に何か大切な感覚を、甦らせることにならないか?

そして、たとえほんのわずかであってもいいから、私自身がこの子との心のつながりを切望してからです。


こうした経過で、この子は再び、白ゆりの門をくぐってくれることになったのです。



久々に会ったこの子は、以前と変わらぬ、やさしいひとみを輝かせていました。

ここが、あなたの育った白ゆりだよ、

私は、そんな気持ちでこの子を迎えるように、職員に伝えました。



↓ こうして、一週間が過ぎ、お母さんから下記のような内容のメールをいただきました。


・ 月曜日、息子は 調子よく 学校に 行きました。表情も良く 明日のグループレッスンを楽しみにしているのが 伝わります。

・ 本日、参観日がありました。 その際に息子は、ハッキリわかるくらい 顔つきも よくなっていました。

・ この頃は、教室に入り、授業に参加していることが多い、とても安定していると 教頭先生・担任の先生に言われました。

・ いったい、どんな支援をしているのだろう? 声かけから 違うのだろうな? と息子の変化に 驚かれて おられました。


 

私が、グループレッスンをのぞきに行ってみると、ちょうど指導員といっしょに、みんなでドッジボールをしている最中でした。

笑顔と歓声がひびき、まるで、夢の国のようだと思いました。

私は、本当にすばらしい職員に恵まれたと思いました。


子どもを育てる指導者に、理論や制度、テクニカルな力量は不可欠です。

ですが、それは、信頼感と愛情が通い合う関係の上に成り立つものです。


なぜ、この子が白ゆりで心を開いたか?

それこそが教育原理の第一歩であり、本質は、いつもそこにあるのだと、私はずっと信じているのです。




この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-2-26)






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次の一歩

 2013-02-18
先日、大阪に行ったときのことです。

ある1年生の男の子の理解言語が、とても豊かに育っていることに驚きました。


この子のレッスンを始めたのは、今から4年前の事です。

その頃は、40分のレッスンの間が持たず、持参したソフトタイプのサッカーボールで遊んでいた時期もありました。


まずは、40分間着席することから・・

そんな彼に、こんな豊かな理解言語の世界が広がることになるとは、当時からは予想だにできないことでした。


彼のこの理解の言葉を、今後、きちんとアウトプットまで育てていかなければなりません。

しかし、どこまでも子どもの可能性を信じて、有効なアプローチを重ねていくことの大切さを、改めて思い知らされる結果となりました。


たった一人で始めた白ゆり教室、

私の宝物でした。

でも今は、多い日には7~8名のスタッフが集う職場となりました。


私は臨床の現場から離れるつもりはさらさらありませんが、一方で、一人でも多くの子どもの成長と幸せのために、私がなすべき使命というものがあります。


私の歩む次の一歩、

それは、それぞれの子が、自分が社会から必要とされている存在であることを、実感できる環境づくり、

地域や家族に囲まれ、自分が何かに役に立つ存在であることをその子自身が感じない限り、本当の幸せはやってこない、

そのために教育の果たす役割、自分のなすべきことはないか?

遠くに見えるその頂に、私の体はしっかりと向いているのです。





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音楽療法のりえ先生 博士号の学位取得が決定

 2013-02-16
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うちの教室には、2人のりえ先生がいますが、この度、ミュージックセラピストのりえ先生が、博士号の学位を取得されることが決定しました。

りえ先生は、私が修士課程で学んでいたときの同級生になります。


りえ先生が博士課程に進まれると聞き、その間、どうかうちの教室を手伝って欲しいと、ぐどきにくどいたのは私です。

以来、週に1回、多くの子どもたちと一緒にレッスンをしてくだることとなりました。

特に、音楽を通しての非言語のコミュニケーションのアプローチは、私のマンツーマンレッスンを始める前の子に絶大な実績を残してくださいました。


学位を取得されたということで、4月以降は講師待遇で、ミュージックセラピーのレッスンをお願いしようと思っています。

これまでは、毎週水曜日の午前中ということでレッスンをお願いしていましたが、今後は、スケジュールを調整して、別の曜日や時間帯でも、レッスンのご予約を承ろうと思っています。


りえ先生の指導教官は、うちのスーパーバイザーをお願いしている眞田敏先生(岡山大学)で、先日このことも含めてご挨拶に伺ったところ、今後の研究のことで、大いに盛り上がり、早速4月からまた新しく取り組みに挑戦してみようということになりました。


私は実践のプロを自負していますが、分析や学術的な整理は苦手です。

その苦手な部分に、眞田先生を中心とした何人かの先生が、加わってくださり、チームの一員として研究を進めていこうということなったのです。


私が研究室におじゃましていた時、ちょうど4年生のゼミの真っ最中で、その中にうちでバイトをしてくれているまりこ先生が席に着いていました。

彼女の卒業研究に、きちんとしたアセスメントを入れて、指導にかかわってもらおうということにもなりました。


この春、あやか先生も修士課程に進学、

彼女の卒論を見せてもらいましたが、超卒論級で、正直驚いてしまいました。


彼女もきっと、りえ先生の後に続くに違いありません。

こうしたネットワークのすべては、子どもの成長とご家族の幸せのためにつながっていることを心に刻みながら、前へ前へと進んで行こうと願っているのです。





この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-2-17)





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知育いすデスクの普及

 2013-02-11
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先週、国会でご活躍くださっている 自民党の逢沢一郎議員 から、お電話をいただきました。

知育いすデスクの普及に関心をもってくださり、製造してくださっている 横山工房さん に足を運んでいただいているということでした。

実際に使用させていただいての声を知りたいといういうことでしたので、これまでブログにアップさせていただいた記事を紹介させていただきました。


行動改善のアプローチを 環境構成の視点で整える

知育いすデスクでの学習

オーガナイズドされた支援



逢沢議員には、年末に私の教室に足を運んでいただき、活動を知っていただく機会がありました。

その時にも、大変関心を示してくださり、「障がいのある子どものために、これからしっかりと勉強させていただく」 とおっしゃってくださいました。


気がつけば、このブログには、累計10,000を越えるブログ拍手をいただきました。

アクセス数500,000を越える日も、近くなってきました。


この一つ一つのクリックに、どんな願いが込められているか?

そのクオリティが普通ではないことを、誰よりも間近で感じて来たのはこの私です。


子どもが自分らしさを発揮しながら、何らかの形で社会に貢献できる実感をもち、

生まれてきて良かったと、地域や家族の輪の中で、あたかかい愛情に包まれながら、社会参加のできる環境づくり、

「SHINOBU先生には、ぜひ、そこまでの形をつくっていただきたい」

お母さん方から、何度も聞いた言葉です。


知育いすデスクの製作には、一定の費用がかかります。

それを必要としている子どもたちに、もっと気軽に利用してもらえる制度はできないものでしょうか?


知育いすデスクの普及は、私の夢の大切な一歩です。

「ご家族の切なる願いの代弁者」

真剣に教育に取り組んできた者だからこそ、果たさなければならない使命がそこにある、

私は、自分が生きてきた意味を、今この活動を通して、はっきりと確かめているのです。




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↓ 開発者の上地先生からのメールです


SHINOBU先生

昨日は、逢沢先生と知育いすデスクの件で、お話をしていただいたそうであり
がとうございました。

夕方、横山工房から「今、逢沢先生と一緒に知育いすデスクのことを相談して
いる」と電話があり、急ぎ横山工房に出向いて、逢沢先生にごあいさつをさせ
ていただきました。

いろんなところでご縁がひろがり、本当にありがたいことです。

SHINOBU先生のようにすばらしい療育者があちこちにいて、みんなが効果的なレッ
スンをうけられたらよいのですが、現実それは程遠い話。

知育いすデスクを落ち着きのない子どもたちに活用してもらい、学習できるこ
とによってわかることが増え、自尊心を保てる(向上させられる)子どもたち
が増えたらいいなぁと思っています。

子どもの成長にとって、「教育」はだいじです。
できないからあきらめていたのでは、子どもの成長はそこまで…

手の施しようのない(教育は無理)とおもわれていた子どもを忍耐強く地道に教
育をしてくださり、成長の糸口を見つけてくださるSHINOBU先生の存在は、わたし
の心の支えです。

この子のために(この子のように困っている多くの子どもたちのために)でき
ることはないか…そう一生懸命考えて、「あきらめてはいけない」と信じた原
動力にもなりました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。


私のなすべきこと

 2013-02-09
先週、短大の授業が最終回を迎え、試験問題を届けておきました。

「テキストだけでは学べないリアルな内容を通して、これから現場で活躍する実践者としての力を身につけてもらいたい」

そんな願いを込めて、毎回の授業に臨みました。


かれんちゃんや、りんちゃんの指導実践の動画は、学生たちも食い入るようにして見ていました。

途中で、涙を拭いている学生の姿も見られました。


授業は楽しかった~

でも、準備や時間のやり繰りは、本当に大変だった。


りえ先生の産休、

年末調整、確定申告、

そして、通所支援事業の本指定の申請手続き・・


大晦日も、正月も、ずっと事務所にこもって仕事をしていた。

そのことを苦に思ったことはないし、つらいとか、遊びたいとか思ったことも1度もありません。


でも、笑顔で子どもに向き合うことが本業なので、レッスンと睡眠時間だけは、絶対に削ろうとはしなかった・・

そのことを、何よりの誇りに思っています。


自分自身の確定申告もあるので、まだまだ山のような伝票の処理が待っています。

理事会の準備、補正予算、発達支援計画の作成、来年度のマンツーマンレッスンの計画、

短大の授業が終わったら、またわき出るように仕事が山積みとなってくる、


それでも、私は子どもたちのレッスンは、絶対にやめない、

ただ、オーバーヒートしたり、ダウンしたりすることなく、約束した時間には、必ず笑顔で子どもたちを迎える責任が、私にはある。


一晩、二晩の徹夜なら誰でも出来る、

そうではなくて、それを、当たり前のように、1年・3年・5年と笑顔で続けること

そのことの方が、何倍もむずかしくて、大切なこと、

子どもを育てる営みは、そうでなくてはならないと思っています。


私は、主体者である子どもと家族を支えるパートナーであり、ナビゲーターです。

だからこそ、いつも笑顔で、ご家族と同じ歩調で、

目指す方向をしっかりと見据えておかなくてはなりません。


それが、私の役割、

その信念が、今の私のすべてを方向付けているのです。





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こんな日も来る

 2013-02-05
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5年生のけいちゃんが、初めて私の教室に来てくれたのは、確か1年生の終わりの頃でした。

書字認知にかかわる私の記事を読んで、お母さんが駆けつけるようにして、私の所にご相談に来られました。

当時は、「大」 や 「木」 など、画数の少ない漢字を書くにも苦労したものでした。


ところが、高学年になって、この子の書字能力は抜群に向上しました。

そのことを、スーパーバイザーの眞田先生(岡山大学)にお伝えしたところ、ある学生の卒業研究にとりあげて、合わせてご指導してくださる段取りになりました。


昨日、上の画像のような課題に取り組んでもらいました。

「術」 という字、いかがですか?

まるで、書写のお手本のような字を書いてくれています。


「お母さん、ここまで来ましたよ」

「1年生のあの日、5年生でここまで来られるとは、思えなかったですよね~」

そう言って、私たちは顔を見合わせました。

お母さんの目には、熱いものがこみ上げておられました。


この大学生の卒論指導を通して、私は、視覚認知に課題のある子に対して、色支援の有効性を改めて確認することができました。

例えば、底辺や高さという言語は理解できていても、なかなかそれをイメージとしてとらえなれない子がいます。

そういう子には、画像のように、色をうまく使えば、抜群の指導効果を得ることができます。

ある意味私は、当の学生より、何倍も大切な技術を、この卒論指導を通して身につけることができました。


ただの論理ではなく、具体的な子どもの学びにダイレクトに生かす技術、

それこそが、実践者として身につけておかなければならないプロの技術、

私にとっては、何にも代え難い大切な 「めしのたね」 を、また一つゲットしたように感じています。


そんなこんなしている間、レッスン中に1本の電話がかかってきました。

「先生、高校合格したよ~」

私は、飛び上がらんばかりに喜んでしまいました。


小6からサポートさせていただいている女の子、

中学は支援級を選択されましたが、高校は、一般の高校に合格することができました。

苦手だった英語の学習、

何とかなり始めたのは、3年生も半ばになっての事でした。


小学生だったこの子も、4月にはもう高校生、

家族の深い愛情と信念は、きっと何かの道をこじ開ける、


こんな日も来る、

そこに向かって歩み続ける限り、いつかはきっと到達できる地点があるということを、2人の成長は、はっきりと私に伝えてくれるのでした。




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絵カードから広がる内言語の世界

 2013-02-03
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言葉というものは、不思議なものです。

べらべらしゃべるから、きっとちゃんとわかっているのだろうと思っていると、ただその言葉を使っているというだけで、ちっともイメージがともなっていない場合があります。


「お友達が困っている場合は、どうしたらいいと思いますか?」

「親切に、助けてあげたらいいと思います」


そう言っているだけで、頭の中に、何一つイメージらしきものさえ思い浮かばない子がいます。

言葉が豊かすぎて、映像イメージと結びつにくい子だっているのです。

逆に、言語表出が少なかったり、構音がはっきりしなかったりするため、分かってないだろうと思っていると、本当は、心の中に、驚くほど豊かな内言語が広がっている子もいます。


最近、私は絵カード遊びが、大好きになってきました。

「みかん」 だの 「とけい」 だの 絵カードを見せると、子どもの内言語の世界が垣間見え、そこから豊かにコミュニケートできる術が、身についてきたからです。


「ろうそく」 の絵カードを見せると、多くの子どもは、ふっーと息を吹きかける動作をします。

お誕生日ケーキの上のろうそくが、即座にイメージ化されるからです。

「バッピバースデー トゥユー」 と歌ってやれば、一緒に手をたたいてくれます。

そんな活動をしばらく続けていると、思わぬところで、その子との豊かな言語の接点を発見することもしばしばです。


共有する中身があって、伝えたい気持ちがあって、はじめてツールとしての言語が意味を深める、

テクニカルな面は大切にしながらも、そこから軸足を絶対に動かさない、

言語指導に対する私の基本的なスタンスがそこにあります。


カードからつながる内言語の世界、

何よりも子どもの笑顔が、そのことを私に伝えてくれるのです。



この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2013-02-04)







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