通常学級だからこそ伸びた力 (花子ちゃんの九九記念日から)

 2009-01-31
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花子ちゃんは、2年生から特別支援学級で勉強しています。

でも年度途中より、ご家族での強い希望、そしてねばり強い学校との話合いの末、通常学級でみんなといっしょに勉強する時間がうんと増えることになりました。

今日は、その思いがけない効果の、一例を紹介したいと思います。


2年生の算数のハイライトの一つに、皆さんよくご存知の九九があります。

私は、花子ちゃんは九九はイケルと見ていましたので、夏くらいから個別指導の時に、九九に親しむ活動を取り入れていました。

やがて芽を出す花のために、早めから畑を耕しておいたといった所でしょうか?


でもまだそのころは、数を数えるときに 「2・4・6・8・・・・・・」 と、1つおきに数えたりすることも苦手で、かなりの抵抗感がそこにありましたから、オリジナル九九カードを作成して、負荷をかけないで、毎回学習に親しませる取り組みを続けていました。

この日、すべてのプログラムを終え、ごほうびでのパソコン学習をしようという段になって、花子ちゃん 突然 「九九がやりたい~」 と言ってきました。

待ちに待ったXデー  花子ちゃんの九九デビュー 九九記念日がついにやって来ました。


1の段、2の段、5の段・・

簡単な所から、次々とクリアしていきます。

私は、胸をワクワクさせながらその様子を眺めています。


ふと、次の瞬間、花子ちゃん 「九の段、行ってみよ~」 となっちゃいました。

ちょっと待ってください、いくらなんでも九九デビューの日に九の段はないでしょ~

それに花子ちゃん、国語の時間は3組のみんなといっしょに勉強するようになったんだけど、算数はたんぽぽ学級なんだから、まだ九九習ってないでしょ?

「私、九の段言えるよ~ 言ってみようか? くいちがく くにじゅうはち くさん・・・・・・  」

おいおい、いつの間に九の段なんて覚えたの? 先生、全然知らなかったよ。

「朝の会のあと、3組のみんなといっしょに九の段の歌、歌ってるんだ~ だからもう覚えちゃった!」


こんなことなら、2の段・5の段の時から、ずっと3組の朝の会に行かせてやりたかった~ と思うのは、私だけでしょうか? うれしい反面、ちょっと複雑な気持ちです。

指導が終わり、お母さんにそのことを伝えると目を丸くされていましたが、心中はいかがなものだったのでしょうか?


下の画像は、太郎君の金曜日の連絡帳の写真です。

担任の先生が 「うつくしい」 と赤で書いてくださっています。

そりゃ、担任の先生も、お母さんも、ご家族も、そして私もいろいろと努力をしてきました。

私は入学以来、何十時間と太郎君に書字指導を行ってきましたが、私がこの急速な成長に直結するような、画期的なスペシャル指導をしたというわけでも何でもありません。

みんなで育つ環境、毎日数時間、1日にも休まず、クラスのみんなといっしょに勉強した営みの方が、重要であったに違いありません。

私はこの1年生の担任の先生を心から敬愛していますが、この先生が何か特別な指導テクニックを持っていたとも思いません。

むしろ、基本に忠実に、クラスの大切な一人として、絶対この子を大切に育んでいきたいという、いわば当たり前の事を、自然なスタンスで、愛情たっぷりにかかわった、そのことがこの子を育てたのだと確信しています。

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個別指導は大切です。

しかし、集団での居場所はもっと大切です。

なぜなら人は、社会の中でしか生きていくことのできない存在だからです。

まずは、そこを明確にしてこそ、逆に個別支援の方法や目的が明確に浮かび上がってくるのだと、私は信じています。


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できる・わかるのステップを 発達のレールに導いていく営み (あきなちゃんの実践事例より)

 2009-01-30
私の教室には、現在十数名のお子さんが来ています。

下は1歳から上は小学校高学年まで、いろいろなタイプのお子さんが来てくれています。 どの子も明るく前向きで、すばらしい育てを受けて来たお子さんです。

しかし、私でさえあまり聞いたことの無いような診断を受けている子どもも、その中に何人かいます。 

子どもは日々発達をしており、1週間前と大きな変化が見られることもあります。 そういうこともあり、毎日の指導の時は、決して診断名やマニュアルには固執せず、次にどのステージを目指して歩んでいくか、そのことにすべてのエネルギーを注いで取り組むようにしています。


あきなちゃん(4歳)は、11月の終わりから来てくれるようになりました。

愛情豊かなご家庭で育まれ、笑顔いっぱい、すべてのことに前向き。 それでいて、後片付けやあいさつなど、人として生きていく大切な基本の部分がきちんとしつけられているお子さんです。

このあきなちゃんにも、得意なことと、そうでない部分はあります。


私の指導の特徴は、一言で言えば 「長所活用型」 

その子の 「出来る・わかる」 体験を積み重ねていくための発達段階に即したスモールステップの設定と、発達の道筋にそのことをていねいに織り込んでいく 「手作りオーダーメード指導」 が売り物です。

今日は、その私の指導スタイルを、実際のあきなちゃんとの活動を通して、皆さんに紹介させていただこうと思います。



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これは、あきなちゃんの大好きなままごと遊びで、レジに見立てたおもちゃでチーンとやっている場面です。あきなちゃんは、ごっこ遊びでの応答がとても生き生きとできています。ごっこ遊びは社会性を育てるだけでなく、イメージ力や抽象的な言葉に触れていくための大切な活動です。大好きなこと、ここからスタートしていく事が、活動の大きなモチベーションになっていきます。


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これは、あきなちゃんの得意中の得意、「形のマッチング」 です。 カップも積み木も見事に1発クリアでした。得意なことをメインに、苦手なことをミックスしていくマルチセンソリー(多感覚)活動も、私の指導の基本スタイルです。形が得意なら、それを利用して 「色」 や 「文字」 のレールに乗せてやろうという魂胆です。


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実はあきなちゃん、体育会系の女の子なんです。 ボールキャッチのこの表情ごらんください。あきなちゃんには、おかしのごほうびなんて必要ありません。今日にらめっこごっごしたら、めちゃ受けでした。こんな楽しい活動、心のふれあい自体が、何よりの強化子(ごほうび)になっています。


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これは今、私が最も力を注いでいる 「くだもの 2片パズル」 です。最初の頃は、2片をあらかじめ選んで提示し、フルプロンプト(全面支援)でやっとこさ完成でしたが、今日は6片(3組)を同時に提示すると、ちょっと迷って試行した後、ちゃんと自力で完成していました。学習が成立した瞬間をはっきりこの目で確認できる、個別指導最高の瞬間です。でも、よく見てください、バナナとりんごは反対に置いているでしょう、この子が絵ではなく、形の認知が優位な証拠です。ここ次に目指すステージとなります。


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今日から始めた新教材 「プラステン」 です。きっと飛びつくだろうと思っていました。今まで使っていた物より小さくなり、数も増え、巧緻性が必要になりますが、これは最近接領域だと把握していますから、私は応援と評価、あきなちゃんすごい集中力で完成、達成感十分でとくい顔でした。



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ディズニーの型はめパズル、ここも最近接領域です。正方形のミッキー横に向いています。あきなちゃん、全部まっすぐ正面向けたら、みんなに教えてあげようね。


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10片パズルは、NEXTSTAGEになります。今は、私が端から順に手渡したり、手を添えるなどのプロンプト(支援)付きで完成しています。ここでも、いろいろな感覚がぶちぶちと音を立ててつながっているように私には感じます(笑)


私が今、あきなちゃんに期待しているのは、「カードによる弁別」 (ポインティング) です。

ここがつながれば、あきなちゃんの力からして、言語系の発展が次々と目の前に広がっていくと考えています。 何としてもご両親のご期待に添いたい、と願い少々あせり気味です。


私はこれまで、小学生以下のお子さんを指導する経験はあまりありませんでした。

本当に手探りの一歩一歩のあゆみです。

ですが、小学校1年生での子どものつまずきには、これまで何度も遭遇してきました。

ならばどこが大切かという縦軸のとらえがあるのが、私らしいやり方です。

私は子どもの長所を生かしてその成長と発達を促進する、という指導のスタンスで日々取り組んでいますが、私自身も自分の経験やストーリーを生かした私らしい指導を組み立てることで、皆さんのお役に立てればと考えているのです。

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支援・指導の手足となる教材・教具

 2009-01-29
私のブログにリンクをしていただいている方々の手作り教材は、正直すごいです。

市販して採算がとれるかどうかは別問題で、内容的には市販のもの以上のものがごろごろとあります。 どれも実践を通して、工夫・改良がされており、お子さんの手にもお母さんの手にもぴったりフィットするあたたかい心の通った教材です。

私も、自分で作ったオリジナルなものはいくつもあります。


私の教室に、秋から年末にかけて何人かの方が入会のお申し込みをしてくださいました。

それまでは、教材・教具は全部自腹の大赤字でしたが、おかげさまで、何とか教材だけは買う資金のゆとりが出来ました。 本当にありがたいことです。

教材の中には作りたくても、自分で作ることができにくいものもあります。 下の画像で紹介させていただいている8面体・10面体・12面体さいころも、その一つです。 このサイコロは楽天などのサイトからいつでも購入することができます。

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前は、じゃんけんで子どもと数え棒を取るゲームをして、数量感覚をゲームを通して養ってきました。

今は、サイコロを振って、その数だけが自分のポイントになるように改良しました。 「12」 とか出ると、朝青龍ばりにガッツポーズをとる子どももいます。 「6」 までのサイコロでは、こんな盛り上がりはありません。 それに、「8面体」 対 「10面体」 など最初は多少のハンデを与えることができ、それをだんだんフェードアウトしていくことも、有効な支援の一つです。

多くの子どもは勝ちに飢えています。 勝つとうれしいから、72本の数え棒でも喜んで数えます。

1年生の子どもが、生活の場面で72という数を数える機会が実際にどれほどあるでしょうか?

私は、喜んで、楽しんで数える活動を、とても大切にしています。


次に紹介するのは、先日たまたま岡山のビックカメラで見つけた掘り出し物です。 (「もじ・ことば」 学研トイホビー 5510円)

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いわゆる 「ひらがなつみき」 ですが、私は就学前のお子さん用に、つみき自体には絵が書いていないつみき、そして拗音や濁音の入ったつみきをずっと探していました。

少々お高いのが難ですが、文字だけが書いてあって、うらが真っ白なつみきは、指導にとても便利です。

拗音・濁音・それに、よく使ういくつかの文字は複数枚あり、マッチンングや神経衰弱のゲームにも利用できます。

これなら、たいてい自分の名前は作れます。

また、パズルボードのようなものや、使い方説明書や作成可能な文字一覧もあります。

デジカメで先に写真を撮って、同じものを作らせるような活動からスタートすれば、かなりの発展が期待できます。

電子式のひらがなボードなら千円台で買える時代ですから、余計にこうしたシンプルな教材のねうちは光ります。


最後に紹介するのは、恐竜のクラフトです。 NHK出版の 「わくわくゴロリのきょうりゅうをつくろう」 の中から、今週の土曜日にイチロー君と一緒に作る約束をしたティラノザウルスのページです。

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イチロー君は、実は昨日指導があったばかりですが、今度の土曜日にティラノザウルスを作ると聞いただけで、「土曜日まであと何日?」 と、真剣にお父さんに尋ねていました。

昨日も、ステゴザウルスのクラフトを作りたいがために、あまり得意でない算数のプリントも、根性で最後までやり遂げることができました。

可愛いですね。 子どもというのは、こういうものです。 案外、こんなところから流れが変わることだってあります。

こういうの探すのは、クソまじめな教材研究よりも時間もコストもかかり、よっぽど骨が折れますが、そこに流れる心を、ダイレクトに子どもは感じています。

太郎君や、しゅう太君や、つよし君も、勉強の後、ラジコンカーで遊ぶことをとても楽しみにしています。


そういえばイチロー君、学校の先生から借りた20玉のそろばんがとても扱いやすそうでした。

さっそくアマゾンや楽天で調べてみましたが、100玉はいくらでもあるのですが、20玉は見つかりませんでした。 学校向けの業者のみの販売なのでしょうか?


子どもの学習の今にあった教材を提示するのは、なかなか容易なことではありません。

先にカリキュラムや教材があって、そのレール通りに子どもが歩んでくれればそれはそれでよいのです。

でも、教育の基本は、 子どもの実態 → 指導者の願い(ねらい) → 教材  だということを基本に据えておくことは、とても大切なことだと考えています。

教材を見て心がときめくのは、指導者としての願いが実現できような、そんな瞬間であることに間違いはないと思っているのです。

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我が子の育ちが遠く そして果てしないものに感じてしまう その時

 2009-01-28
確か、私が幼稚園の時でした。

幼稚園の園庭から、隣接されている小学校の運動場に目をやると、ちょうど小学生のお兄さん・お姉さんが音楽集会でリコーダーを演奏している最中でした。

幼稚園児だった私は、ジャングルジムのてっぺんからその様子を眺め、小学生の人って何てすごいんだろう、どうしてあんなに上手に楽器が演奏できるんだろう、ぼくには絶対できない、と強いあこかれをもってその様子を見つめていました。

実際に自分が小学生になると、「ソ」や「ラ」の音は誰でも簡単に出せ、練習すればそれはきっと、幼稚園の子に吹けたようなことかも知れない・・

でも、そのあこがれの気持ちは、齢50になろうかというこの年になるまで、ずっと心に残っているのであります。


自転車だって、乗れるようになってしまえば、どってことありません。

でも、それが乗れるようになるまでには、いろいろなドラマがあったはず。

不思議なもので、乗れるようになってそれが当たり前になると、その小さなドラマの一つ一つ、1ステップ1ステップを忘れちゃうものなんですよね。

自転車乗れない子のつまずきや苦労、理解するのもむずかしくなってしまう


みなさんは、一輪車に乗れますか?

私は、ある時、特訓して乗れるようになりました。

バックは出来ませんが、今でも宙乗り(=立ち乗り、手すりを持たずに自力で乗ること)くらいはちゃんと出来ます。

うちの保育園の5歳の子なら、ほとんど全員が乗れます。

体重を前にかける感覚さえつかめば、誰にだって乗れますが、きっと乗ったことのない皆さんにとっては、それは到底届きそうにない果てしない道程に見えているはず・・

読んでるあなた、絶対無理って、思ってるでしょ・・?


私が、英会話のNOVAに初めて行ったとき、7Bというレベルをいただきました。 中1程度の会話力です (笑)

その時にレベル4の人の記録を見せられ、ちょっとかんばればこの位なれますよ、と説明を受けましたが、そんなの無理って最初からおきらめていました。

レベル6とか、5の時は、同じレベルの人に全然付いていけず、あぶら汗、ダラダ流していました。

でも、私もいつの間にか、その時のレベル4まで上がっちゃいました。(NOVAの営業戦略もありますが・・)


うちの教室の太郎君、このごろ文字がとても上手になってきました。

1年前の文字とは比較すらできない急速な進歩です。

色々なことはやりましたが、どれがどれ、というように効果的な指導を抽出して特定することなんかできません。

一つ一つの事、様々な感覚が統合されての今があるわけです。

1年前には、遙か遙か遠くの、何も見えない道標の一つでした。


一つ峠を越えると、急に景色が変わることがあります。

たまたまそれがトンネルの中であったり、急な坂道の途中であったり、先の見えない竹やぶの中だったりするときだってあるでしょう。

もうこの道を抜け出せないのではないか?

他の子はどんどん先に進んでいるのに、自分の子どもは一生この暗闇の中かと絶望的になるときもあるでしょう。

でも、とりあえず、そのトンネルだけ、坂道だけ、竹やぶだけは、何とかして抜け出してみましょう。


見えない時は、確かに苦しいです。

でも、その足を、半歩でもいいから先に進めてみてください。

ゆっくりでいいから、歩みを止めないでください。

前に進んでいる限り、案外それは近くに来ているのかも知れません。


竹やぶを抜けたとたん、すばらしい景色が眼前に広がっていることだってあります。

とても無理だと思っていたことが、一つの成長をきっかけとして、一気に多面的に広がっていくこともあります。


絶対はありません。

でも、可能性を信じて進まない限り、道は決して開けません。


その道程は、みんな初めて旅路なのです。

見えていないからこそ、よけい苦しいものに感じるのです。

過ぎてしまえば、そうでもなかったということもたくさんあるはずです。


特に、特別支援教育にかかわるアプローチには、前例の無いことが多いと思います。

将来それが当たり前のようになっていくことであっても、初めての時には多くの困難が伴います。

見えないから、道が無いから、感じる苦労や負担も、何倍にも感じます。

ここは心の持ち方で、感じ方は全然変わってきます。

その信念が問われる場面でもあります。


私たちがみなさんと一緒に目指している方向は、10年後には当たり前になっていることかも知れません。

今は、なかなか理解されないことだってあるかも知れません。

先見えなくて絶望的な気分になったときでも、それが1歩あるいは半歩進んだだけで、展開が全く変わるときだってあります。


でも、進んでいく方向に、決して間違いはありません。

苦しい道程は、承知の上での旅路です。

それでも私は進みます。

今、苦しいと思っているあなた

さあ、元気を出してもう一度、私たちと一緒に歩んでいきませんか?

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かれんちゃんの得意なこと 見い~つけた! (スモールステップと発達の最近接領域)

 2009-01-27
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お待たせいたしました。 かれんちゃんの体調不良もあり、第5回目のセラピーを12月16日に行って以来、約1ヶ月経って、本日第6回目のセラピーとなりました。

ごらんの通り、かれんちゃんいつものように 元気もりもりで教室にやってきました。 (かれんちゃんの画像公開については、保護者の了解をいただいています)

年度末にかけてお母さんも時間がとれず、今回初めて、指導時間を45分から90分に増やしての挑戦です。

間が1ヶ月以上も空いているし、多少の不安がなかったわけでもありません。

しかし、かれんちゃんが教室の扉を開けると、そんな不安も一瞬でどこかに吹き飛んでしまいますから、本当に不思議な魅力をもったお子さんです。


今回の最大のテーマは、90分という時間の枠を最大限に生かし、前回に開いたコミュニケーションの扉を、どう発展させていくかという事でした。

一番最初のシェイプソーター(穴の中におもちゃを入れる)の活動をしている時に、何だかいつもより余裕のある自分自身の構えに気がつきました。

今日のねらいはコミュニケーションの発展!

時間はいつもの倍あるんだから、ふところ深く構えてみようと、自分の声のトーンがいつもより1ランク落ち着いていたように感じていました。

シェイプソーターの後、5つの棒に穴のあいた円形のピースを入れるおもちゃ(プラステンによく似たもの)をさせてみましたが、これはまだ、私の支援がないとむずかしいようで、どうやらかれんちゃんあまり楽しそうではありません。


それならということで、キリンさんの輪投げのおもちゃで試してみました。(下の画像)

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どうです、この真剣な表情!

以前は、このキリンに見向きもしませんでしたが、かれんちゃん、着実にまた一つステップアップです。 これを何回かすれば、またすぐにプラステンにも進めるようになります。

ここで、キリンをはさまずに、できないプラステンを何度もやらせて心を痛めるのと、小さくてもステップを着実に登らせて、達成感をもたせて次に進めるのと、どっちがモチベーションをキープさせ、肯定的な自己理解を深めていくのでしょうか?

小さくてもちゃんとステップを登れるから、かれんちゃんのこの表情があるのだと思います。

この出来る感覚が、学ぶ楽しさであり、おかしよりも何倍もおいしい強化子になるのだと、私は考えています。

このスモールステップの構成とさじ加減、子どもの認知特性と発達への見通し、こうしたことが総合力であり、指導のセンスでもあります。


本日の最大のテーマは、コミュニケーションの発展でしたが、これも予想だにしなかった絵本など、活動の中から進化をしていきました。(下の画像)

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まず、カップのマッチング活動をしているときに、2~3回モデルを示すと、かれんちゃん 「いっしょ~」 と、操作をしながら、自分から言葉を口にしているではありませんか?

そんなに大きな声ではありませんが、とてもクリアで美しい発声です。

全部清音で言いやすい単語なのだと思いますが、私としては感激ものです。

そして、絵本を見ていると、車の注目度が特に高いようです。

私が 「くるま~」 と言うと、小さい声で 「・・ま~」 と応えてくれます。 「・・  」の部分が聞き取れませんが、それで十分です。

これもキリンさんと一緒で、やってりゃ必ず向上します。

「バス」も 「 す~」 と反応してくれます。

こんな風に最初は考えていなかった絵本から、いくつかの理解言語、言語コミュニケーションのしっぽをつかむことができました。


そうだ、言語の発達は発音や文法などテクニカルな側面と、コミュニケート自体を楽しめる場の構成が大切なんだったっけ・・

いつもの倍、90分の指導が終わり、ママがお迎えに来られても、かれんちゃん、なかなか帰ろうとしません。


いろいろ通い合ったもんね~ 先生もとっても楽しかった。 90分があっという間だった。

結局、楽しいことに時間をかけすぎて、ゆっくりしてたら、結局お絵かきの時間がなくなっちゃった (笑)

でも、さっき、お母さんと話し合って、これからはずっと90分になったからね。

今度は、お絵かきも忘れずにやろう。


かれんちゃん、まあまだいっぱい言葉、知っているんだ。

パズルも、ボールキャッチも、ボールキックも、プラステンも、すぐにもっともっと上手になるからね。

今日見せてくれた 「バイバイ」 も 「ちょうだい」 も 「かわいいポーズ」 も、もっともっと見せてね。

先生は、君のいいとこ、見つける先生なんだ。

いろいろなこと、どんどんできるようになるから、君といると、先生も楽しくて仕方がない。

いろんなこと、もっともっとできるようになろうね!

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認知特性に応じた指導に不可欠な 保護者との連携

 2009-01-26
先週からりょうま君(=仮名・小3)の指導を始めました。

この日が初めての指導の日だったので、事前にご相談いただいていたお母さんの情報をもとに、アセスメント(児童理解)のための教材・教具をいくつか用意しておきました。

初回の指導でしたが、45分間いろいろな学習課題に取り組む中で、私なりの指導イメージが徐々に見え始めました。


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指導が終わった後で、再びお母さんにいろいろとお尋ねをさせていただきました。


学校では、小集団で生活単元的な活動を中心に行っていること

言語・コミュニケーション関係は、これまでのデイサービスセンターの個別指導、そしてお母さんを中心にした家庭での取り組みを中心に行われてきたこと

「み」「か」「ん」など、1音1音の文字は認識できているが、それを 「みかん」 とらえることが今のお母さんの希望であること

ビデオ・マークなど、映像の入力ソースが得意であること  etc..


貴重な情報を、たくさん教えていただきました。

上記の画像は、そのお母さんの情報を元に、早速ネットで調べ購入した教材 「学研のパズル&カード 「 マークとひょうしき」 1940円 です。

ネットでは、実物が確認できません。

期待して購入しても、実物が来ると 「なあ~んだ」 ということは良くあることですが、これについては文句なし良く研究され、種類も豊富、1940円はかなりのお買い得だと思いました。

基本的には、①カード見本(表) ②ひらがなのせつめい(裏) ③マークのパズル の3点セットで。こうした生活関連マークが、全部で48種類もあります。

そもそも、交通標識などは、赤のマークは禁止、黄色は注意で、青は許可、など色自体にもメッセージ性があり、シンプルでわかりやすいのが特徴です。

まずは、こういうはっきりしたものが、教材としては最適です。


その後、お母さんは、りょうま君の表出言語・理解言語の一覧を作って私に郵送してくださるなど、資料作りに取り組んでくださっています。

こと、りょうま君の認知特性について一番深く理解されているのは、お母さんに他なりません。

その情報をいただきながら、私は今までに培ってきた教育的な経験や専門性を生かす指導を組み合わせていくことになります。


この教室で何をやるか? そして家庭では何に取り組むか?

こうした連携も、有効に決まっています。


たくやママは、個別指導で行った 「じゃんけんかぞえ棒ゲーム」や漢字の系統的指導を家庭でも取り組んでくださり、さらにはそれを、たくやくんの今の生活ストーリーの中に組み入れる構想を私に教えてくれました。

先週の土曜日には、「指導者と母との教材研究会」を2人でやっちゃいました。


> こうした内容的な連携って、きっとあまり例はないですよね~

> 論文書いて、どっかで発表しちゃうか~


冗談交じりで、たくやママとそんな話をしました。

高度な専門性を必要とする教育に、保護者連携は不可欠です。

私は、保護者と連携して、真に子どもの発達の最近接領域における教育活動を展開していきたいと願っているのであります。

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1528件のブログ拍手とキーワードから見える 特別支援教育の今

 2009-01-24
ブログを始めてもう少しで1年になろうとしています。

何か歩みを残しておこうと軽い気持ちで始めたこのブログも、皆様方の熱い思いに支えられて、今では私の活動の大切な柱の一つとなりました。

その間、313件の記事を書き、1528件の拍手をいただきました。

今日はその記事の中から、12以上の拍手をいただいた拍手とそのタイトルを整理して、特別支援教育の横顔を見つめてみたいと考えました。

さて、皆様はどんなことをお感じになるでしょうか?


【32拍手】
家族を苦しめ続ける「障害児」という言葉の響き 2008-9-17

【27拍手】
かれんちゃん コミュニケーションの扉を開く! 2008-12-17

【26拍手】
模索・選択・決断・創造・・  真剣であるほど困難な 家族としての願い 2008-12-28

【23拍手】 
支援の必要な子どもだからこそ、集団の中での学びが大切 (個別支援から、集団での学びへのシフトチェンジ) 2008-10-30

【22拍手】
言葉が出るようになった! 2008-3-22

【21拍手】 
ある母の成長記録が 我が子の育ちに与えた 大きな力 2009-01-08

【20拍手】 
甘くなかった 学校・園への具体的要望 (こんなことで 負けちゃいられない!) 2008-12-19

【17拍手】
発達の可能性を決めつけるという差別と偏見 (診断や専門性の光と影) 2008-07-05

【16拍手】 
保護者として 学校対応への困難さにくじけない方法 (たった一つのアクションが運命を変える・・) 2008-11-27

今、安定していればそれでいいのではない! 希望がもてないのなら 幸せに育てられないのなら 死んだ方がまし (絶対にあきらめない 我が子の可能性) 2008-07-26

【15拍手】
心に突き刺さって ぬぐい去れない衝撃の一言  (決めつけは 子どもの未来を奪う) 2008-09-20

知能検査・発達検査の怪  (こんなもので 子どもを苦しませてはいけない) 2008-08-23

【14拍手】
集団で学ぶことの良さと 個別に学ぶことの良さ (強化子=ほめる の観点から) 2008-11-11

信じてこそ トライしてこそ見える 発達の可能性 (すべてが苦手だと 思っちゃいけない) 2008-08-09

【13拍手】
あまりにも不利な 保護者による学校・園との交渉! 2008-12-10

当事者にしかわからない 発達障害に対する差別 2008-10-01

言葉の遅れ、我が子はどのタイプか? (整理・類型化して見える支援の方向性 ) 2008-06-25

【12拍手】
かれんちゃん 君の笑顔は天使の笑顔! (ダウン症児へのABAセラピーの実践から) 2008-12-03

WICS-Ⅲなんかには絶対に表れない ほとばしる子どものやる気とその可能性 2008-11-13

我が子の環境改善へ向けて大きく踏み出した 母の強い決心  2008-11-07

読む・書く・聞く・話す・数える 優先して育てていきたい子どもの力 (ご家族と作る個別指導計画) 2008-09-07

安易に使って欲しくない「保護者の無理解」という言葉 2008-05-11

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陥ってはいけない 子どもの学びの最悪のシナリオ

 2009-01-22
先日、今年になって初めて大学の講義におじゃまさせていただきました。

私がおじゃませせていただいているのは、特別支援教育特別専攻科といって、多くの現職の先生方が特別支援学校の1種免取得等を目指し、自治体から派遣できている方の多いクラスです。

その講義は、子どもの学習面でのつまずきを、脳の機能から考えてみるというテーマでした。

2人の方が、漢字の書字とかけ算の筆算のつまずきの事例を紹介してくださり、黒板に描かれた脳の構造図とにらめっこしながら、認知的な理解や支援・指導についてのアプローチを、Dr.と一緒に探っていきました。

この講義・演習から、私自身多くの気づきがあったし、考えの整理できて本当に有意義な時間であったのですが、どきっとする内容が一つあったので、ブログに書いておくべきだと判断をしました。


それは、学習面でつまずきがあるにもかかわらず、適切なサポート(治療的教育)を受けなかった場合の、二次的な障害についてです。(下図)

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上から4つ目くらいまでは、日常的によくあることです。
決して陥ってはいけない最悪のシナリオが大きな口を開けてまっているような気分です。

だからこそ、行為障害やうつ病になる前の適切なサポートが重要だと感じているのです。


昨日は、ある中学校に巡回相談に行きました。

教頭先生の案内で3時間、生の中学校の授業を参観させていただき、その後何人かの先生とケース会をさせていただきました。

指導のアプローチは百通りも千通りもあると思いますが、中学校の場合は、まず生徒の実態に寄り添うことからスタートしているように感じました。

2人の担任の先生は、国語と英語の先生でしたが、ある子の書字や認知について私なりに感じたとらえをお伝えすると、目を丸くし、身を乗り出して聞いてくれました。

真剣に子どもに向き合っておられる先生だからこそ、こうした認知的なアプローチの大切さにダイレクトに反応したのだと思います。

私のもっている専門性と、先生方の生徒への向き合う姿勢と、かけ算になったらいいですね、それが、先生も生徒も、今後何かを組み立てていくきっかけになるような気になってきました、機会があったら、また呼んでください

そういって中学校を後にしました。


ここの先生方のチームワークと、生徒の指導にかける姿勢は、すばらしいものだと感じました。 こうしたところに認知的な視点を組み入れれば、さらに伸びて行くに違いない。

もしもあの人間性豊かな先生方が、認知面に配慮した授業改善に取り組んでいったなら、学校も生徒も、さらに伸びて行くに違いない。


子どもの育ちも、展開次第で一寸先は闇です。 次の一歩がどっちに転ぶかで、その後の展開はガラリと変わっていきます。

参考になることはあっても、中核になる手法はあっても、定番の方程式やマニュアルなんてどこにもないと、私は思います。

そんなものがあれば、どんなに楽なことでしょう。


まずは子どもに真剣に向き合い、自分に合ったものを一つ一つを磨いていくこと

私はそれしかできないし、それが最も大切なことの一つだと思っているのです。

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わかる・できる、進んでいれば道は開ける! 数量・認知の感覚を養ういくつかの実践 

 2009-01-20
太郎君への指導は、毎週月・金に行っています。

実は、学校の担任の先生にお願いをして、月曜と金曜は、必ず算数プリントを宿題に出していただくようにしています。

こういうことを、にっこり笑顔で承知してくれるところも、この先生の大きな魅力です。 こんな先生、子どもが好きにならないわけ、ありません。

さて、下の画像は、1月19日の私の算数指導のようすです。 プリントは、繰り上がりのたし算50問です。 ちょっと前までは、わざと宿題を学校に置いて帰ったりして、悪戦苦闘したハードなプリントです。

私としてはこれを、操作活動を通して、数量の多面的な感覚を育てる材料として利用しようとたくらんでみました。


DSC00929.jpg
これが、私が算数指導の時に、よく使用する数図ブロックです。
磁石が中に入っていて、扱いやすいので気に入っています。
(ぶんけい社 さんすうらんど製)


DSC00942.jpg
7+6の計算場面ですが、操作を通して10の補数の3を視覚的に
とらえることができます。
継次処理の子は、1コ1コ入れたがりますが、それでもやっている
うちに、頭で3コとわかるようになってきますから楽しいです。
ここが、長所活用+2系統同時刺激のメリットです。


DSC00934.jpg
継次系の子どもは、わかっていてもプロセスを飛ばさずに、ちゃ
んとステップを押さえた方が、定着しやすいこともわかってきま
した。


DSC00952.jpg
太郎君、頭の中でで補数の3を入れて、ブロックの操作がなくても
答えが「11」ということがわかってきました。
そうそう、今君がやったことが、数の分解・合成ということなんだよ。
「やったね、太郎君  今日は大発見をしたね!
 すごい、すごい、君は天才!」 とほめてやると満面の笑顔
こうしたリアクションが何よりの強化子です。
おかしも、おもちゃもいりません。 個別学習、最高の瞬間です。


私は今、何人かの1年生の指導を行っています。 傾向は似てはいますが、認知特性も理解の仕方もそれぞれ微妙に違いますから、教え方は一律ではありません。 数図ブロックをメインに活用しているのは、実は太郎君だけなのです。

太郎君は、数図ブロックというアイテムを手に入れてから、算数の積み上げの土台がだんだんとしっかりしてきたように思います。

少し前までは、とにかく1コ1コ数えないと混乱していましたが、今は時々操作をしなくても、頭の中でブッロクを思い浮かべることができるようになってきました。

ブロックを何回も入れる活動を通して、10の補数の3も、視覚としてバッチリ認知できるようになってきました。


とにもかくにも、子どもというのはやってりゃ必ず伸びる、

要はどうやって、できる・わかる・楽しい感覚をキープできるか、そこにかかっているような気がします。


昨日紹介した品川裕香さんも、けん玉・将棋・そろばん・じゃんけん・習字などを、個々の認知特性を考慮し、こうしたものが子どもを伸ばす重要なアイテムとして活用できるという事例を紹介されていました。

太郎君の良いところは、わかったら・できたら、どんどん前に進むという所です。

誰かと比べたらなら、時間はかかるかも知れません。

でも、前へ進んでくれさえすれば、必ずこの子は進歩します。 その道筋は、私には見えています。 例えそのスピードが、誰かより少し違っていたとしても、こうした学習スタイルの一体どこに問題があるのでしょう?


できないことをそのままにしては、いけない。

できないからといって、いつまでもできないということではない。

その過程で、子どもの心を痛めては何にもならない。

前へ進めば、いつかは必ず展開は変わってくる。

子どもというのは、そういうもの。

だからこそ、大切なのは長所活用方の工夫した指導。


親の切なる願いがあればこそ、落ち着いて、整理して考えなければならない心の持ち方がある。

私が、実践を通して皆さんにお伝えしたいことの1つは、そう言うことなのかも知れません。

認知特性を理解し それを生かす教育 (教育ジャーナリスト 品川裕香さんの講演から感じたこと・考えたこと)

 2009-01-19
1月17日に教育ジャーナリストの品川裕香さんの講演を拝聴しました。

大学の先生でもない現場の教師でもない、ジャーナリストという目から、特別支援教育がどう映り、どんなメッセージを発信されるのかとても関心がありましたが、その切り口は、小気味良いくらいに私の心にダイレクトに響いてくるような、そんな印象をもちました。

ジャーナリストであるがゆえに、ちゃんとした部分がしっかり見える、そんな風にも感じました。

見え方の違い、聞こえ方の違い、感じ方の違い、いわゆるディスレクシアに代表される認知特性の違いを理解した具体的な教育の実施を何度も強調され、世に強調していただいたことを感謝しながらも、教育ジャーナリストの指摘とはいえ、子どもの教育に直接関わっていない人からの指摘という点については、正直少し複雑な気持ちになりました。

学力が身につかないでいることに対する社会的な不利、そして子どもがもつ心のダメージについても、私自身の認識がかなり甘かったことにも気がつきました。

勉強できなくったっていいじゃないか・・

それは、例えば勉強が出来る誰かの論理ではあっても、勉強ができるようになりたいという子どもの感覚に添ったものではなかった・・

文字が見えなきゃ、定期だって買えない、

非行に走った子の多くが、点数が取れないことで、自分がだめな人間だと思いこんでしまう、

点数は出ても、面接で就職試験のすべてに落ちたアスペルガーの子の話、

諸外国に比べて、差異を排除しがちな日本の風土、

なるほどと思える事例もたくさん聞きました。


診断名で惑わされる子ども理解、配慮という名の排除、支援という名のラベリングなど、まさに今現場で感じていることを、シャープな視点でえぐるところは、さすがはジャーナリストと言った所でしょうか?

何かのものさしだけで学力をとらえるということではなくて、その子の学びたいという基本的な気持ち、そして、できた・わかるという喜びと達成感をもたせたい、そんな気持ちを強くもちました。


講演を聴いた後、少しぼんやりしながら歩いていると、空いたはずの自動扉がクローズになっていて、恥ずかしながらガラスの扉に思い切り体をぶつけた私・・

すごい音がして、一斉に何人かの方が私の方へ視線を・・

何と恥ずかしいことでしょう


と、そこへ講演を聴きに来られた初対面のお母さんが、

   SHINOBU先生ですよね、ブログ読んでます、実は私の子どものことなんですが-

と、話かけて来てくださいました。

うわあ、ブログってすごい力だなって、正直驚いた私・・  と同時に痛いやら、恥ずかしいやら・・

そのお母さんとは、簡単にお子さんのご様子を伺って、後ほど相談を承ることになりました。


人と比べなくてもいい、でも学力はつけてやらなきゃ

そして、自分のことが少しでも好きになれるように、

誰かのために、何かができる、そんな子に育ててやらなきゃ・・


講演会には、元同僚だった先生とも何人か会いました。

私には、私にしかできないことがあるかもしれない

泥臭くても、愚直でもいいから、自分らしさを生かして、信じるこの道をまっすぐ進んで行こう

それが、私が子どもたちに示す一つの姿勢


いろいろな思いが胸中に交錯した講演会の帰り道、なのでした・・

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太郎君の言語の育ちから (決してあきらめてはいけない!)

 2009-01-18
DSC00920.jpg

この写真は、1月16日の指導場面での太郎君のようすです。

学校の宿題 (光村図書 「ものの 名まえ」)  のサポート場面です。

太郎君(小1)は、聴覚入力のショートターンメモリーが優れているので、文節ごとに私が音声入力の支援を入れながら、太郎君の音読と文字とを協応させているところです。


しかし、しかし、この指導を行いながら、私はまたしても、目頭が熱くなってしまいました。 

1年と少し前までは、確か 「いぬ」 と 「ねこ」 でさえ、曖昧に理解していたと記憶しています。

語彙数も発語場面も少なく、なかなかコミュニケーションレベルに到達しませんでした。

卒園前の生活発表会で、初めてみんなの前でマイクで発表ができ、周りを感動に包んでくれた日から、まだ1年も経っていないのです。


この日の音読カード、私は感動して、すべてのコーナーに花丸をつけてしましました。

ちゃんとしっかり聞き取れます。 見事なものです。 最後まで、自信をもって、笑顔で読んでくれています。

ご家族の皆さん、担任の先生、学童の担当、親友の誠也君、多くの人のあたたかい指導とかかわりに包まれながら、よくぞここまで進歩したと抱きしめてやりたいような気持ちです。


私の指導場面でも、調子の悪い時も何度もありました。

太郎君が涙をこぼして、机で固まったこともありました。

45分間、何をやっているのか、わからなくなるようなこともありました。

指導に自信を失いかけ、お母さんにそのことをお伝えしたこともありました。

先生、弱音を吐かないでください、とお母さんに激励されたこともありました。

でも、それがあるから、今があるのかも知れません。


あの日、もう私には出来ないと投げ出したら、今日のこの日はないのです。

可能性を信じること、あきらめないこと、工夫すること、力を寄せ合うこと・・

太郎君の言葉の育ちは、多くのことを私に教えてくれました。


この先、まだまだ多くの課題が待ち受けていることでしょう。

大切なことは何か?

そのことを、ご家族と、そして太郎君自身と、そして私と、共有できていること自体が大きな財産です。

そして、この営みは2年・3年と継続して続いていくのです。

太郎君が、私の人生そのものに与えてくれた夢や希望も計り知れないものです。


私は、10年後の太郎君も、ずっと見つめていきたいと願っているのです。

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保護者と学校(園)との内容連携の形とは?

 2009-01-16
私は個別指導のプロです。 いろいろなタイプのお子さんの個別指導を専門に行っており、他にあまり例のない実践を行っていると、自分では思っています。

それぞれのお子さんの認知特性の理解、発達の最近接領域の特定、教材の開発、その子のモチベーションの支えなど、実践を積み重ねていくことにより、確実に自分自身のスキルが向上していくのを感じています。

始めてまだ1年も経ちませんが、もはや1年前の自分とは別人になっていると思っています。

私は、このように、個別指導のプロとしての専門性を向上させてきました。 何分かお子さんに関わることさえできれば、検査等のプロフィールを見なくても、実践レベルのその子の学習領域の課題を、ある程度焦点化してとらえることができます。


しかし、個々のお子さんの特性については、ご家族、特にお母さんには、どんなに逆立ちしても勝つことはできません。

私一人では、その子どもに大きな成長の流れを形成していくことはできません。

そもそも週に1度、私の所に来ただけで、そんなことが可能になるわけがありません。


ですから私は、ご家族とどう連携し、ここの指導で何を焦点化していけばよいかを、指導の後の話し合いでご家族といっしょに考えていく営みが重要であると考えて、日々の指導にあたっています。

子どもの成長の大きな流れができるときは、ほとんどの場合、ここの歯車ががっちりかみ合った時です。


先日、ある学校に巡回相談に伺いました。

とても真剣に子どもの育ちに向き合っておられる学校だと感じましたので、「先生方の今、やっておられることの重要なポイントはココ、そして学校でしかできない部分はココ、関係機関にお願いすべき内容はココ、そしてご家族にお願いすべき内容はココ」 というように、私の思っていることを次々にお伝えしました。

すると多くの先生は、表情が変わり、「不安だったけど、何か元気が出てきた」 「よし、やってみようという気になった」 「道筋が見えてきたようで、心が軽くなった」 と口にされました。

特に強調したのは、「こういうところは、先生しかできない部分です」 という内容の明確化です。

先生としての専門性を、こういう形で発揮することにより、ここの部分では、必ず子どもの成長に貢献できるという具体的な色分けがあることにより、明日からまず何に重点を置いて取り組んでいこうか、ということが見えてきたんだと思います。

もやもやしていたところが、第三者からきっちり指摘されたことで、自信を深めたのだと思います。

感激された校長先生が、すぐに教育委員会にそのことを伝えてくださり、翌日には指導課長さんから直々に、今後の巡回相談の充実についての、力強いお言葉をいただきました。


これからの時代は、何でも屋の学校(園)では太刀打ちできないと、私は考えています。

特に、支援が必要な子どもの場合は、保護者の参画なくして、行き届いた教育の実現はありえないと思います。

先生によっては、診断が付くと同時に、専門的な指導に腰が引けてしまうようなこともありました。

私は、学校(園)の先生は、何でも自分で抱え込むのではなく、まずは教育のプロとしての専門性を生かし、集団の教育力を生かしその子の学びと育ちに貢献することをベースとし、子どもにもっとも影響を与える存在として、保護者やそれぞれの専門家との連携の設計図を描くことだと思っています。

こういうことが、学校(園)の専門性であると思っています。


私ですら、その子の認知特性のキモの部分は、その保護者の方には絶対勝てないのです。

どんな発達検査でも現れないエキスを語れるのは、保護者だけです。

逆に言えば、それをつかみ、伝えるのが保護者の役目です。

私の個別指導が生きるのは、保護者連携がある場合のみです。


学校(園)だけでするのではなく、学校(園)以外にすべて丸投げするのではなく、学校(園)を中心にして、子どもを中心にして、それぞれが専門性を生かし絡み合うことが大切なことであると、私は考えているのです。

保護者とのパートナーシップは、その連携の中核をなす概念です。

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苦しい時でも 一つの事から展開は変わる (イチロー君 算数のつまづきから見事に復活!)

 2009-01-15
小学校1年生、算数の最大の難関は、繰り上がり・繰り下がりの計算です。

お子さんに、勉強ができるようになりたい・がんばりたいという気持ちが強ければ強いほど、ここの関所の坂は強くなります。

また、国語では、新年の書き初めが大きなハードルになってしまう場合があります。

これも、うまく書きたいけど思うようにできない、あるいは自分に賞状がもらえない、というようなことが、その子にとっては許容できない内容として重くのしかかる場合もあります。


イチロー君(小1)も、算数では大きな壁にぶつかりました。

それまでは、毎回はずむように私の指導を待ちわびていた彼が、そのころから極端に表情が変わっていきました。

投げやりな態度になったり、がんばりが効かなくなったり、わがままを言い出したり、ぐずぐず言ったり・・・

お試し行動の嵐です。

正直、私気持ちも、心の中で揺れないわけはありません。

どんな子どもの指導の時にも、必ずこういう場面が一度はやって来ます。 そして、そういうときにこそ私自身の中身が試されるのだと、努めてどっしりと構えるようにしています。


> もうしたくない

> そう、したくないんだな、気持ちはわかるよ、そういうときもあるよな、早くやる気がもどどるといいね

> ・・・・・・

> そう、もうそんなにやりたくないんなら、いいよ、きょうはせんせい帰るから、また今度元気になったときにがんばろうや、


そうまで言うと、たいていの子は顔つきが変わり、「じゃあ、がんばる」 と再び鉛筆を握ります。


こんな展開になったら、回り道を覚悟で、思いきって、その子の好きな体験的・活動的学習を中心に組み直します。

モチベーションの低い子どもにSHINOBU流の指導は成り立ちません。

しかし、ここで体験的・活動的学習の構成を考えていると、ほとんどの場合、私の方が 「最初からこんな風に工夫しておけば良かった、怠慢だった、工夫が足りなかった・・」 と反省させられます。


子どもがつまづいているのにもかかわらず、相変わらずのつまらない、単調な方法の繰り返し・・

その事に気づくのは、たいてい私の方です。

できるようになりたい → だけどできない → したくない

の構図を打破するには、その子にあったスモールステップが必要、そのスモールステップこそが、体験的・活動的だったりする場合が多いのです。


イチロー君の場合は、少し算数から離れ、大好きな工作に挑戦してみました。 工作から算数へのアプローチはできないかと、とんでもないこと? をひそかにたくらんでいました。


「ワクワクさんの牛乳パック工作」 を教材として選びましたが、結構収穫はありました。

イチロー君の場合は、算数についても、書字についても、形の認知の偏りが一つの大きな要因になっています。 でもそれは偏っているだけで、それを補う行動・学習レパートリーが、この子にはあるのです。


昨年の年末、牛乳パック工作を一緒にしながら、私はぼんやりと算数と、漢字の指導の事を考えていました。

紙に鉛筆で書く認知力は低いけど、工作など手でさわれるものの認知力は高いよなあ~

なら漢字指導に、「十の画べえ」 はどうだろう?


算数は、学校・家庭・そして私の指導の細かい系統が食い違ってるよなあ~

結局どれが一番本人に入りやすいんだろう、そこを見つけて、1から整理してやれば展開は変わってくる、結局は認知、そこの手がかりは きっと具体物、そこの重点化だよな~


そんなことを考えながら、昨日、本年第1回目の指導を行いました。

前半は、少しまだダメージの余波が伺えました。 この日のメニューにない 「パソコンの学習がやりたい~」 から始まりました。

でも、事前に冬休みに家庭で算数がんばっていた情報をいただいていますから、ここも何とかなると感じていました。

子どもが本当に喜ぶのは、勉強ができた・わかったの手応えのある時です。 パソコンなどは、そのための手段にしかすぎません。

10分ほど予定外のパソコン学習を済ませて、定番の学習プログラムに入りましたが、まずは順調な手応えです。 家庭学習の充実を、ダイレクトに感じることができます。

漢字学習では、満を持して 「十の画べえ」 の登場です。

これ見事に食いつきました。 まさに、わかる・できる 感覚です。 この子、紙の文字は見えにくくても、画べえの文字なら、しっかりと認知できています。

このあたりから、イチロー君の表情は、以前の弾むような生き生きとしたものに変わってきました。


次の算数でも、復活の手応えを感じることができました。


ます、「8」 なら 「8」 の認知を即座に両方の指を使って示しました。 そうか、そう理解したか、じゃあ、まずそこの認知方法をきちんと固めてから次へ行こう。

順序数もまだあいまいな部分が多いので、すごろくと数え棒ゲームを続けてそこも固めよう。

それができたら、「8」 の認知を、ショートターンメモリーにきっちりキープ出来るよう指導しよう。 これもゲームがいいかな?

それができたら、筆算、それと合わせて同時処理的なとらえを二系統で仕組んでいこう・・・

など、イチロー君の、「よっしゃできる!」 発言に合わせて、私の妄想もぐるぐると回転していきます。

結局、用意していた3枚のプリントを、本日は見事にクリアしていただけたのでした。

本日は、私もイチロー君も大満足な1日でした。


今回のつまづきについても、私の果たした役割はほんの微々たるもので、そのほとんどがご家庭の取り組みによるものでした。

私は、それにちょこっと参加させていただいて、ありがたいというか、申し訳ないような気持ちです。

もちろん、これでイチロー君の算数の課題がすべて解決したわけでも何でもありません。 たったひとつ手がかりをつかんだ、それだけのことでしかありません。

きっと、これからも次々と課題がおとずれることでしょう、

でもこのつまづきがあったからこそ、真剣に向き合えたし、多くの気づきや発見がありました。

大切なのは、そこに希望の光が見いだせるかどうか? そこにかかっている部分は大きいと感じています。

そして苦しいけど、一つのことを打破したら、それだけで展開がまったく変わるように感じるので、不思議なものです。


指導が終わって帰ろうと思うと、暗闇の中、外にはみぞれまじりの雨が降っていました。

イチロー君は、また以前のように元気いっぱい飛び跳ねながら、私の姿を見送ってくれました。


> そうだよ、それが君の本当の姿なんだよ

> わかる・できる こそ、最大のプレゼントだよね


苦しいとき、イチロー君を痛める発言をしなくて、本当に良かった。

おばあちゃんからいただいた、あたたかい手作りの鯛焼きをカバンに入れ、私は何とも言えない充実感を感じながら、家路に付くのでありました。

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個別指導のプロは少ない? そこで問われる親の役目!

 2009-01-14
学校は集団で育てる場所です。

特別支援学級は小集団で学習をすることが可能です。 しかし、学校によって違いますが、マンツーマンでの個別指導の機会は、ほんのわずかである場合も少なくありません。

個別指導の場として成立しているといえば、通級指導教室や取り出しの個別指導が考えられます。

それは、週に1度とか2週に1度という場合が多く、子どもが学習する多くは小集団もしくは20人以上の学級集団となります。


私の知っている先生は、通級指導教室の担当をしていますが、彼は個別指導のプロ中のプロです。

特別支援教育士の資格をもっているし、本やパンフレットの執筆も多数、県内はおろか全国レベルで講師・講演をしています。

こういう先生に指導していただける子どもは本当に幸せです。


その反対に、意欲も研究心も情熱もない先生もいます。

公立学校では、まだまだ成果主義は板についていませんなから、何の意欲も探求心もなくても、信用失墜行為でもない限り、校長と言えども大きな人事的な決裁は不可能です。

私は、生徒指導主事や教務の時、何度も特別支援学級の担任を希望しましたが、なかなか希望は通りませんでした。

1年だけ、教務主任をしながら特別支援学級の担任をしましたが、それを知った多くの方が「あり得ないこと」 と、驚かれていました。


今は、自分の夢が実現し、自分が開発した教材で、毎日子どもたちと真剣勝負の日々です。

まさにがんばった分だけ、それが成果となり、子どもの学びや成長に形となって現れ、それはダイレクトに手応えとして返ってくるし、数字としても表れますから、日曜日であろうがお正月であろうが、教材研究は何の苦にもなりません。

しかも、自分で開発したものはぴったりと手に貼りついていますから、すぐに形を変え、Aちゃんの指導経験がBちゃんの指導に生きてきます。

自作のプリントやカードも最初の一つには何十時間もかかりますが、2つめ以降はあっという間です。 1個作るのも10個作るのも同じ事です。 むしろますます磨きがかかってきます。

しかし、親の場合は、教材開発のスキル自体はその分だけ向上しますが、我が子のために開発した具体的な教材を、別の方にすぐ、というのはなかなかむずかしいことです。


最近色々な方から、「自分の地域のSHINOBU先生」 をお探し、というメールやコメントをいただきますが、実際になかなかそういう機関はほとんど無いようです。

週何十時間もの個別指導の早期療育プログラムもありますが、就学後にはなかなかそういうこともむずかしくなります。

費用や労力も莫大なものになります。


このブロクの原稿を書いている途中 (1/13 19:00) に、イチロー君のお父さんからメールをいただきました。

そこには、冬休みに取り組んだ算数の課題のことが、とてもわかりやすく書かれていました。 それを読んだだけで、私にはご家庭でのこの冬休みの取り組みが手に取るようにわかります。

明日(1/14)、私はその内容を胸に、イチロー君と45分の個別指導を行います。

そしてその学習したレパートリーを理解し、土曜日の90分指導の教材を作ろうと考えています。

ご家庭でされたことの基礎固めを、私がさせていただく構図です。


こうした実質的な内容連携は、極めて有効です。

これぞ私の目指している保護者とのパートナーシップ、対等なスタンスでの相互協力関係です。


学校の先生と、こうした関係はできないものでしょうか?

このブログや掲示板にコメントをくださる方々は、スタイルやテイストは違いますが、どの方も先生に丸投げではなく、どちらかと言えば、先生にお願い(実際はリード)されているように思います。

掲示板に、その実践の内容がリアルに書き込まれている箇所もあります。


個別指導のプロを探してもなかなか見つかりません。

学校にそういうシステムや人材を育てていく営みも大切なことです。

しかし、それを待っているわけにもいきません。

ならば、イチロー君のご家庭と私、のような関係を担任の先生と作っていく形も、選択肢の一つとして検討されてみてはいかがなものでしょうか?


実際にはむずかしいこと、それもよくわかります。

一つ打ち抜けば、展開変わることがありますよ。

どんな形でもいいのです、

まず、何か一歩、その足で踏み出してみてください。

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「保護者掲示板」 活用のご案内

 2009-01-12
今年1月より、「どの子も伸びる どの子も伸ばす」に 保護者掲示板を設置しました。

設置のけっかけは、このブログをご愛読のある保護者の方が、掲示板を通して多くの方の情報やご意見を伺いたい、というメールによるご提案によるものでした。

お正月より、掲示板の運営を始めましたが、わずか10日余りの期間に、内容の深い、多くの情報や意見の交換が行われました。

この掲示板には、心ない誹謗中傷・無責任な意見・ひやかしなどを防ぐために、パスワードを設置しています。

お子さんの学びや育ちに真剣に向き合うご家族のための、掲示板にしていきたいと考えています。

パスワードは、SHINOBU宛のメール に簡単な自己紹介を添えてくださった方に、お知らせをしています。

ぜひ、皆様方の大切なお子様の学び・成長、そして幸せのためにご活用いたければと思い、ご案内をさせていただきます。

皆様方の、真摯な、そして積極的なご参加を、心よりお待ちしています。

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子どもの学びを支える 親との共同作業

 2009-01-11
私は、週に1度か2度、ご家族の願いを受けてお子さんの個別指導をさせていただいています。

それぞれのケースで、自分のもつ技術・能力・経験を生かして、何とかそのご家族の切なる願いを実現できるよう、毎回毎回、ざまざまな研究・試行を繰り返しています。

もちろんプロですし、高い指導料をいただいておりますから、何とかそれに見合う品質と結果を担保しなくてはなりません。

と、同時に大切に考えていることは、ご家族の皆さんと、子どもの最善の利益を構築していくお手伝いです。


日々現実生活の中で暮らしている子どもの育ちを、週1時間、たった一人で支えることは不可能です。

ですから、私は、指導の後、その日に取り組んだことをお伝えし、1週間のお子さんの変化を、時間の許す限り、ご家族に伺うようにしています。

そこで、何となくでもいいから、方向性や取り組みの手応えなど、大切なことをお母さんが確認できると、これはかなり大きな力となってお子さんに届くことが多いように感じています。

私の教室で取り組むべき事と、ご家庭で大切にしていただきたいことの色分け・棲み分けがそれとなく見えてきます。

こうなると、子どもの表情がだんだんと変わってい行きます。


もうすぐ4月になり、学校では多くの場合、担任が替わってしまいます。

それが新しい出会いとなり、大きな成長の契機となることもありますが、1年かけてせっかく積み上げたものが、また1からリセットでは、くたびれてしまします。

でも、私は4月になっても、来年になっても、何年経っても、ご家族の依頼のある限り、そのお子さんにかかわり続け、その育ちを支えていきたいと考えています。

お母さんは、学校卒業後も、生涯、そのお子さんに寄り添い続けるわけです。


支援の必要なお子さんの学びを考える場合、学校教育でこうした縦の軸を通す工夫も必要になってきます。

まず、特別支援教育コーディネーターの方にその役割を担う視点をもっていただけたらと、願います。

私が巡回相談に行った学校には、こうした視点で取り組みをされている先生もいましたが、なかなか1年・2年の経験ではむずかしいことです。


こうした縦の軸を太くしていく営みは、必ず子どもの育ちにつながります。

丸投げをするのではなく、内容的な共同作業ができる形を目指していくことは、子どもの育ちに、とても意義深いものであると考えています。


もしも私の行ったわすが90分の指導のエキスが、学校教育の内容や日常生活の中でグルグル絡み始めると、その効果は直接、お子さんの育ちにつながっていきます。

これまでの子どもたちの変化を見ると、直接の指導もさることながら、ご家族の方と、こうした仕組みを構築していくお手伝いが大切であると感じるようになってきました。


希望をもてないことが、一番苦しいことです。

皆さんといっしょに希望の光を見つけることも、私の大切な仕事だと思っています。

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その光こそが、お子さんの幸せを支えるものだと、私は考えているのです。

勉強したことを 現実生活レベルで適応できる 母の資質

 2009-01-09
昨日、友里ちゃんの今年第一回目の指導の日でした。

ちょっとうれしいことがありました。


私は、文章題作成ソフトを使って教材を作成しています。 その子のレベルや、指導の目的に合わせて一定の条件を入力すると、パソコンがアトランダムに文章題を次々と作成してくれます。 私にとっては、まことに便利なしろものです。

その文章題の課題で、次のような問題が混じっていました。


「友里さんは、さくらんぼを52こもらいました。 おひるまでに23こ食べました。 のこっているのは何こでしょう」 という問題です。


「友里」という名前も、設定のレベルで入力していますから、自分の名前が問題として出るのも、当然と言えば当然なのですが、この文章題を読むなり、友里ちゃん大受けで、ケラケラと笑いが止まらなくなりました。

文の内容を思い浮かべて、大笑いする??

正直言うと、私は飛び上がりたいくらい、びっくりです!

こんな日が来るのを、どれだけ待ち望んでいたことでしょう。


新年第一回目で、おさらいのつもりで作成したプリントですが、昨年末に力を入れて取り組んだことがここに来てしっかり定着しています。  

この手応えは、友里ちゃんにも私にもわかります。

だから、そもそもが、とっても良いムードになっています。 自己強化という最高のパターンです。


友里ちゃんは、計算技能は得意だけど、文章から状況を思う浮かべることが苦手で、ろくろく文章を読むことなく、その数字だけをピックアップして、足してもだめなら引いてみな、方式で何とかここまで切り抜けて来たタイプのお子さんでした。

そういうことを何とかしたい-

夏に相談に来たときから、お母さんの願いは、その1点に集約されていました。

でも、そこのキモの部分まで到達するには、何度とは言えないほどの、試行錯誤の繰り返しでした。

これまでいろいろなことをやってきました。

やっと、やっと、肝心かなめの、キモの部分に触れて来た感じです。

他愛のない、日常のささやかなホンの一コマですが、私と友里ちゃんにとっては、記念すべき大切な瞬間となったのです。


私は、このお母さんの優れた部分をいくつも感じています。

まずは、本質的な願いの軸が、ほとんどぶれないこと

マニュアルや形式ではない、本当の力を育てたいと、どのうな場面、どのような時にも、同じメッセージを発信していました。


そして家庭でも、お母さん自身が、該当する研究会や親の会に積極的に参加し、そのエキスとなる実践や理論を学び、友里ちゃんの生活に生かす取り組みを始めました。

理論や実践に触れ、これは!と思い、目のウロコが落ちるように感じることはあっても、具体的な生活レベルでそれを生かしていくことは、並大抵なことではありません。

この冬休みに、友里ちゃんの生活がかなり安定してきたと聞き、何か工夫をなさったのですか?と尋ねると、お母さんの具体的な話から、それが先行条件の分析と、タイミングの良い代替行動の提示を、実践レベル・生活レベルで生かしている、ということが、私にはすぐに感じ取れました。


わざわざ広島まで研修会に出かけ、何かをつかんだという感じで帰ってきたお母さんですが、わずか半年もたたない間に、生活レベル・実践レベルで生かすとは・・

初めてご相談に来られた時から、すごいお母さんだと思っていましたが、こうなるともう、見事というしかありません。


今回のことで、私が確認したことが3つあります。

一つは、親としての意欲や願いを整理して、方向性をしっかりと見つめていく大切さ、

もう一つは、それを継続して積み上げていくシステム作り、

最後に、家族との連携と信頼がなかったら、今日のこの日はありえなっかった、ということです。


友里ちゃんのお母さんは、「3学期になって安定しても、また4月になって担任が変わると不安定になってしまう」と、嘆いておられました。 こういう部分の工夫も、学校側としてしていかなければならないことかも知れません。

1年1年の横の軸と、数年以上にわたってかかわる縦の軸は、子どもを育て、内容を積み上げていくための、大切な基盤となるに違いありません。

私たちが、伝えていかなければならない大切なことは、こうしたことでもあると、考えているのであります。

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ある母の成長記録が 我が子の育ちに与えた 大きな力

 2009-01-08
下の画像は、あるお母さんが私に送ってくださった成長記録の一部です。

今回、私にお子さんのことを伝えたい、ということで、多大な時間と労力をかけて、これまでに作成されたものに加筆・修正して送ってくださったものです。

プライバシーのことがありますので、その概略をお伝えできるよう、一部のみを公開させていただきました。


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知るということ、理解すると言うことは、大きな前進でありエネルギーとなっていきますが、知らないということ、伝わらないということは、誤解を生み、偏見・差別など大きなマイナスの要素となってしまいます。


どうして理解してもらえないのか?

なぜ、こんなことさえ、わかってもらえないのか?


現実に、多く見かける出来事です。

悲しくも、厳しい困難がそこに横たわっています。


このお母さんの成長記録を見ると、そこに流れている圧倒的な母の願いを感じ取ることができます。

直接言語化して整理されている内容もあれば、非言語的なメッセージを体で感じ取れる部分もあります。

これを手に取ると、口先だけの、その場限りの、自分だけの都合による判断が、とても恥ずかしいものであるかのように感じてしまいます。

なぜなら、ここにはかけがえのない大切な一人の子どもの真摯な成長と生き様、そして、それを育むご家族の、熱く、そして深い愛情を、そこに感じ取れるからです。

厳しい現実を嘆くだけでなく、恨むだけでなく、前向きにそこを打ち抜いていこうとする、清新で凛とした姿勢を感じ取ることができます。


思いを伝えるため、ちゃんとわかっていただくために、こういう方法だってあるのだと思いました。

少なくとも私には、このお母さんの気持ちに応えないでやり過ごすなんてことは、できません。

こうしたことが、お子さんを取りまく環境の改善に、インパクトを与えないわけがありません。


このお母さんは、何百キロも離れた私のところに相談に来たいと伝えてくれました。

たまたま私が、そのお母さんの地域の近くにいく用がありましたので、その機会を利用して近々お会いすることになりました。


私の結婚式の時、神父様(教え子のお父さんでした)が、こうおっしゃいました。
  
  愛は抱いているだけでは、だめです  

  それを表現し、相手に届いてこそ、それは愛という名にふさわしいものとなるのです

うろ覚えなので、細かい表現はでたらめだと思いますが、私は、伝える努力の尊さを、この成長記録から、改めて感じることができたのでした。

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子どもの最善の利益 というスタンス

 2009-01-07
私は今、「全国保育協議会・全国保育士会認定 保育活動専門員 」という資格に向けての研修を受けています。

もちろん、発達にかかわる内容的な面のレベルアップ自体が本来の目的ではあるのですが、全国の保育関係者の皆さん(志の高い方が多いです)との接点としても大切に考えています。

この1年で数回、東京・横浜で行われた研修会に参加しました。


この研修会で、私は多くの事を吸収しましたが、そのうちの一つは、すべての判断を 「子どもの最善の利益」 という発想に基づいて行う、という価値基準です。

これぞまさに、私が求めていた形を概念化した言葉だと、心おどるような気持ちになりました。


Special Educatinal Needs (=特別な教育的ニーズ)という概念もあります。

私はこの Special という意味を、 「普通ではない」 という意味ではなく、「本質的な」 あるいは 「最も大切な」 という意味でとらえています。 

こうした概念のベースが、実は日常の子どもとの接し方で、大きな差となって現れてくることを、私は日々肌で感じ取っています。


同じ内容、同じプログラムで子どもと接したとしても、その内容には天と地ほどの差が生じることがあります。

子どもは、とくに論理で言いくるめることのできない子どもは、誰よりも感受性が豊かで、人の心を感じる感度が敏感です。

それが、口先だけのものなのか、魂の込められた内容であるか、感覚的に判断できるようになっています。

どんなに理屈で言いくるめても、好きな先生と、そうでない先生は、はっきりましす。

相性や出会い、タイミングなど、いろいろな要素があるのも事実ですが、私は、人の理念は、そういうところで確かめられるのだと考えています。

どんなに高邁な理屈や、むずかしい論理を持ってきても、子どもの前では裸の王様です。


だから私は、どんな研究者よりも、臨床実践者の方が魅力的だと思っています。

野球で言えば、打撃理論も大切ですが、ファンの心を大切にし、いつも全力プレーで試合に臨む現役選手であり続けたいと思うのです。


全国保育協議会・全国保育士会の研修は、これまで私が教員時代に受けてきた、いわゆる「官製研修」とはかなり趣の違う物でした。

そこには、未来を目指す大きなエネルギーのようなものがみなぎっており、ほとんどの参加者は主体的な気持ちで、それぞれのテーマに向き合っているように感じました。

だからこそ、 「子どもの最善の利益」 という発想を、私の魂に伝えてくれたのではないかと思います。


ここの発想は、すべての子どもの教育の場に、もっともっと積極的に取り入れて行く必要があると私は考えています。

ここも理論だけでは、響きません。

皆さん方の実践の中から、子どもの最善の利益という判断から、こうした教育環境を作り出し、それが子どもの具体的な成長にどう結びついていくのかを、具体的に明らかにしていかなければなりません。

そして、私たちも、それぞれの立場で、現実の中の複雑に絡みついたややこしい状況を、ひとつひとつていねいに整理しながら、子どもの最善の利益は何かを、いつも見つめ直していく作業が求められることになります。


どんな理屈をもってきても、子どもの笑顔に結びつかない限り、それは何にもならないと、私は思っているのであります。

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小学校低学年 文字系が苦手なタイプのお子さんのための 漢字・書字指導の具体的実践例

 2009-01-06
昨年秋、 「ことば育ちは心育て -ダウン症児のことばを拓く-」 の著者で、岩元綾さんのお父さん 岩元昭雄先生 の講演を拝聴させていただく機会がありました。

岩元先生は、国語の教師をされていた方です。

その講演を拝聴させていただいた折、言葉の指導に関して、先に指導内容があるのではなく、子どもの願いや成長の歩みに寄り添った指導が重要である、ということを改めて強く心に刻み、以後なんとかそのことを具体的実践を通して、皆さんにもお伝えしていきたいと考えておりました。

今日は、その一例を紹介させていただこうと思っています。

まずは、下の画像をごらんいただきたいと思います。


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昨日は、太郎君(小1)の指導の日でした。

太郎君は、5歳の時まで表出言語はとても少なかったのですが、今では言葉が多すぎで、お母さんが困ってしまうくらいになっています。

表情も、すばらしく明るいものになってきました。

でも、書字系の課題には、まだ抵抗感が多く残っています。


いつか、太郎君のお母さんが、最近漢字に興味をもってきています、と貴重な情報をメールで伝えてくれました。

岩元先生も講演の中で触れておられましたが、漢字は表意文字で、ひらがなやカタカナの表音文字よりも、子どもにとって魅力的で楽しい学習のはずなのです。

そこに、文科省の学年配当漢字の尺度をそのまま持ってきて、君は半分も書けないよ、これじゃあ付いていけていない、という発想をもちこむのは、子どもの利益につながらない、と私はずっと感じていました。

私の夢は、太郎君から、漢字が書けない・出来ないのイメージを払拭し、もっと漢字を勉強したい、もっとやってみたい、楽しく勉強したいという、主体的な学習へのシフトチェンジです。


今日、新しくご紹介したカードは、幼稚園かんじカルタ 太郎次郎社 2000円 というものです。

このカードと太郎君が出会うのは、今日が初めてなので、結構いろいろと作戦や演出を考えました。このカードのよさは、読み札にも絵札にも、漢字の楽しさである成り立ちの画像が添えられていることです。

ならばまず、マッチングですよね~

太郎君、私の期待に応え、見事に食いついて来てくれました。

こうなると、わかる・できる・おもしろい・やりたいの自己強化のパターンにすっかりはまってしまます。

調子に乗って、先日お知らせした 「画の十べえ」 にも興味を示しだしました。 これは予想以上の成果です。

こうした教材の良さは、本人の苦手な部分のプロンプトが自然に行われ、主体的に活動に取り組むことによって、子どもの認知力が徐々に向上していくと言うことです。

例えば 「七」 と言う文字、こうやって 「十の画べえ」 で作ると、横線が思ったより右上がりなことや、曲がりの部分が意外に縦長なのに、この私自身が驚いてしまいました。

認知できる・わかる、と言うことは、こういうことなのだと、改めて思い知らされました。

子どもは歯車さえかみ合えば、大変身する可能性があるのです。


逆に言えば、かみ合っていない歯車を、無理に押し通して、指導者がやった気になっても、土台ができていないと、主体的な学習が構成されていないと、案外それはもろくて、またすべて一からやり直しというようなことを、私は何度も経験してきました。

こういう工夫も、じゃあこれで後は全く大丈夫なのかというと、そんな甘い物でもないわけです。

工夫 → 失敗 → 再挑戦 → 挫折 → 改善 → ???

みたいなサイクルを、何度も何度も繰り返しての今があるし、これからもそのことの繰り返しです。

しかしこの日、私も太郎君も、とてもさわやかな気持ちで指導を終えることが出来ました。

これぞまさに、個別指導の醍醐味です。


太郎君も、私も、モチベーション上がりました。

私の夢である 「主体的な学習へのシフトチェンジ」 へ、一歩でも近づくことができたなら、こんなにうれしいことはありません。

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小学校低学年の児童に対する 行動改善へのアプローチ

 2009-01-05
昨日、つよし君(=仮名 小1男子)の、第1回目の指導を行いました。

年末にお父さんが相談に来られ、行動改善に向けてのアプローチを中心にお願いしたい、ということで承りました。

お父さんと一緒に、高学年のお兄ちゃんも来ましたが、物腰と言い、態度と言い、どちらかと言えば、つよし君の方がお兄ちゃんを圧倒する雰囲気をもっています。

私は、小学校の現場にいるときから、このタイプのお子さんにはたくさん出会ってきましたが、その中でもトップクラスのムードです。 普通の1年生なら、即座に吹っ飛びそうな感じです。


第1回目の指導ですので、アセスメントを中心にした指導を行いました。

国語・算数の教科学習を中心としたメニューに、最後にお楽しみとして、子どもが好きそうないくつかのお楽しみゲームを用意しておきました。

つよし君、この時からお楽しみゲームの 「ベイブレード」 が気になって仕方ありません。 ベイブレード(現代版のベイ独楽です)で、SHINOBU先生を負かす、という闘志が、最初からギラギラと燃え上がっている感じです。 前回相談に来た時に、事前にえさをまいていたのが、もうしっかりと効いているようです。

言語・数量など、認知面では大きな偏りは無いように思えました。 しかし、鉛筆の持ち方は、今までに見たこともないような持ち方です。 握り箸というのは何度もお目にかかりましたが、握り鉛筆というのは初めてお目にかかりました。

で、文字自体はどうなのかというと、筆圧のしっかりとした、大きくて整った文字を書くことが出来ています。

それと、10分も経たないうちに現れ始めたのは、姿勢のぐにゃぐにゃと、貧乏揺すり系のガタガタ行動です。 なるほど、君はそういうタイプの子どもなのだね、と言うくらい、ある意味わかりやすいパターンです。

すごろくゲームにしても、じゃんけん数え棒ゲームにしても、勝負に対する意気込みと、その喜び方のスケールは抜群です。 ともすれば、こちらの闘争心も刺激される展開です。

途中、算数のプリントを5枚くらいさせました。 さすがにこの時はあごが上がりかけましたが、もちろんそういうときの支援は事前に用意しておきましたし、その後の 「ベイブレード」 が、しっかり心に食い込んでいましたので、学習面は予定していたメニューをすべてクリアすることができました。


さてこのベイブレードですが、さすがにこれは、なかなかの歯ごたえがありました。

ベイブレードというのは、昔のベイ独楽の現代版で、独楽と独楽を相撲のように対決させて遊ぶゲームです。 初めにちょっと練習しよう、と回し始めましたが、その勢いはとても1年生のそれではありません。 とて力強い回し方に、驚きの連続です。

こうして私とのガチンコ勝負が始まったのですが、これ、実はじゃんけんみたいに、独楽と独楽との相性みたいなものがあって、同じ力なら、AはBには強いけれど、Cには弱い、みたいな設計になっていて、そのすべてに勝利するというのは、システム的にとても難しい設計になっっているのです。

もちろんつよし君が、そんなことを知っているわけはありません。

全部勝つつもりで私に挑んできますが、結構何度かやられてしまします。

でも、決してその負けを受け入れることができません。

ここに、私がこれから目指していく大きな課題が浮かび上がってきたわけです。


私が、これから長い時間をかけてつよし君に培っていく力は、たとえ負けてもそのことを柔軟に受け入れることの出来るふところの深さと余裕、そして究極には、自分の短所も含めて、自分自身を肯定的に受け入れることの出来る理解力の育成です。

こんなことが、いきなり出来るのなら、苦労はいりません。

そこに向けての小さなステップ、そこへ食い込むための周辺のスキルの育成、総合的な認知力の育成などなすべきことは、いくらでも存在するわけです。


90分の指導が終わり、お父さんとお兄ちゃんが迎えにきました。

>今日の指導は、こんな感じでした・・ 

>明日から、いきなり行動が改善されるということは無いと思います。 ですが私、できれば長い期間、この子の指導にあたっていきたいと思っています。 私でなければできないことがあると思っています・・・

私が、お父さんにそう告げると、お父さんはほっとしたような表情で、こちらこそどうぞよろしくお願いします、と、深々と頭を下げて帰られました。


私は以前、情緒障害児短期治療施設という所で、何度か行動改善の取り組みを行ってきました。

しかし、そのかかわりは1年単位で、長期にかかわるケースはほとんどありませんでした。

ですが今回、つよし君とは、長期にわたってかかわることが可能であるかも知れない。

こうした子の行動改善のアプローチの重要な項目として、長期にわたってその子に寄り添うことの出来る、心の指導者の存在があげられています。

重要性のわりには、その実践例は多くないように感じています。

ぜひ、その具体的実践例を残し、そのことを世に問うていきたい。


この兄弟が、お父さんを慕っていることは、行動の端々から伺えました。

洗濯や掃除も、この兄弟が多くを担当していることも聞きました。

忙しい中、日曜日に、遠隔地から、わざわざ私の教室を選んで来てくださることにも感謝の気持ちでいっぱです。


お父さんへの報告が終わると、このご家族は、手を取り合うようにして教室を後にしました。

>学校では、友達につばをかけたり、けがをさせたりすることが何度かありました・・・

私は、私にしかできないことを、ぜひこのご家族のために行っていきたい!

新春のあたたかな日差しに包まれるご家族の後姿を見つめながら、私は心から強く、そう願っているのでありました。

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子どものために 指導者と信頼感をつむぐ作業

 2009-01-04
皆様、明けましておめでとうございます。 お正月は、いかがお過ごしになられたでしょうか? 今年もどうぞよろしくお願いします。


私は、何年か前に、お正月を温泉宿で、過ごしたことがあります。

その時に、ちょっとしたことなのですが、旅館の方の態度に、とても嫌な思いをしたことがあります。

それまでは、真心のこもったサービスに家族全員が感動し、普段の生活を切り詰めてでも、来年も是非、ここに来ようと思っていました。

それだけに、高い料金を払ったということだけでないのです。 普段ならやり過ごすことができても、こうした期待感が心にあると、心情的にどうしても引っかかってしまいます。 人間の心とは、そういうものです。


これは、教育の場においても言えることだと思います。

多くの事を期待していないのであれば、やり過ごすことができても、熱心であればあるほど、子どもの育ちや学びに真剣に向き合っていればいるほど、わずかなことでも見逃すことはできなくなってしまいます。

旅館なら 「もう行かない」 で済みますが、子どものことを考えると、指導者と家庭とが対立的になるのは、決して望ましいことではありません。


そこには、真剣に向かいながらも、相互が主体者として連携し合う、いわゆるパートナーシップの形成が、私は不可欠であると考えています。

どちらかが主で、どちらかがそれに従う、という関係で丸投げ出来る場合は、それでいいのかも知れませんが、実際は、相互の役割を明確にして連携し合うレベルでないと、前へ進まないことがほとんどです。

ならば、相手の立場も理解した上で、子どもの育ちと幸せを中心に据えて、学校・園ではこういったことに重点を置いて取り組んで欲しい、家庭では、こういうことに力を入れて協力・連携していきたい、という内容のすり合わせが必要となってきます。

この作業は、想像を絶する、とても力のいる大変な作業です。 

しかし、その先に手応えや見通しをもつことが出来るのなら、それが子どもの幸せにつながると信じることができるのならば、それは取り組むべき価値のある作業なのだと思います。

このブログにコメントをくださる方は、その作業を実際に行われてきた方ばかりです。


私の敬愛する先生は、このブログの12/19の21件のコメントを熱心に目を通し、自分の教育実践の糧とされていました。 教員と立場からすると、耳の痛い話もあったであろうに、本当に頭の下がる思いです。

通常学級の担任をされ、教務主任の激務をこなし、なおかつ2名の子どもの学びや育ちに真剣に向き合い、多くの優れた実践の足跡を残す・・

先生という仕事は、想像以上に激務なのです。 

このスーパー先生にも、できる苦労と、できない苦労があるのです。

そのできない苦労の最大のものは、ご家庭の信頼感のない教育の営みです。 そうでないと、命を削ってまで取り組もうとは思えなくなるのが、人情です。

逆に言えば、それさえあれば、結構無理もできたり、根性入れた取り組みもできるものです。


これ、関係性の問題ですから、どっちがどうと言うことでなくて、その関係自体が大切なわけです。

これは、迎合でも、へつらいでもありません。 そういうレベルの話で対応できる内容ではないのです。


私の知ってる保護者の方は、ここ何ヶ月か学校と真剣に向き合い、通常学級・特別支援学級の先生と何度か話し合いをされ、この頃何だか、顔つきが変わってきました。

学校の先生への見方も、以前より、ぐっと奥の深いものに変わってきました。

うまく表現できませんが、お母さんの表情に、透明感というか、美しさが光るように感じられました。

少なくとも、よい意味で、以前のお母さんでは、なくなってきていると思いました。


目指すことは、半端な内容ではないわけです。

だからこそ、そこに多くの苦難が相互に伴っているのです。

子どもの幸せと成長のため、そこでしか、相互の信頼の糸はつむげない・・

あせらず、あわてず、あきらめず、ていねいに、根性入れて、真剣に、笑顔を忘れず、

歩んでいくしか道はない

希望の光がそこにあると信じるからこそ、いばらの道も歩んでいける。


こういうことではないでしょうか?

さあ、これからまた、新しい道程へのスタートです。



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大切さを全国に伝えたい
Author:SHINOBU
新大阪教室

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