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放課後個別指導の学校を作る

 2012-04-29
今日は、大阪レッスン、明日は京都でのレッスンの日になっています。

これまで、関西地区の皆さんから、大阪レッスン・京都レッスンの空きについてのお問い合わせをたくさんいただきましたが、ずっとご希望に添えない状態が続いています。

1日に行えるレッスンに限界があり、大変申し訳ないことだと思っています。


岡山の教室でも、小学生以上のお子様のレッスンにはなかなか空きが出来ず、何人もの方に空きをお待ちいただいている状況です。

私は、このところ、1日に10レッスンという日も少なくなく、気力には衰えはありませんが、さすがに時間的・体力的にはキツイものです。


今、実際にレッスンをさせていただいている就学前のお子さんの中に、来年就学を迎えられる子もいます。

このままでは、就学後のレッスンにご希望をいただいても、実現可能かどうかあやしくなってきました。


私は、臨床実践者として、現役の第一線から退く気持ちは全くありません。

しかし、一人でできるレッスンの数については、すでに限界を超えている事を認めざるを得ません。

ならば、どうするか?

それは、後継者を育てること、それ以外にはありません。


もちろん、私は子どものいる場所から一歩も離れません。

でも、そこに志と力量のある先生がもう一人いたとしたら、単純計算で、今の倍の子どものレッスンをお引き受けすることができます。

しかも、通所支援事業者の指定をいただいていますから、多くのご家庭の場合、月に数千円以内の経済的なご負担で、週1・2度のレッスンを受けていただくこともできます。

スタッフの力量を充実させることができれば、それぞれのご家庭のご都合のよい日時に来ていただくことだって可能です。

ケアリングで3時~6時までお子様をお預かりすることもできる、

まさに、放課後の小さな学校・・


たとえどんなに厚い支援があったとしても、主体者としてのご家族の果たす役割の重要性に、何ら変化はありません。

だからこそ、ご家族でしかできない所に集中して取り組んでいただけるような、そんな支援が大切なわけです。


決してご家族だけに過度の負担をおかけすることがあってはならない、

福祉にかかわる事業者の一人として、あるべき形、具体的なそのモデルを構築していくことも、私の課せられた役割の一つなのかも知れません。


活動を始めた頃は、半年間、たった3人の小さな教室でした、

子どもに寄り添う気持ちは、あの時と何の変化もありません。

あるのは、子どもの成長と、それを支えるご家族の応援をさせていただきたい、

その気持ちだけです。


私ができるのは、たったそれだけのこと、

そのために今日も、私は前に前にと、進んでいきたいのです。





この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2011-05-01)





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SHINOBU先生の魔法??

 2012-04-27
先週の日曜日、初めて岡山にお越しいただいた方より、以下のような内容のメールをいただきました。

この日の岡山は、まるで嵐のような天候、風で開いた扉が閉じられない程でした。

そんな中、遠路よりお越しいただき、特別な何かをして差し上げられたわけではありませんが、とってもうれしいお便りを頂戴いたしました。




SHINOBU先生

昨日はありがとうございました。

3人でとてもワクワクした、そして充実した気持ちで帰ってきました。
じいじとばあばとお留守番の弟には、岡山駅で大きな大きなイチゴを買って。

台風かと思うほどの嵐、風におぼれ怯える息子。
どうして待ちに待った初日がこんな天気なんだろう・・・。

そのアクシデントにめげず、それどころか・・・
岡山も教室も先生も・・・初めてづくしなのに、
息子が8つの課題を最後までできたことに大変驚きました。

特に30ピースのパズル!!
主人の驚きようといったら!!

何事もかたまり、様子をじっくりと観察し、スロースターターの息子には
とても珍しいことです。

例えが違うかもしれませんが、「百戦錬磨」の先生のテンポのよさに感動しました。

就学に対しても、モヤモヤと漠然した私の気持ちを
わかりやすい言葉で表現していただいて、なんだかすっきりしました。

ビデオを見直して、
「それが言いたかったんです。」と納得しました。

「運が強い子だと思いますよ」
「こういうタイプのお子さんは可能性は大きいと思う。 
もっともっといけるかも。」

この2つのお言葉は忘れません。

私たちがずっとずっと思い続けてきた言葉を
先生からお聞きすることができるなんて!!

運が強い証明といいますか・・・(笑)

あの後タクシーを呼び、駅まで行くと・・
1時間に1本の電車がすぐにホームまで入ってきました!
あの嵐の状況では、これ以上ない強運です(笑)

初対面、さらに短時間では、難しい質問だと思いますが・・・

先生の経験上、課題をこなす息子はどういう風にうつりましたか?

とても興味があります。

まぁ、昨日の彼はかなりおりこうレベルでしたが・・・

今後も「オプション付き」の息子ともどもよろしくお願いいたします。

くれぐれもお体大事になさってください。






夏にはまた、岡山にお越しいただく予定となっています。

この日、故郷に帰られたご家族は、翌年の就学に向けて、お住まいの地域で、またきっと豊かなお取り組みをなされていくに違いありません。

私は、その営みをしっかりと受け止め、レッスンやご相談を通して、私なりのアプローチでリフレクトさせていただきたいと思っています。


先週は、県外から3組のご家族がお越しくださいました。

夏休みに、東京からお越しくださるご予約もいただきました。

でも、魔法使いは私ではなくて、それはいつも、豊かな愛情と強い決心を心にもちながらここにお越しくださるご家族の方です。


その尊さがしっかりと見える感性と、それを正しくお伝えできる力量とを、1日も早く身につけた自分でありたい、

そう願わずにはいられないのです。


これまで、泥沼のような厳しい状況から、一筋の光を見つけ、懸命にはい上がってきたご家族と、私は共に歩んできました。

だからこそ、私にはなすべき役割がここにある、

私は自分が選んだこの道を、これからも力強く歩んで行かなくてはなりません。

ここにお越しくださる方々の気持ちを、決して無駄にすることが、あってはなりませんから・・





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どんなに人と違っていても、私にはこれがある

 2012-04-22
このところ、1日のレッスンが10を越える日が何日かありました。

1日に10レッスンこなそうとするなら、準備時間も含めると最低でも12時間以上が必要です。

こうなると、心のテンションをレッドゾーンに入れて、一気に乗り切らなければやっていけません。

不思議なもので、こういう日は、あまり疲労感を感じないものです。

むしろ上がりきったテンションをダウンすることができにくく、その夜はあまり眠れないことの方が多いのです。


仕事を終えた午後8時半から、Skypeを使って英会話のレッスンを受ける日もあります。

こんな私の事を知ってるカナダの先生は、いつも  ”Shinobu,You are crazy.” と言って笑います。

もしかしたら、マンツーマンレッスンの年間最多時間で、ギネスに申請できるかも知れません(笑)


まるまる1日、何も仕事にかかわることをしなかった日を、思い出すことができません。

休みの日という感覚自体が、今の私にはありません。


少し早く帰るとか、2時間休んだというのが、私にとっての休日です。

その2時間が、私にとっての天国で、それで十分です。


その2時間でさえ、レッスンを終えた達成感がないのなら、ちっとも楽しくありません。

レッスンの充実感がなくて、ただ時間やお金があっても、私にとって、きっとろくなことにならないことは、私自身が一番良く知っています。

それが私の選んだ道であり、今度生まれ変わるとしても、また同じ道を歩んでいきたいと願っています。


この土・日には、京都から1人、三重から2人の子がレッスンを受けにきてくれました。

この日が、初めてのレッスンという子も、何人かいました。


そうしたご家族が、どんな思いで岡山にお越しくださるか、私は痛いほど理解しているつもりです。

わずか40分のレッスンのために、何万円の交通費と、往復に費やす時間、そして決して安くないレッスン料、


本当にそれに見合うだけの内容を提供しているかと問われたら、正直、逃げだしたくなる時もあります。

でも、私が逃げ出したら、そのご家族や子どもは、一体どんな気持ちになるだろう、

そう思うと、絶対に後ろ向きの気持ちになんかなれないのです。


最初、花子ちゃんのお母さんが、「うちの子に勉強教えていただくわけにはいきませんか?」 と、依頼されたとき、ボランティアで無料でさせていただくことも検討しました。

だって、無料の方がよっぽど気が楽ですから、


でも、ご家族は、私にそんなことを望んでいないのです。

ならば、私は、費用に見合うだけの内容を提供させていただくことが重要で、それが、子どもやご家族が、私に望まれていることだと考えるようになりました。


私には、特別な才能など、どこにもありません。

あるとしたら、年間2,000を超えるマンツーマンレッスンの臨床を、年々積み上げていけること、それしかないのです。


これが私の人生の宝物で、このために私は命を授かったと、本気で思っています。

今日、お越しくださる三重の方は、名古屋でさせていただいた私の講演をお聴きくださったと伺っています。

何たる幸せ♪


どんなに人と違っていても、私にはこれがある、

そのことを、私は 「肯定的自己理解」 と名付けて、自分の教育目標の中核に位置づけています。

それは、どこか別の場所にあるのではなく、その子の心の芯にあるものだと考えています。


No one can be you.

私は、その目標の実現のため、今日もまた一つ一つの実践を、心を込めて積み重ねていきたいと願っているのです。



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文字が読めるようになるプロセス

 2012-04-19
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この春に、年長クラスに進級した男の子、

このところ言語にかかわる伸びに目をみはるものがあります。


大好きなガード学習、

しっかりと指して、はっきりとした声で 「これ」 と、私に意思を伝えることができるようになりました。


表の面の絵を見て、「れいぞうこ」 と言い、裏面のひらがなを見て、「れ」 と伝えてくれます。

私の教室に通ってくれるようになってまもなく3年になろうとしますが、ここにき言語面て驚くような成長を見せてくれました。


ずっとずっと土の中に根を張り続けてた大切な芽が、ここに来て一気に伸びてきたように感じています。

芽生えの時を信じて、土を耕し、肥料を施し、ずっと毎日水を与え続けたお母さんやそれぞれの先生方のご努力が、今こうして形となって見える時期に差し掛かってきたのです。

こうした成長の喜びを共有させていただくことを、何よりの誇りに思います。


言語面での成長と共に、生活面・行動面での課題も増えてきました、とお母さんは苦笑されていました。

それは、そうでしょう、

こうして前に前に進んでいけば、いろいろな課題と遭遇していくのは、ある意味当然のことです。

成長すればこそ、乗り越えなければならない課題も、次々と増えてくるものです。


3月までは隔週で通ってくれていたここでのレッスンも、4月からは毎週になりました。

ここに通い始めた頃は、DVDを使って何度も何度も手遊びを一緒にしたものでした。

去年の夏に、お母さんにレッスンを見てもらったときは、「集中して活動しているのに驚きました」 と言ってくださいました。

去年の11月頃から、言語表出が特に顕著になってきました。

いつの頃だったか、教室を出るときには、いつも「バイバイ」 と言って、手を振って帰るようになりました。


支援の内容は、毎回A4用紙1枚に記録するようにしています。

こうして改めてそのファイルに目を通してみると、その成長のプロセスがくっきりと浮かび上がってくるように見えます。

子どもの成長は、こうした文脈の中で、日々培われていくものです。


この子の言語の成長は、私の手柄でも何でもありません。

ご家族の熱い願いと、多くの先生方や支援者の指導と、この子の努力とが、形となって実を結んできたのです。


だからこそ、支援者として、私がなすべき役割を明確にしていきたい。

苦しい場面でこそ、そこでの営みが、結局子ども育てるのです。


あの日があればこそ、この子の今がある、

どんなときにあっても、豊かな愛情をもって、大切なことを積み上げていける自分でありたい、

この子の言語の成長は、私にとっても、後に続く多くの子どもたちにとっても、大切な宝物となるのです。



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子どもの課題に寄り添う教材化

 2012-04-16
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「1・2・3・4・5・・・」

順序数で数を数えるのは得意だけど、10より1個少ないブロックを見ても、それが 「10より1個少ないから9だ」 というようにとらえにくいタイプのお子さんがいます。

どんな数でも、いつも最初から1・2・3・4・・ と数えるので、例えば21という数でも、「10の束が2つと、バラが1だから21」 とはとらえられずに、いつも最初から21まで数えてしまうのです。

数は集合数として、量的にとらえることによって、位取りの概念も豊かにイメージ化できるというものです。


数を 「1・2・3・4」 という言葉で置き換えて、1対1に対応させることが得意なのは、継次処理優位のタイプのお子さんの特徴です。

主に言語ルートと順序数で数を処理しようとするので、集合数を視覚的・量的にとらえるルートが、どうしても後手後手に回ってしまうのです。


継次処理の良さを生かしながら、視覚的に集合数をとらえる力を培っていきたいというのが、こうしたタイプのお子様のレッスンをさせてていただくときの、私の具体的な教育目標となっていきます。

ここの力をを伸ばしていきたいと願うとき、中学年以上の場合、私なら、「面積」 や 「分数」 などの当該学園の単元をを教材化していくことを考えます。

つまり、「面積」 や 「分数」 などの題材を使って、数の量的な見方を培っていくのです。


例えば 1/3 + 1/3 =  2/3 と答えることができても、それが 本当にイメージ化できているとは限りません。

大抵の場合は、1+1は2だから、2/3 と答え、それでテストは丸ですから、それでいいわけです。

でも、5/4 という分数をみたときに、4/4 と 1/4 が瞬時にイメージでき、線分図やイメージ図がすぐに描ける子と、そうでない子では、内容の豊かさが全く違います。

それをイメージして、帯分数に直せてこそ、「できた」 ではなく 「わかった」 になっていくのです。


「できる」 ということと 「わかる」 ということの間にこそ、その子の特性に応じた豊かな体験的な操作活動が必要となるのです。

私の場合は、当該学年の材材である分数を使って、分数そのものだけでなく、その子の 「数を量的にとらえる力」 を育てていきたい。

そのことが、この子が社会の中で、より豊かに暮らし、地域の中で生きていくための大切な力となり、そういうことの出来る子に、何としても育てたい、

私が、個別指導で培っていこうとしているのは、まさにその部分の力なのです。


今私は、中学校の国語の題材をを、その子の認知特性とニーズに合わせて教材化し始めました。

中学校の教科書にある題材を、その子のためにオーダーメイドで教材化していくのです。

時間も手間もかかりますが、とても楽しい営みです。


なぜ、そうするか?

それは、教育といういうものは、本来先に教材があるのではなく、まず子どものニーズがあり、そこに教育者としての願いや目標が生まれ、それをベースに教材を選んだり、作成したりすべきものだからです。


あるべき形と、現実との間には、乗り越えなくてはならない課題もたくさんあります。

でも、その先にあるのが、子どもの笑顔と成長であるのなら、微力ではあるけれど、少しでも前を向いて進んで行きたい、

そう思うと、教材づくりも何だか楽しくなってきます。



この記事は、「特別支援教育人気記事ランキング1位」に選ばれました。 (2011-04-17)




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5年・10年の契約

 2012-04-13
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今日から、新しくマンツーマンレッスンを始めさせていただく子がいます。

そのうち一人のお子様のファーストレッスンが、先ほど終わりました。

とっても笑顔のステキな、かわいい男の子という印象をもちました。

2人とも、また3歳に満たない段階からのレッスンが、今日からスタートしたわけです。


一方で、この春、特別支援学校の高等部を卒業した子がいます。

先日、私の所に、お父さんと2人でご挨拶にお越しくださいました。

私は、小学校の1・2年生の時の担任でしたが、以来12年間経った今でも、こうしてご挨拶にお越しくださることに、無上の喜びを感じざるを得ません。

すっかり柔らかくなった表情に、小学校の入学式で読んだこの子の名前が、鮮やかによみがえってくるように感じていました。


一度受け持ったら、一生担任。

それが私の、もう一つのキャッチフレーズとなっています。


学校や保育園と違って、これから週に1・2度のレッスンを担当させていただくわけですが、たとえ小学校に行っても、中学校に進学されても、私は今日からずっと、この子とこのご家族と一緒に歩ませていただきたい、

そうした意味で、5年・10年の長いスパンでの契約書に、今日サインしていただいたと、私自身はとらえているのです。


笑顔一杯で、アンパンマンのひらがなカードのマッチングをしているこの子の横顔に、これからどんどんと、たくましく成長していくその姿が、映り重なっていくように感じました。


私は、お母さんに成り代わることはできないし、この先も、お母さんにはうんと踏ん張っていただかなければならい時もあります、

でも、絶対に孤独にはさせないし、微力だけど、ずっとずっと同じ歩幅で、私は一緒に歩いていくから・・

この日のレッスンの最後に、私はそんな言葉を添えさせていただきました。


今、全国各地から、新年度の学びのスタートについて、色々な報告をいただいています。

一時期、大変苦しい状況であったお母さんから、弾むようなうれしいメールをいただいたケースもあります。


そう言えば、その子と初めてレッスンをさせていただいた日も、桜が満開でした。

まるで、私たちの入学式のように感じました、と、その時お母さんはお伝えくださいました。

大阪で見る桜が、こんなに印象に残るなんて、思ってもみませんでした。


当時、年長さんだったその子も、今や3年生、

運動が大好きで、読んだり、書いたり、数えたり・・

地道で尊い学びの内容を、日々ていねいに積み重ねて行きながら、振り返れば、いつの間にか目を見張るほどの成長を見せてくれました。


今、私の教室の窓から、まだ1メートルほどの小さな桜の若木が、満開の花を咲かせているのが見えます。

それぞれの子のもつ成長の息吹と、大切な命の輝きとを、私はこれからもずっと見つめていきたい、

これから、この子たちと歩む大切な日が、また今日からスタートしたのです。




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夢叶う

 2012-04-11
岡山市でも、新学期がスタートしました。

昨日は、小学生のグループレッスンに4名の子が参加してくれました。

3年生の女の子が1人と、4年生の男の子3人のグループです。


グループレッスン担当のりえ先生に加えて、この日から新しく若い男の先生(ゆういち先生)が来てくれることになりました。

保育士の資格をもっており、野球やサッカーのクラブチームで、現役バリバリのレギュラー選手です。


この日は、桜が満開、

近所の公園に、みんなでミニ遠足に行くことになりました。

りえ先生を先頭に、4人の子が一列に整列し、最後尾にはゆういち先生が付いてくださいました。

その様子を見ていた私は、何とも言えないあたたかな気持ちが、心の芯に流れこんでくるように気持ちになりました。


私は、幼い頃から、両親がいませんでした。

その時の気持ちは、決して忘れることができませんし、心に空いた小さな隙間は、今でもずっと心に残っています。


すべての子がその子らしく、伸びやかに自分の道を歩み始めるその時まで、私は、ずっとずっとその気持ちを支えるような仕事についてみたい、

今から30年以上も前に、教師の道を志した頃、私はそんな気持ちを心に抱いていました。

その仕事をさせていただくことだけが、自分を自分たらしめる唯一の道であるし、それが自分がこの世に存在する意味を確かめられることだと思っていました。

その思いは、今でも微塵の変化もありません。

それが、私のすべての活動のエネルギーになっているのです。


ゆういち先生に初めて会ったその子は、ずっと前からそうであったかのごとく、すぐに心を寄せていくのが見てとれました。

この日私は、その頃から抱いていた一つのイメージと、満開の桜のもと、笑顔一杯の子どもたちと先生の姿が、心の中でぴったりと重なっていくのを感じていました。


ここで過ごす営みの中で、子どもたちと共に、少しでも豊かで、大切な時間を積み重ねていきたい、

私は図らずも、この地、この場所に来るために、神様から命を授かった、

そんな風にも思えてくるのです。


程なくして私は、マンツーマンレッスンの子の待つ教室へと帰って行きました。

そこにも、私を待ってくれている、輝く子どもの笑顔がありました。

遠くから、グループレッスンの子どもたちの笑い声も聞こえてくるような、そんな心持ちになりました。


青年の頃、ぼんやりと心に抱いていた私の夢は、今、こうして現実のものとなりました。

ここは、ゴールではなく、私の人生のスタート地点なわけです。


この先、例えどんなに状況が変わろうとも、大切なことだけは決して見失わないようにしていきたい、

あなたが、伸びやかに自分の足で歩み始めるその日まで、私たちはあなたと同じ歩幅で、これからも一緒に歩んでいきたいと心から願っているのです。




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家族の気持ちが 子どもを変える

 2012-04-09
先週のことです。

おる女の子が、4月になり、就学を迎えたので、これまでと違った曜日に来てくれました。

年少や年中組の時は、なかなかお母さんから離れてレッスンを受けることができなくて、苦労した時期もありましたが、今では笑顔一杯で、元気よく自分で教室の扉を開けて、入ってくることができるようになりました。


この子は、ロールプレイが大好きな女の子です。

これまでは、お買い物ゲームの時、りんごやみかんの横に、同じ数だけお金を置くことができていました。

ところがこの日、先に「1・2・3・4」とバナナの数を数えておいて、その4という数をメモリーにキープしたまま、10円玉を4つ、私に手渡すことができるようになりました。

ぶどうでも、ももでも、何度やっても、正確にお金を私に手渡すことができるようになりました。


次は、紙芝居です。

「せんせい、してください」

この日は、先に子ども役をしたいようでした。


私が、先に紙芝居を読んでやると、今度はこの子が交代で先生役をします。

「いってらっしゃい」

「バタコさんは、くるくる回りました」


驚くべきは、その構音の明瞭性が、ここに来て格段に上がってきたことです。

以前は、何を言っているのか、なかなかキャッチできない場面も少なくありませんでしたが、この頃は、耳を疑うほど急にクリアに言語表出できるようになってきました。

お母さんも、「ホント、周りの人がびっくりするくらいです」 と、笑顔一杯で教えてくれました。


私の教室に通って来てくれるようになって、もう3年になろうとしています。

これまでは、午前中に毎週通ってきてくれましたが、4月からは、夕方の5時~のレッスンになりました。

もしも、この先、小学校6年生まで通ってくれるとすると、10年近く同じ支援者がこの子にかかわり続けることができるわけです。

私の目指す、あるべき姿の一コマが、にわかに現実味を帯びてきました。


これまで、レッスンがうまく行かず立ち往生したこともありました。

20分以上泣き続けた日もありました。

決してすべてがうまく行ったわけではありませんが、ことこの日のレッスンは、私にしてみれば、ずっと目指していた楽しいレッスンを、現実のものとして具体化できた、とても心地よいものになったのでした。


「この教室で、語い数が増えてお話できるようになるとうれしいです」

初めてここにご相談にお越しになった日、入会申込書の最後の一行に、お母さんはそう記してくださいました。

それからずっと仕事のやり繰りをつけ、お父さんと交代で、時にはおばあちゃんまで動員して、ほぼ休まず毎週レッスンに通い続けてくれました。

この深く、そして強い愛情こそが、この子の成長を支え続けてきたに違いありません。


まもなく入学式、

少しでも、お役に立てて本当によかった。

ご家族と一緒にそのことを分かちあえる日が来たことを、何よりの喜びに思います。


今朝、桜の花が、あたたかい春の日ざしに輝いて見えました。

すべてはこの日、この時のために、

私たちは、また、新しいステージに向かって歩み始めていくのです。





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あなたの代わりは 誰もいない No one can be you.

 2012-04-05
何を思ったか私、また3月から英会話のレッスンを始めました。

Skype を使って、夜の8時半から30分、週に4回、カナダの先生のレッスンを受けています。


どんなことを習いたいかと尋ねられたので、リアルなカナダの文化、例えば今カナダではやっているポピュラーソングを教材にしてほしいと伝えたら、 Katy Perry の曲を題材にしてくれました。

この日は、Firework (花火) という曲を題材にレッスンが始まりました。


Do you ever feel like a plastic bag?(自分がスーパーのレジ袋みたいに軽く思えたことはありませんか)

そんな歌詞で始まるこの曲は、まさに、私にとって魂の曲に感じられました。

http://www.youtube.com/watch?v=QGJuMBdaqIw

http://www.metrolyrics.com/firework-lyrics-katy-perry.html 


「その扉を閉ざしているのは、あなた自身なんだよ

 だから、あなたが今その扉を開けさえすれば、そこにすばらしい道が広がっているに違いない

 さあ、今こそ、そのことをしっかり受け止める時です」

「あなたの命の輝きは、いつもあなたの心の中にあって、

 あなたは、あなた以外の誰でもないんだから・・」


これって、私が、いつもブログで語ってきた言葉、そのもの・・

だからこそ、彼女はこの日、私のためにこの曲をセレクトしてくれたのでしょうか。



SHINOBU、

モチーフをつかんだのだから、もう一度、ビデオを見ながら、この曲を聴いてごらん、

きっと何か、大切なことを確かめられるよ、

そして、そのことを、あなたの子どもたちに伝えてね、

今、SHIBOBUが感じていることそのものは、単なる言葉ではなくて、きっと子どもたちが感じることだから・・


レッスンの終わりに、先生は、そんなことを教えてくれました。

通じ合うってことは、本当にステキなことです。


言葉は、手段。

感じるのは、心。


No one can be you. (誰も、あなたの変わりなんていない)

そう、そう、その通り。


私が、子どもたちに伝えたかったのはは、いつもその言葉だった、

ごく簡単な、ほんの小さな、たった5つの単語の組み合わせから、人の真実を包み込むような表現が生まれてくる、

そうした言葉と、今日こうして何千キロも離れた外国の人と、英語で出会えるなんて、本当にステキな夜になりました。


私には、Katy Perry のような表現力も歌唱力も何もありませんが、このブログがあります。

そして、毎日通ってくれる子どもたちがいます。


私は、私でしかないのですし、誰と比べるものでもないわけです。

その大切なことを、これからも、ずっと伝えつづけようと願っているのです。



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文字言語をイメージ化する力を培う

 2012-04-04
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昨日、この春に4年生になる男の子のレッスンがありました。

とても算数が得意な子で、この日は算数の文章問題に焦点化したレッスンを構成しました。


低学年の頃は、文字を読むことが苦手で、なかなか文を読んでその内容を理解することができにくい場面も見られていましたが、ここにきて、その様子に随分変化が見られてきました。

初めての文章でも、かなりスラスラと音読ができるようになったこともあり、読んだ言葉を、同時にイメージ化することができるようになってきました。


もともと算数のセンスには光るものがありましたから、低学年の頃は、その部分には支援を入れ、いわゆるロールプレイ的な楽しい算数的活動体験を中心にした構成を心がけてきました。

でもこの日は、多少の支援はあったものの、文章を読み、図で表し、演算決定をして、自らの力で正答を導き出すことができるようになっていました。

いやいや、この3年で随分たくましく成長したものです。

もうそこには、1年生の時に、やっとこさの拾い読みをしていた当時の面影は、もうどこにも見られないのでした。

ここまでくると、お母さんは、もう中学受験も視野に入ってきたというように伝えてくださいました。


小学校に入学される前から、お子様の学びに真摯に向き合って来られ、我が子のために、親としてできることのすべてをしてやりたい、

私の所へ来てくださった1年生の頃から、そんな思いで、母としてその学びをずっと支えられてきました。

一緒にお子様の育ちを考えたり、ほんのわずかのお支えをするだけで、いつも力強く前に進んでいこうとする方向感がそこにありました。


読みの教材は、これまで、学校教育とは全く別の自作教材を使ってきましたが、この日の手応えからすれば、むしろ得意な算数で、しばらく文章題を中心にチャレンジしてみるのも、おもしろいなと感じました。

そこをベースに、時期を見て、もう一度文学教材に戻ってみようかとも考えました。


実は私、少しあたたかくなったので気が緩み、部屋の湿度などの環境や、メンタル面を含めた自己管理を怠ったせいで、情けないことに、月末はとても厳しい体調に陥ってしまいました。

でもレッスンに何とか大きな穴を開けずに乗り切り、昨日くらいから、またいつもの調子でがんばれるようになってきました。


あの日のお母さんと同じように、これから就学を控え、お子様の学びや育ちに、真剣に立ち向かっていかれる多くの方が、今日もまた、私の所にお越しくださるわけです。

ほんのわずかであっても、何らかの応援をして差し上げたい。

その先にある、成長したお子様の姿を、ご家族と一緒に、遠くにしっかりと見据えながら、力強く歩んでいきたい。


日々の小さな一歩の積み重ねこそが、どれだけ大切で価値のあるものかは、子どもの育った姿を見ればはっきりとわかる、

この子の育ちは、私にそんなことを伝えてくれているのです。





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